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かわせみ
2020年8月29日 02:06
少女は太平洋の中心にある島の小さな家に家族四人で暮らしていた。この島には二三軒のご近所しかおらず、少女と同年代の子供も居なかった。電子機器の類は無く、住民は皆漁で生計を立てていた。何も楽しみがないような小さな島であったが、少女は家族を深く愛し、幸福を感じていた。そんなある日のことである。彼女が島のはずれでうろうろしていると、浜に打ちあがった大きな鉄の箱を見つけた。箱は剥げかけたカラフルなペンキ
2020年7月24日 10:54
昔、私は広大な宇宙で、興味深い連中に出会った。 彼らは一様に、吐き気を持っている。我慢する者もいれば、しないものもいる。それは物心ついたときからそこにあり、個体によっては程度が違う。ほとんどない者もいれば、日々苦しんでいる者もいる。治すための手段は人によって違う。治らない者も多く存在する。最先端の医療を持っていながらも、この吐き気は彼らにとって未だ最大の健康問題なのである。 面白いのは、この