代理購買マーケティング事例|「健康でいてね」を贈ろう!
■はじめに
5/10(日)は母の日でしたね。皆さんは何かされましたか?
私はこんな時節ですので、お取り寄せスイーツをプレゼントしました(^^
さて本日ですが、ちょうど1年前の「母の日」に、P-roomでも「母の日をターゲットにしたプロモーション」を実施しましたので、ご紹介させていただきます。
もしマーケターの皆さまのヒントになれば!
■GIFT for HEALTH「健康でいてね、を贈ろう」
今回ご紹介するのは、「オムロン ヘルスケア様」と取り組ませていただいたプロジェクトです。
商材は「血圧計」。上腕式のコンパクトで、操作も簡単な商品です。
しかし今回のプロジェクトで着目した最大のUSPは「血圧値がメールなどで共有できる」ということです。
この機能のお蔭で、遠く離れた親御さんの健康状態を、子どもが常に把握することができるのです!
数値を把握できることで、
「最近血圧高くない?」
「血圧、ちゃんと測ってる?」
そんな健康に関するコミュニケーションが親子の間で起こることで、親の健康状態を知り、もっと「健康についてポジティブに話す機会を増やす」ことを目的として、このプロジェクトを立ち上げました。
■「健康を話そう」プロジェクトの発端
まず「マーケット」について。
すでに血圧計市場の3/4はオムロン ヘルスケア製品という、いわばマーケットは寡占状態になっています。
ここから販売台数を更に延ばすためには、シェアを広げる(競合から奪う)より「マーケットを広げる」ことが重要になります。
そしてこのプロジェクトは「社会課題」を大きく意識して設計をしました。
あなたは今、ご両親、もしくは大切な人の健康状態をご存知ですか?
私は、父が「糖尿病」、叔母が「脳梗塞」になって初めて、彼らの健康状態を知りました。
幸い二人とも今は元気なのですが、このように「何か事が起こってから知る」というのが一般的ではないでしょうか?
また親にとっても「血圧を測る」という行為は、健康診断や医者からの勧めで始めたもので、ネガティブにやっている方も多いかと思います。
そんな中、オムロン ヘルスケア様と一緒に考えたのが、この「健康を話そう」プロジェクトです。
「血圧計を贈る → 血圧を測定する → 測定結果を共有する」ことで、大切な人と健康について話す機会を増やし、お互いが支え合えながら取り組む健康づくりを応援するプロジェクトを立ち上げました。
そうすることで、
【子ども(贈る側)】
親の健康状態を知れ、健康に関する会話も生まれ、健康増進を支援できる
【親(贈られる側)】
大切な子どもから健康状態を気にかけられることで、
健康への意識や行動がポジティブになり、生活習慣の改善が継続される
という好循環を生み出すことができるのではないかと考えました。
■コンセプトムービー「親と私をつなぐ数字」
このプロジェクト(活動)を世の中にPRする上で、メインコンテンツにしたのが、「親と私をつなぐ数字」というコンセプトムービーです。
このムービーは、夫婦が自分たちの子どもの「数字にまつわるエピソード」をインタビューするシーンから始まります。
とある夫婦は「家族みんなつむじが“2”つある」とか、また別の夫婦は「身の回りで”8”という数字が良く表れたので、子どもの名前も”エイト”にした」など、様々なエピソードが語られています。
そんな中、急にインタビュー現場の照明が暗転しムービーが流れ始めます。
そのムービーの中では、インタビューをしている夫婦の「親御さん」に、同じ質問をしています。
とある親御さんは「自分の車のナンバーが"4933"で、嫌いな数字だったのだが、娘がその数字を見て、”幸せ(4)来る(9)燦燦と(33)”と言っていて、ポジティブな解釈ができる子だ」と語ってくれました。
そんなエピソードを通して、自分たちがどれだけ愛されていたのか、自分たちが親になったからこそ共感がわくメッセージを受け取ります。
動画の終わりには、子夫婦が両親の血圧値という「数字」を介して、両親が自分を想ってくれていたように、今度は自分たちが両親を想い、気遣うという、新たな絆が生まれるストーリーになっています。
正直、自分で作っておいてなんですが、感動しますww
(残念ながらムービーの公開は終了しています。)
■動画のプロモーションへの活用と成果
メディアプランの設計は、カスタマージャーニーを考慮して設計をしました。
コンセプトムービー(3分尺程度)は「理解促進用」として、LPや公式YouTubeに格納。
「認知獲得用」には、1分尺に動画を再編集して、YouTube広告やSNS広告を実施。同時にPR活動も行い、約40媒体への取り上げと、190万回の再生回数を達成しました。
メディア配信におけるターゲットセグメントは、実施時期を「母の日」に据え、「母の日ギフト購入検討層」に設定。しっかり購買までを狙って設計をしました。
またメディアだけでなく、商品自体も「母の日ギフト」用に、お花とトートバッグをセットにし、ラッピングしてプレゼントできるように設定。ECサイトから購入できるので、遠くに住んでいる親御さんにも、母の日に間に合うように贈ることができるようにしています。
その結果、一定数の購買を促進することができました。
特に私が嬉しかったのは、LP内に設置したアンケートフォームに、
「今年の母の日、プレゼントしたいと思いました。」
「感動しました。」
「自分も親になって、自分の親の気持ちが何となくわかりました。」
など、実に約90%ものポジティブなコメントをいただけたことです!
この「親想い文化」を作る啓蒙は少なからずできたのではないかなと思っています。
■まとめ
いかがでしたでしょうか?
このプロジェクトの肝は、「マーケティング課題」と「社会課題」の両方を同時に解消するプロジェクトとして設定し、「マーケティングミックス(4P)」の全体最適を行いながら成果に結び付けました事例です。
是非マーケターの皆さまも、何か課題やお困りごとがあれば、お気軽に「P-room」にご相談ください!
そして来る6月の父の日に、是非お父様へ「健康でいてね」を贈ってみませんか?
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