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「他職種に感じる壁について」


HAMT読者の皆さま、ご購読ありがとうございます。「すぎやん」こと「鍼灸指圧 杉下治療院 Thumb'z Space」院長の杉下辰雄と申します。
移転後の自分の治療院のホームページの更新がだいぶ後回しになっている今日この頃です。
前回は、他業種の方達と繋がれる方法についてお伝えしましたが、今回は上田法を通して「他職種との溝を埋めるきっかけについて」話をしようと思います。

目次

1.上田法とは?

まずは、上田法について知らない方も多いと思いますので、ご紹介します。
上田法は1988年に小児整形外科の医師である上田正氏が開発した治療法です。上田法治療は、脳性麻痺児や成人の脳血管障害後遺症などの運動障害等に対して有効で、これまでに多くの学会等でその治療効果が報告されてきました。
脳性麻痺などにみられる筋肉の過緊張(固さ、つっぱり)は、上田法で確実に和らげることができます。しかもその効果は長時間にわたり持続します。筋肉の固さやつっぱりがとれると、手・足・からだのゆがみや変形が矯正され、運動機能が短期日のうちに向上します。
上田法は7つの基本手技と3つの補助手技から成っています。

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(公式HP上では5つとなっていますが、現在の公式テキストでは7つとなっています)
1989年には、上田法治療研究会が発足し、1991年には、第1回日本上田法治療研究会学術集会が東広島で開催され、その後毎年、全国各地で開催されています。

(上田法治療研究会ホームページより抜粋、一部改変)

2.上田法を学んでみて分かったこと

僕は、今から12年前の2009年頃、当時担当していた小児麻痺と水頭症のため寝たきりの13歳の少年に、マッサージとストレッチでは全く可動域に変化が出せず無力感に苛まれていました。そんな時、理学療法士(以下PT)や作業療法士(以下OT)の友達に相談をしたところ上田法を紹介してもらいすぐに申し込みました。まだ募集も始まっていないタイミングでしたが、受け付けて頂いた事を覚えています。

その翌年の2010年、上田法認定講習会(多職種)に初めて参加し「上田法訓練士」になりました。
講習会は、PTやOT向けの「上田法治療認定講習会」と、様々な職種が参加可能な「上田法認定講習会(多職種)」が同時に開催され、鍼灸師やあん摩マッサージ指圧師、または看護師や養護教員などの受講が可能です。
また、海外では、イタリア、ドイツ、スイス、韓国などで講習会が開催され、特に韓国では理学療法士協会の会長が受講し韓国中のPTに教えたいというほど熱心に取り組まれています。

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