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【小説】大桟橋に吹く風

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noteで書いた人生初の短編小説。(全12話+あとがき) 【あらすじ】 ある年の秋暮れ。一人の若い男が大桟橋から一隻の船に乗り込んだ。不安と期待に胸をふくらませながら、男はあ… もっと読む
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noteで人生初の小説を書いた裏話③

この記事は、僕がnoteで初めて書いた小説の「あとがき③」です。小説を読んでいただいた方への…

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noteで人生初の小説を書いた裏話②

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noteで人生初の小説を書いた裏話

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【小説】大桟橋に吹く風(最終話)#12 再来

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【小説】大桟橋に吹く風 #11 ラストダンス

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【小説】大桟橋に吹く風 #10 冬のシャンゼリゼ通り

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【小説】大桟橋に吹く風 #9 パリの寝床

←【#8 冬の大桟橋】はこちら #9 パリの寝床男がRestaurant -愛-で働き始めて2ヶ月が過ぎた。男はパリにいる。そして黙々と仕事をしている。 メインの仕事は皿洗いや料理の盛り付け補助だが、買い物やスタッフの送迎、経理関係の雑務で車を走らせることもある。 もちろん、京子のことは相変わらず想っている。 男はレストランの従業員ともすっかり打ち解け、休憩中にはこれまでの旅の話や冗談を言ってみんなを笑わせた。 男は、京子から旅の話を直接聞かれることもあった。 ど

【小説】大桟橋に吹く風 #8 冬の大桟橋

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【小説】大桟橋に吹く風 #7 初出勤の日

←【#6 昼下がりのオペラ座で】はこちら #7 初出勤の日男がオペラ通り沿いの「Restaurant -…

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【小説】大桟橋に吹く風 #6 昼下がりのオペラ座で

←【#5 冷静と興奮が入り混じる場所】はこちら #6  昼下がりのオペラ座でオペラ座前の広い石…

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【小説】大桟橋に吹く風 #5 冷静と興奮が入り混じる場所

←【#1 出航】はこちら ←【#4 雨の日の大桟橋】はこちら #5  冷静と興奮が入り混じる場所…

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【小説】大桟橋に吹く風 #4 雨の大桟橋

←【#3 冬めくシベリア鉄道】はこちら #4  雨の大桟橋横浜港湾内に大桟橋が完成したのは、18…

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【小説】大桟橋に吹く風 #3 冬めくシベリア鉄道

←【#2 怪しい小瓶】はこちら #3 冬めくシベリア鉄道夜、男はソ連のナホトカから列車に乗り…

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【小説】大桟橋に吹く風 #2 怪しい小瓶

← 【#1 出航】はこちらから  #2 怪しい小瓶船がソ連のナホトカ港に到着したのは、大桟橋から船に乗ってから3日目の夕方だった。 この日本海に面したナホトカの街には、日本国総領事館があった。もともと、このナホトカにあったわけではない。引越してきたのだ。 このナホトカから北東へ約100㎞ほど離れた場所に、ウラジオストックという軍港都市がある。 ウラジオストックは日本海に向かって突き出た半島の先端に位置し、男がソ連にやって来たこの時期は閉鎖都市と化していた。外国人はむろ