詩 「生命は」 / 吉野 弘さん
生命は(いのちは)
自分自身だけでは完結できないように作られているらしい
花も めしべとおしべが揃っているだけでは不充分で
虫や風が訪れて めしべとおしべを仲立ちする
生命は その中に欠如を抱き それを他者から満たしてもらうのだ
世界は多分 他者の総和
しかし互いに 欠如を満たすなどとは知りもせず
知らされもせず
ばらまかれている者同士 無関心でいられる間柄
ときに うとましく思うことさえも許されている間柄
そのように 世界がゆるやかに構成されているのはなぜ?
花が咲いている すぐ近くまで 虻の姿をした他者が 光をまとって飛んできている
私もあるとき 誰かのための虻だったろう
あなたもあるとき 私のための風だったかもしれない
しばらく前に偶然見た映画の中で出会いました。
とても好きな詩です。
ご紹介でした📖
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誰もが、自分自身の物語を生きて、同時に、誰かの物語に出演してる。
自分の心に正直に生きる事で、与えられた役割を、誰もがお互いに演じ務めてる。
その事を知っても知らなくても。
そんなふうにして、世界はまわってて、誰もが緩やかな支え合いの輪の中にいる。
どんなカタチでも、どんな関わり方であっても。
目に見えても見えなくても、知っても知らなくても、気づいても気づかなくても、誰もが誰かの役に立ってる。ただ存在しているだけで。
私は凸凹な私ですが、陰陽、剛柔、多面を持ち合わせていますが、両方あっていいし、中間もあっていいし、全部あっていいし、なくてもいい。
もう無理をして、頑張らない。頑張れない。
それでいい。それがいい。
ありのまま、等身大の自分で生きていいんだと。
無条件の愛も無償の愛も感謝も、いつでも、誰にでも、平等にもうありました。
その事に気づいて(その捉え方が腑に落ちて)、息をついて、心が ほっ... と安堵しました。
(2024.8 追記)
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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