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「コロナでも繋がるオンラインでの工夫」サークル運営と活動- 日本模擬国連日吉研究会インタビュー(第3回)

今回は慶應義塾大学の日本模擬国連日吉研究会の小林真子さんと佐藤茜音さんにお話を伺いました。
インタビューは終始和やかな雰囲気でお応えいただき、非常にお二人の熱意が伝わってくるようなインタビューでした。

概要:

日本模擬国連日吉研究会(慶應義塾大学日吉キャンパス)
日本全国に展開する日本模擬国連の支部で、国連総会などの国際会議をモデルとして一人ひとりが各国の大使になりきって交渉や議論を会議形式で行っていくサークル。
会議の他にも親睦を深めるようなおしゃべりやゲームなども行っている。
通常の活動は毎週金曜日18:00~20:00(現在はオンラインのため20:00~22:00)

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連載 第1回『「みんなが笑っている雰囲気を守りたい」- 居場所を感じられるサークルに』
連載 第2回『「人とのつながりにかける熱い思い」サークルの魅力・活動にかける思い』
連載 第3回『「コロナでも繋がるオンラインでの工夫」サークル運営、活動全般について』

インタビューをお受けいただいた方々:
 小林真子(こばやしまこ)さん - 2年生、日吉研究会会長(第25期)
 佐藤茜音(さとうあかね)さん - 1年生、日吉研究会次期会長(第26期)

インタビュアー:
 金亨喆、渋谷慧佑、尾本将太(Shakr inc.)

編集:
 尾本将太(Shakr inc.)


第3回は昨今の状況下でどのように繋がりを持ち活動しているかをお話しいただきました。様々な工夫が実を結んでいる様子がお話を通じて伝わってきました、ぜひご覧ください。

インタビュー本文


・今年はどのような形で新入生の募集をしましたか?

小林さん)
Twitterを中心としたSNSツールを活用して新入生に目立つように呼びかけをしました。
具体的には個別にダイレクトメッセージを送ったり、アカウントの宣伝を後方の画像を作って画像を流すことによって文字だけじゃなくて絵で目立たせて集めるようにしました。

オンラインで新歓をやるということを早めに判断して3月入ってすぐにはじめました。
現在正式に登録している新入生が40人くらいで、2年生以上も含めて全体では70人くらいいます。

サークルに入って2年目の人が運営(世)代で、1年生を迎えるという形でやっています。

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・今年はどういった形で活動しているのですか?大変だった点はなんですか?

小林さん)
例年、年6回行いますが今年はすべてオンラインで行いました。

本物の国連の会議も国がスピーチをしたりするんですけど、実際は直接的な交渉って本音の話が出るから議事録に残せないんです。だから本音の話が出る部分は交渉時間みたいなのがあって話したい相手と自由に行き来しながら直接話をします。

そのためオフラインだと模擬国連では一部席を立って教室内を自由に動き回りながら交渉するという場面があるのですけど、オンラインだとどうしても移動ができないという面でその克服に苦戦しました。

最初は難しかったんですけど、Zoom(オンライン会議ツール)の機能を使って自由に移動できるという部分を再現しました。

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・新歓をするにあたって実際に来てくれた人と定着してくれた人の割合はどのような感じでしたか?工夫した点などは

小林さん)
新歓で100人くらい来てくれて、正式に会員になってくれた人は40人くらいでした。
正式に入会してくれた人をどれだけ減らさないかっていうところは、普段からの交流する時間を長めに取るようにはしていました。

日吉研究会ではいつも毎週金曜日に通常活動をして有志でアフターという感じなんですけど、通常活動の時間をオンラインになったので夜ご飯の時間とずらしたほうがいいなって言うことで夜6時からを夜8時から10時に変えたんですよ。

そうするとアフターができなくなってしまう…とういうことで新入生にアンケートを取って月曜日に交流企画として固定で毎週おしゃべり企画とか人狼ゲームとかそういうのをやってコミュニケーションをとる機会っていうのを作るようにしました。

途中から入ってくる新入生も呼んでしゃべろう、遊ぼうっていうのを佐藤さんとか新入生が中心になって交流会をしてくれたんですよ。

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・新入生としては参加してみていかがでしたか?

佐藤さん)
大学に行けない、入学式もないみたいな中で私たち頼れるのってどうしてもSNSとかネットの情報しかなくって…

だけどTwitterも怪しい団体とかからも声がかかったりしてすごい不安だったんですけど、日吉研究会はSNSの更新がコンスタントに行われているって言うことでちゃんと活動しているんだなっていう信用があったり、実際に行ってみたら優しく先輩方のほうから私たちにコミュニケーションを図ってくださったり、新入生同士が関われるような環境っていうのも作ってくださったのがとってもありがたい。

私たちでもできることないかなみたいなみたいなふうに考えられたのはそもそも先輩方が作ってくださった土台があったから、そこがすごく大きくって新入生が自由に動ける環境があったからこそ新入生同士でのまとまりがうまれて結果的には定着にもつながったのかなというふうに思います。


・今年オンラインで新歓をやって、来年以降オフラインで新歓をやる場合に不安な点、やってみたいことはありますか?

佐藤さん)
コロナ禍っていうのがあるので何よりも怖いのは日吉研究会で活動を行うことによって感染者が出るっていうことが怖くって…

そういう社会の状況とか踏まえた上で新しい企画、ウィズコロナを考えていかないといけないって考えると、新しい方法を模索していかなければならないのかなと思います。


・活動そのものはオンラインとオフライン半々になっていくのかなと思いますが、オフラインでやりたいことはなんですか?

佐藤さん)
実際にオフラインでみんなで集まって会議をするっていうのは私も経験したいし、みんなにも経験してほしいしと思うんで、会議のオフライン化っていうのは真剣に考えていきたいなと思っています。

インタビュアー)
ほかのサークルに比べて2年生が運営する世代ということで代替わりが早く切り替えなど難しい部分もあると思いますが、そのあたりはどのようにしていますか?

小林さん)
基本的に新歓統括を中心に新歓イベントを全部出席してやり取りするという形になっていたので、その時の新歓担当は本当に大変だったと思います。

やはりだんだん疲れていくというのもあってすごく心配だったんですけど、同期の間でお互いに「この人疲れてて危なそうだな」って思った人にLINE上でスタンプを贈り合うとかはやってました(笑)

インタビュアー)
今っぽいコミュニケーションだなぁ(笑)

小林さん)
なんとなくですけど(笑)


・通常活動以外のオフの時間は何をしていますか?

佐藤さん)
定期的に同期のLINEグループにZoom(グループ通話)が投稿されるんですよ。

最初はリーダーシップがありそうな同期がいたので声をかけて「Zoomやりませんか?」みたいに声をかけたのが始まりで、定期的にZoomが開かれるようになりそこで新入生の中での結束も高まって。

日吉研究会の新入生は他の研究会に比べて比較的早くから仲良くなったのですが、日吉研究会以外にも模擬国連サークルに入った一年生を巻き込めたらいいねみたいな感じで他の研究会の同期とかも関わろうよとか言って人を集めて、新入生だけで企画してっていうのは定期的に行っていたりとか。

小林さん)
オンラインを逆手に取って普段集まれない人とかも結構コミュニティの垣根を超えて話していたなと思いますね。

インタビュアー)
それはオンラインだからこそできたという認識ですか?

小林さん)
そうですね、本当にそれこそ関西の方とかも会議に参加してくださったりとかもありました。

佐藤さん)
例年だと全国大会が開かれるらしくて、だけど今年は殆どが中止になったりオンラインになったりでどうしても自分の研究会以外の人と関われる機会がないっていうお話を先輩方から聞いて、「悔しいよね、コロナのせいで友達増えないのやだよね」ってなって…

でも他の研究会の同期の話を聞いてると自分の同期の顔がわからないとか名前がわからないとか結構そういう人が多くて、他の模擬国連のサークルに触れたことで「Zoomに来ればみんな友達」みたいな話をしていたのも当たり前じゃないんだなっていことが関わっていて気づいたというか。

インタビュアー)
夏とかコロナがもう少し落ち着いたりしていたときにZoom以外で会ったりとかはしなかったんですか?

佐藤さん)
そうですねぇ、家が近くて会える人は会いたいけど大人数で会うのは迷惑がかかってしまうのでやめようみたいな認識が…

会いたいけどどこまでやっていいのかっていう認識を新入生と先輩の中でも認識の一致っていうのが結構難しかったなって思って、私たちが会うことによって先輩たちが運営していく中でご迷惑になってしまうこともあるんじゃないかっていうことにだんだん気づき始めて、これは楽しいだけじゃダメだねみたいなふうに夏秋ぐらいにですかね(気づきました)

インタビュアー)
じゃあ特定のお店に行ったりとかせずにオンラインのみでオフのコミュニケーションをしていたんですか?

佐藤さん)
今までの方々が集まっていたお店だったりがZoomに変わったって言う認識なのかなと。

小林さん)
私の(世)代っていうのがすごく思いやりのある代だって言うような話をしていて、本当に一人ひとりが気遣いができるし、「この子いま精神的につらそうだな」とか「大変そうだな」っていうときに少し手を差し伸べる優しさがある、みんながそういう雰囲気を持っていた。

そこが例えば「この子家が近いから新入生と会おう」とか言う話にもつながったりしていて、決して私の代って結束力が強いかと言ったらそうでもないと私は思っているんですけど、その一人ひとりの思いやりがうまく作用しあっていたんじゃないかなと思います。

インタビュアー)
元々そういう人が集まったのか、運営を通してそういうふうになっていったのかどちらだと思いますか?

小林さん)
自然発生的に集まったようなイメージで私はいます。

日吉研究会ってすごく後輩をかわいがってくれるサークルなんですよね。
新入生って入るとものすごくかわいがってもらえるんですよ。

かわいがってもらえるって一つの思いやり、手の差し伸べだと思うんですよね。
そういうのを受けているから自分たちもそういうふうにしようって思えるし、仲間同士でもそういう気持ちになれるのかなって思います。

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編集後記

小林さん、佐藤さん、インタビューにご協力いただきありがとうございました!
インタビューはお二人の力強い想いがとても伝わってくるもので、記事にしていても力を込めたくなるようなものでした。
そんなお二人が運営に関わっている日本模擬国連日吉研究会は、誰もおいていかない、みんなで切磋琢磨していく、そんな良いサークルだと思います。
公式のSNSも頻繁に更新しているようなのでぜひ見に行ってみてください!

Twitter: @hiyo_ken
ホームページ: https://www.jmunhiyoshi.com
Instagram: @hiyoshi_mun
Facebook: @jmunhiyoshibranch

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