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エンジニア向けの日本酒「ソースコード」顧客を絞り込んだことで生まれる排他性がビジネスの無限の可能性を導く。

マーケティングを考える上で誰を顧客とするかがとても重要です。
顧客=価値を享受してくれる人・価値を共創してくれる人が決まれば、自ずとマーケティング4P、そしてプロモーション(広告)が見えてきます。

プロモーションの観点で顧客との価値共創がうまいなーというケースを毎日探しています。
今日は気になるケースの紹介です。


オンライン酒屋「クランド」を運営するKURANDが、エンジニア向けの日本酒「ソースコード」を発表した。価格は税込1,990円で、「クランド」にて販売している。これがネットで「即ポチ不可避」「こんなの絶対買う」などと注目を集めている。


詳しい記事はこちらです。

エンジニア向けの日本酒

顧客設定はデモグラフィックやサイコグラフィックをもとにペルソナと言われる人格設定を行います。

STPによる分析を進めることから始まります。

東大IPC STP分析とは?マーケティングで重要な理由、やり方、注意点を解説 より

「STP(エスティーピー)分析」とは、Segmentation(セグメンテーション)、Targeting(ターゲティング)、Positioning(ポジショニング)という3種類の英単語の頭文字から名付けられた分析方法をさします。マーケティングにおける代表的なフレームワークの1つとして位置付けられており、アメリカの経営学者であるフィリップ・コトラー氏によって提唱された手法です。

新規事業を展開していくうえで、自社およびその製品の市場における立ち位置を明確化しておくと、その後のマーケティング戦略を策定・実行しやすくなります。

この点を踏まえて、STP分析は有効なフレームワークです。STP分析を行う際は、「セグメンテーション」で市場の全体像を把握し、「ターゲティング」でその中から狙うべき市場を定め、「ポジショニング」で競合他社との位置関係を決めるという流れで進めていくケースが多いです。

東大IPC STP分析とは?マーケティングで重要な理由、やり方、注意点を解説 より

https://note.com/threeplussix/n/na8cc1da05650

STPのフレームワークの中で顧客設定を行います。
このお酒でびっくりしたのは、「エンジニア」という設定です。
この設定が全てです。

顧客が決まると製品が違って見えてくる

このお酒を製造しているのは山形の老舗の渡會(わたらい)本店さん。

製造元は、山形県鶴岡市で約400年以上続く老舗酒蔵「渡會(わたらい)本店」で、自然にゆだねて酵母が糖を分解しつくすことで発酵を止める「完全発酵」による、すっきりとしたキレの良さが特徴で、無駄なく完成された純米吟醸酒に仕上がっているという。

「エンジニア」向け日本酒「ソースコード」発売
- ネットの反応「即ポチ不可避」「こんなの絶対買う」

製品の個性を際立たせるメッセージ


プロダクトの顔であるラベルを活用した商品の個性の演出が可能です。


エンジニア向け日本酒「ソースコード」が登場!

ラベルには、プログラムを表現する「ソースコード」が印字されており、読み解くことでメッセージが現れるという仕掛けが施されているそう。

「エンジニア」向け日本酒「ソースコード」発売 - ネットの反応「即ポチ不可避」「こんなの絶対買う」

冷酒から常温、ぬる燗まで幅広い温度帯で楽しめ、同社によると「『自分にとっての最適解』を見つけたいと、飲む人の探究心をくすぐる味わいは、『難解なロジックを実装したい』そんな欲望をもつエンジニアたちを刺激する1本」とのこと。

エンジニア」向け日本酒「ソースコード」発売
- ネットの反応「即ポチ不可避」「こんなの絶対買う」

流通施策も明快に


エンジニアさんが好むような売り場の設定も自然にできます。
顧客の行動様式を優先させれば、従来の流通にこだわる必要はありません。
クランドさんでの展開が中心です。

製品・サービスの価値は顧客によって決まる
ターゲット顧客にしか伝わらない暗号でインタクションすることはまさにブランド活動です。
ターゲットを絞ると可能性は無限大です。

可能性は無限大
探究心をくすぐる日本酒

ある時は、キレ良くすっきりとした味わいを生かして、さまざまな食事と合わせて。ある時は、冷酒から常温、ぬる燗まで幅広い温度帯で楽しめるため、それぞれを飲み比べて。1本で無数の楽しみ方ができる、この日本酒の可能性は無限大。「自分にとっての最適解」を見つけたいと、飲む人の探究心をくすぐります。「難解なロジックを実装したい」。そんな欲望をもつエンジニアたちを刺激する1本です。

クランド 商品のストーリー より抜粋

価値づくりは勝ち筋づくり


ブランドの価値は排他性にあることついて示唆に富んだ素晴らしいマーケティングのケースです。


ネーミングやラベルのデザインも含めてターゲットへメッセージを絞ったことが情報の展開力につながっています。

万人への知名度よりも必要な顧客へ伝わるメッセージ開発の重要性と当事者意識を醸成するミドルファネルの大切さについてプロモーションを担う広告代理店として学べます。

TVCMがなくてもしっかりブランド活動できますね。

顧客との価値づくりは勝ち筋づくりです。
STPとマーケティング4Pのフレームワーク、自然に使えるようになるまでは意識的に活用しましょう。

今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。

それでは、また。

TOP画面と記事中の画像はプラスデジタルさんのソースコードについての記事から引用しました。


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