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読了。東野圭吾『天空の蜂』

好きだ。

この作品は好きだ。

東野圭吾氏の作品は数あれど、こうした緊迫感のある作品はとても大好きだ。
まるで長い映画を見ているようだった。

確か、先に一度映画を見てしまったような記憶がある。
が、とても新鮮な気持ちで本に向き合えた。

迫力満点だった。
難しい用語などはあったが、読み進めていくうちにそういうことなのか、と納得し、先に進むことができた。
この、専門用語が多いことも緊迫感を感じる一つの要因なんだろう。
とても30年近く前に描かれた物語だとは思えない。

『原発と共に生きるとは』
深い話だったように思う。

私の住んでいる地区から、原発まではそう近くない。
今もこの電気料金が高騰する中で、私の地区は原発によって生活が守られている。

今年の夏は暑かった。
でもこの暑さも、原発がしのいでくれたとも言える。

人々はあまり身近に原発を感じない。
おそらく原発近くに住んでいる地域の人たちくらいだろう、意識をするのは。

この本ではそんな、「人々の普段の原発への思い」が描かれている。

当事者にならないとわからないことはたくさんある。
「何か」が起きないと、みな考えることもないだろう。
そして、その「何か」は起きてはいけないことでもある。

技術と共に生きるとは。
深く考えさせられた一冊だった。

書籍自体も程よい厚みで、読了感もありとてもよかったと思う。
厚みはそこそこあったものの、先が気になりページをめくる手が止まらなかった。

次は映画を見てみたいと思う。


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