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DNAの『謎の結び目』50,000カ所発見! その役割と病気との関連性に迫る オーストラリア ガーバン研究所

オーストラリアのガーバン研究所の研究者たちは、ヒトゲノムの中に存在する約50,000カ所の「DNAの結び目」(三次元構造)を特定することに成功しました。この結び目は、DNAの二重らせん構造が特定の条件下でねじれたり折り畳まれたりすることで形成される、複雑な構造です。これらの構造は、これまで詳細に解明されていなかったため、長らく「DNAの謎」とされてきましたが、今回の研究によりその全貌が少しずつ明らかになってきました。

研究チームは、最先端の技術を用いてヒトゲノム中の数多くの結び目を解析し、これらの構造がどのように形成され、どのように機能しているのかを詳細に調べました。これにより、結び目が特定の遺伝子の発現に影響を与えることや、癌などの重大な疾患に関連している可能性があることが示唆されています。

DNAの結び目は、従来の平面的な遺伝子地図では把握しにくいため、これまでは見過ごされてきました。しかし、DNAが三次元的に折り畳まれている現実を考慮することで、ゲノムの構造と機能についての新たな理解が生まれつつあります。これにより、特定の疾患がどのように発症するのか、また新たな治療法の開発につながる可能性があります。

特に興味深いのは、これらの結び目がエピジェネティクス(遺伝子発現の制御機構)に関与していることが明らかになりつつある点です。DNAの構造変化は、遺伝子のオンオフの切り替えを制御するため、遺伝性疾患の発現や、環境要因がDNAに与える影響を理解する鍵となるかもしれません。

今後の研究では、これらのDNAの結び目がどのように形成されるのか、またこれらが特定の疾患の発症にどのように関与しているのかをさらに掘り下げて調査する予定です。この発見は、医学研究や創薬の新たな道を切り開く大きな一歩となるでしょう。

詳細内容は、ガーバン研究所が提供する元記事を参照してください。

【引用元】

【読み上げ】
VOICEVOX 四国めたん/No.7


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