オリジナルTCGの大幅変更について
※オリジナルTCGに関しての目次↓
こんにちは。千冬です。
今回は自作ボードゲームの続報です……が、朗報ではなく悲報となります。報すぎて鳳凰になってまう。
添付したリンクのボドゲ(※こちらを前提として今回の記事が書かれております)ですがプロキシ版を作成しており、テストプレイしながら自分では「お、良くなってるやん♪」と思っていました。
しかし、友人に見ていただいたところ問題が多数見つかりまして。いやはや、専門学生の頃に言われていたことを完全に忘れてましたね。そう……
ゲームのデバッグ自分だけでやっちゃダメ!
はい、これです。
マリオみたいなアクションゲームとかが分かりやすいんですけど、制作しながらステージを作成するので操作に慣れてしまい難易度が跳ね上がってしまうんですね。
少し例とズレますが、とにかく僕は自作ゲームに慣れているしルールもカード効果も把握してるんですよ。なので1人デバッグではスムーズにゲームを進行できました。
でも、蓋を開けてみればnoteを事前に見てくれた人でも理解した上で遊ぶことが難しく、デバッグ段階にも行けなかったんですね。まぁ他にも大量に欠陥が見つかりまして……(後で列挙します)
そんなこんなでナイーブになっていると、友人から「『はらぺこバハムート』というボドゲが神。しかも家にある」ということでプレイさせてもらいました。
遊んだ結果、
お、おもすれぇ……(デカ文字になるコード)
や、マジで凄かったです。何より、初見の自分がちゃんと遊べました。
「いやいや遊べるの当たり前でしょw お前ゲーム買ったことないん?」と思われそうですが、説明書読んですぐ遊べるゲームって本当に凄いんですよ。それだけ分かりやすいゲーム性なのが素晴らしかったです。
それだけではなく、遊べば遊ぶほど分かりやすいゲーム性の中に隠れていた戦略性が見え始めて衝撃的でした。
問題点と解決策
さて、ここからはヒヤリングにて収集した意見を噛み砕きながら、新しいプランへと昇華させていきます(それっぽい文章)
「まずこれ何がしたいの?」
これ問われたとき「はうはう~」と言いながら地蔵になってしまいました。就活?
しかし、これはかなり大切なことで「即答できない=致命的」と言ってもいいまであります。
実際にゲームプランナーの本(異動のときウキウキで購入したけど、仕事内容がカス過ぎて使うに値せず机に封印されていたもの)にも、以下の項目を定めるよう書かれています。
この『ダイスバトルモンスターズ』ですが、当初は『遊戯王バンダイ版』を参考としたTCGに近いボドゲの作成を考えており、そこに+αとしてサイコロの要素を追加することにより、初心者でも上級者に勝てる可能性を付与しました。
しかし、初心者が上級者に勝てる可能性をサイコロという運要素が強いものにしているせいで理不尽な敗北経験をプレイヤーに植え付けることになります。
プロキシ版を見てもらったことや、実際に他のボドゲを遊んだことにより確率が絡むとしても、それはプレイヤーが選んだ結果であることが大切だと思いました。
それを踏まえた上でテーマ、コンセプトを決めていきます。
※他の項目は改良したゲームルール説明の後で、確認しながら埋めていきます。
※テーマとコンセプトについて調べましたが、テーマはコンセプトを考える前提となる目標や目的を指し、コンセプトはテーマを具体的にした内容もとい、それを実現する手段を考えることらしいです。なので今回は「テーマ=オリジナルTCG」になると思うので省きます。
コンセプト
従来のTCG要素を取り入れた騙しあいボードゲーム
こちらになります。本来やりたかった『遊戯王バンダイ版』のお互いにカードを伏せて場に出す匿名性を活かしながら、『はらぺこバハムート』のようにカードプールが公開されているからこそ自分の手札や墓地などの情報を頼りに戦略を練る面白さを実現したいと思いました。
では、今までの流れと改めたコンセプトを念頭に置いて、冒頭にあった大量の欠陥や自分でデバッグした際に思ったことを列挙および解決策を模索していきます。
その他問題点
・サイコロの理不尽性
割と根本的な部分ですね。
当初から懸念されていた部分ですが、『ダイスバトルモンスターズ』ではサイコロを振って、その出目以下のLvを持つカードをプレイできるのが基本でした。
つまり、どれだけゲームを熟知していてもサイコロの出目によっては何もできない可能性があり、それが強制されてるため避けることができずプレイヤー側がストレスを感じてしまいます。
なので「サイコロを振る=1発でゲームを終わらせるパワーを手に入れるかもしれない(リスクと報酬)&それをプレイヤーに選ぶ権利」があるべきだと考えました。
サイコロという要素は大半の人間に馴染みがあり、ギャンブル性を取り入れたいと思ったので継続します。しかし、それが強制では今までと同じになるので組み込み方を変えます。
そこでまず参考にしたのが『Slay the Spire』のエナジーという要素です。
スレスパ(略)では毎ターン使えるエナジーが「3」と決まっており、そこからカードをプレイすると、記載されているコストぶん引かれるようになっています(1ターンで使えるカード量が決まっているが、最低限3コス以下のカードは必ず使える)
そこに「プレイヤーはターン開始時にサイコロを振ることが可能(任意)で、そうした場合そのターンのエナジーは出目と同じになる」というルールを追加します。
この2つの要素を取り入れることで、安定と挑戦というリスクを背負えば報酬が手に入るかもしれない状況を作ることが出来ました。
このルールを前提とすれば、「通常のエナジーではプレイできないけど、サイコロを振ることでプレイ可能になるカードの作成。そして、そのカードは1回で相手を倒すことが可能」といった効果テキストを採用することが出来ます(『はらぺこバハムート』での1キルに対する緊張感)
つまりサイコロを振ることに対するメリットが生まれるわけです。
さらに、カードプールによっては手札が弱いけどサイコロを振ることで裏側(以後「セット」)に置かれたカードを強く思わせる、つまり騙しあいを起こすことが出来ます。
しかし、これだけだと手札に1キル可能なカードがあるのに、結局サイコロに頼るしかない状況が発生するので、相手を勝利条件に近付けるリスクはあるけど、その代わりエナジーを追加できる仕組みも設けます(こちらはゲーム説明にて記載します)
・お互いセットしてから始めることでの効果処理の複雑さ。先攻後攻の優位性
『ダイスバトルモンスターズ』ではカードを伏せるフェイズがあります。カイジの『Eカード』と同じですね。利根川も「後攻は相手の表情を見てカードを選択できるから有利。ゆえに奴隷側は後攻だ」と言っていた(気がする)ように、このゲームも後攻が有利に働きます。
はっきり言うとEカードの比ではありません。なので先攻が有利になる何かが必要に感じました。
その対策として、先攻のプレイヤーは後攻のプレイヤーよりエナジーを+1するとともに、ドロー枚数も+1します。こちらはデバッグが必要になる箇所になると思いますが、現時点ではこちらを採用しようと考えております(ドローの仕様はゲーム説明に記載)
そして効果ですが、お互いがカードを伏せてからオープンする関係上、順番がネックになっていました。自分はすんなりと入っていた従来の効果順ですが、分かりずらいの極みだったらしく解決する必要があります。
そこで効果の順番という概念を無くし、パッと見合わせたとき既に効果が適応している状態で戦うことにしました。
例として前まで「相手ユニット1枚のLv-3」という効果がありました。これは相手ユニットが複数枚である可能性を考慮して指定する書き方をしています。しかしこれが「自分のLv+3」だった場合、特にタイミングを考えなくていいものになります。
なので、タイミングや複数枚を指定せず(言い方はあれですが)単純かつ分かりやすい効果を取り入れることにします。
更に魔法に関しても、セットカードがヒューマンじゃなくても使えるが、カードをセットする前にしか発動できず、表向きに置いて即座に効果が適応される(その後、墓地へ送る)に変更します。
これにより効果処理の順番がややこしい問題が解決されるとともに、「カードをx枚引く」といった魔法を使えば、即座にセットするカードに対する選択肢を増やせます。
・Lvが2つあるのが分かりにくい。効果長すぎる
実際に販売を行うなどのコスト面によりカード枚数を減らした結果、1枚のカードが持つ情報量や役割が増えてしまいました。
それに伴い、ユニットLvと非ユニットLvが存在したのですが、これが分かりずらいとの意見がありました。なので1枚のカードが持つ役割は1つに戻します(初期の案と同じ)
そして効果ですが、現状では1枚のカードに対してのテキスト量が膨大になっており、「今のカード効果だと、遊ぶ遊ばない以前に読みたくない」という意見がありました。
こちらの解決として1枚のカードが持つ情報量を減らし、その上で幅広い戦略性を持たせるためカード総数は同じでも、同名カードの廃止(現在、同じカードが2枚セットになっている)を行います。
効果の行数は2行(最高でも3行)を目指します。別件ですが手札に並べた際、左上に数字があった方が分かりやすいともアドバイスをいただいたので、デザインの問題としてそちらも反映しようと思っています。
・手札がないと面白くない
これは自分でデバッグしているときに思いましたが、仮にサイコロで大きい数字が出ても手札が少なければ面白くありませんでした(モンスターも魔法も複数枚並べられるのに損した気分になる)
なのでターン開始時、先攻のプレイヤーは手札が6枚、後攻のプレイヤーは5枚になるようドローするにルールを変更します。
これであれば残しておきたいカードは保留しつつ、安定してカードが供給されるようになります。
※枚数に関してはデバッグ次第で前後する。
現状、把握している問題点は以上になります。
いざ列挙してみると少ないように感じましたが、まだ個人デバッグ段階ですし相当ルールも変化するので新たな問題が見つかる予感がします。恐怖です。記事なげぇ~
そして、ドガガガと並べ受け止め変化を加えた新ルールが以下になります。
ゲームルールについて
ゲームの準備
1、デッキ(お互い共有) 傷×8枚を決められた場所に置きます。
2、先攻後攻を決めます。
3、お互いに山札からカードを4枚引きます。
勝利条件
先に相手へ傷を4つ負わせた方の勝利。
ゲームの進行
①準備フェイズ
・先攻のプレイヤーは手札が6枚、後攻のプレイヤーは5枚になるようにドローします。
・先攻のプレイヤーはアドレナリンを「4」後攻のプレイヤーは「3」持っており、自分の手札からそれ以下のLvをもったカードをプレイすることができます。
カードをプレイすると、それに記載されているLvの数字ぶんだけアドレナリンを消費します。
しかし、カードをプレイする前にサイコロを振るか選ぶことができ、振った場合はそのターンのアドレナリンがサイコロの出目と同じになります。これは1ターンに1度だけ行うことが可能です。
その後、自傷を行うかを選ぶことができ、自分の傷を1つ増やせばアドレナリンを+1することができます。これは1ターンに何回でも行うことが可能です(相手を勝利条件に近付けるリスクはあるけど、その代わりエナジーを追加できる要素)
カードのプレイは強制ではなく、魔法を発動しなかったりカードをセットしなくても問題はありません。
・自分の準備が終了の場合は、後攻のプレイヤーも同様に準備を行い、終了後に戦闘フェイズへ移行します。
②戦闘フェイズ
・メインゾーンにセットしたカードを、お互いに表側にしてバトルを行います 。バトルでは「異形」または「人類」のLvが高いプレイヤーの勝利となります。
・バトルに敗北したプレイヤーは傷を1つ負うことになります。引き分けの場合は何も起こりません。
しかし、自分メインゾーンにカードが存在せず、相手メインゾーンにカードが存在する状況で戦闘が始まった場合、その戦闘で負うことになる傷は2つになります。
・バトル終了後に使用したカードを墓地へ送ります(墓地もデッキ同様に共有となります)
・先攻後攻を入れ替えて「準備フェイズ」に戻ります。これを片方のプレイヤーの傷が4つになるまで繰り返します。
※デッキがなくなった場合
デッキが0枚になった場合、墓地のカードを裏側にしてシャッフルを行い、それを新たなデッキとします。
このようになりました。「信仰」「祝杯」のようにサイコロの出目を増やしたり、振り直したりする救済措置を用意しようと思いましたが、とりあえず今は無しの方向で進めようと思います。
さて、ルールが明確になったところで最初に書いていた項目に当てはめていこうと思います。
・コンセプト
従来のTCG要素を取り入れた騙しあいボードゲーム。
・コンセプトに合ったプレイヤーの出来ること
先攻のプレイヤーはサイコロをわざと振ったり自傷をすることで匿名性のあるセットカードに対して疑心を生むことができ、後攻のプレイヤーは自分の手札や墓地などの情報から推測して対応する。
目的が明確か?
戦闘に勝利して相手に傷を4つ負わせる。
手段が明確か?
目的にあったカードを伏せる。場合によってはサイコロを振る選択を行う。
自分で決められるか?
サイコロを振るか、自傷してアドレナリンを増やすかなどは自分で選択ができる。それを行わずとも、決められたアドレナリン数以内で自分の手札から何をプレイするか選べる。
小さな成功体験を得られるか?
片方が傷を4つ負うまでに戦った過程での小さな勝利(自分で考えた戦略で1回でも相手を倒せたとき)
適度な難易度であるか?
効果を簡略化することで初めてのプレイヤーにも理解してもらえる。しかし、ゲーム全体のルールに関しては改良の余地あり。
正当な評価(報酬)を得られるか?
相手に傷を4つ与えて勝利したときの快感(リザルトやランクなどは存在しないので、「勝った」という満足感しかない)
主に先攻が仕掛けて、それに後攻が対応するゲームになっています。
ここからはルール変更に応して修正を加えたカードの紹介です。
カードについて
①Lv:このカードのLvです
全カード共通として、そのカードをプレイする際のアドレナリン消費数を指します。仮にこのカードをプレイする場合はアドレナリンが「6」必要です。
「魔法」の場合はそれだけですが、「異形」「人類」の場合はこのLvの数値がそのまま戦闘力になります。
②名称:このカードの名前です
特になし。
③種類:このカードの種類です
このゲームでは「異形」「人類」「魔法」の3種類が存在します(前回までのモンスター=異形、ヒューマン=人類)
「異形」はLvの合計がアドレナリン数以下であれば、メインゾーンに何枚でもセット可能です。戦闘で参照するLvは、自分メインゾーンに出ている「異形」の合計Lvになります。
「人類」はたとえLvの合計がアドレナリン数以下でも、1枚のみメインゾーンにセット可能です。
「魔法」はセットできませんが、「異形」または「人類」をセットする前に表向きで使うことが出来ます。その際はメインゾーンに置き、効果適応後は墓地へ送られます。
④効果:このカードの効果です
このカードをプレイすることで発動できる効果です。
サンプルカード 異形
以下候補
Lv6 サタン
このカードの勝利で与える相手への負傷+1。
先攻の場合は更に負傷+2。
※こちらが1キルを狙えるカードになります。このカードをプレイするにはサイコロを振る、自傷を(先攻であれば)2回行う、他のカードでアクセスする必要があります。後攻で出されても対応できないため、その場合は少し抑えた性能になっています。
※負傷……相手プレイヤーに傷を負わせること。
Lv5 バフォメット
このカードの勝利で与える相手への傷+2。
※こちらはゲームを終わらせるほど強くありませんが、サタンより簡単にアクセス出来て、更に相手へ負荷をかけられるカードになります。
Lv2 オーガ
このターン相手が魔法を使っている場合、このカードのLv+2。
Lv1 使い魔
このターン、自分が既に傷を負っている場合、その数だけLvを上げる。
サンプルカード 人類
以下候補
Lv1 聖騎士
このカードはLv3以下の異形に必ず勝利する。しかし、人類には必ず敗北する。
Lv1 上級悪魔払い
相手がLv4以上の異形であれば必ず勝利する。しかし負けた場合、自分の負傷+1。
※後攻側の回答の1つとして考えました。相手が上級の異形であれば必ず勝てますが、リスクとして負けた場合に大ダメージを受けてしまいます。
Lv1 道化師
墓地に自分のアドレナリンと同じLvの異形が存在する場合、このカードと入れ替える。
※強力なカードが墓地にある場合、油断した相手を騙せるコンセプトとして考えました。ですが、カードプールによっては墓地&デッキの循環が凄いので先攻に更なる負荷をかけてしまう可能性があります。
Lv1 裏切者
このカードは「異形」としても扱う。
サンプルカード 魔法
以下候補
Lv1 透視
相手の手札を確認する。その後、1枚を選んで墓地へ送る。
※分かりやすいピーピング&ハンデスカードです。先攻では相手の動きを抑制し、後攻ではカードを温存している相手に対して妨害できます。
Lv2 治癒
自分の傷を1つ癒す。
※シンプルな回復カードになります。ゲームの遅延になるので採用は考え中ですが、傷を癒す=次のアドレナリンを1つ増やせるとも解釈できます。
Lv1 残像
デッキからカードを3枚引いて手札から1枚墓地へ送る。
※こちらもシンプルなカードになります。手札を補充しながら墓地を肥やすことで次に繋げる動きが可能です。
Lv0 増強
自分のアドレナリン+1。
フィールドについて
①デッキ(山札)
共有のデッキを置く場所です。
②墓地
共有の墓地を置く場所です。
③メインゾーン
魔法をプレイしたり、異形や人類をセットする場所です。
④傷置き場
自分が受けた傷を置く場所です。
今のところ書けるのは以上になります。
かなりスッキリしたのではないでしょうか? 綻びも見つかってくるんだろうなと思いますが、まず遊んでもらえるラインまで近づけることを目標としながら、コンセプトに沿ったゲームを完成させたいと思います。
ここまでご覧いただきありがとうございました!
P.S.ゲーム名は『サタンダイスバトル』を予定しています。
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