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現在のモノづくりは価値づくり。価値づくりは勝ちづくり。BMWとトヨタの共同開発にまつわるあるX上の対話から学んだSTPとターゲット顧客に対しての価値をプロモーションすることの重要性についてまとめます。


先日Xを通じほりのさんとの会話に刺激を受けてCreativityは「未来をつくる力」であったことに気づき、それを記事にしました。

今日はまた別のXでのやり取りから気付かされたことをメモにしておきたいと思います。


きっかけのX投稿


まつさんから以下のような共有がありました。
トヨタの開発者の方が協業の可能性を求めてBMWを訪ねるという件です。

まつさんがシェアしてくれた元々の愛車DBさんの投稿です。
こちらもとても興味深く拝読しました。


ちなみに、このエンジニアの方がマツダを訪ねる件も面白いです。

モノづくりはSTPから


まつさんの最初に課題を提起してくれた投稿の中にある大事なキーワードに目が行きました。

売れる/売れないではなくブランドポリシー・ポジショニングにそった会話なのかと。

まつさんの投稿 より

もともとの愛車DB管理人さんの投稿にもありますが、ポジショニングについてのBMW側のコメントをマーケティングとプロモーションの観点で見逃すわけにはいきませんでした。

次世代スポーツカー開発で協業するBMWに乗り込み「ポルシェを倒すぞーッ!」とブチ上げたところ、BMWの担当者から「正気の沙汰じゃねえ!」「ウチはベンツとポルシェの狭間でギリギリ生き残ってきた会社なの!」「それならヨソと組め!」など大ブーイング…

愛車DB管理人さんの投稿 より

STPについて


僕からの説明よりもよりアカデミーの視点でまとまっているものがありますので、以下をご覧ください。

「STP(エスティーピー)分析」とは、Segmentation(セグメンテーション)、Targeting(ターゲティング)、Positioning(ポジショニング)という3種類の英単語の頭文字から名付けられた分析方法をさします。マーケティングにおける代表的なフレームワークの1つとして位置付けられており、アメリカの経営学者であるフィリップ・コトラー氏によって提唱された手法です。

新規事業を展開していくうえで、自社およびその製品の市場における立ち位置を明確化しておくと、その後のマーケティング戦略を策定・実行しやすくなります。

この点を踏まえて、STP分析は有効なフレームワークです。STP分析を行う際は、「セグメンテーション」で市場の全体像を把握し、「ターゲティング」でその中から狙うべき市場を定め、「ポジショニング」で競合他社との位置関係を決めるという流れで進めていくケースが多いです。

東大IPC STP分析とは?マーケティングで重要な理由、やり方、注意点を解説 より


東大IPC STP分析とは?マーケティングで重要な理由、やり方、注意点を解説 より

話がそれますが、すでにご存知の方も多い上記東大IPCのサイトはマーケティングだけではなくマネージメントについての情報が豊富です。ぜひご覧になるだけではなく活用してみてください。

マーケティングの基礎情報を整理して手元に辞書的に置いておきたい方には、博報堂がまとめているこちらをお勧めします。

BMWのモノづくりは価値づくり


自分のキャリアの中で自動車メーカーの広告領域に携わってきたことが長いのですが、BMWは日本のメーカーと比べるとより誰に自分たちの価値を届けるかに時間をかけていたように思います。
価値の体系=ブランド体系が強固です。
STPの中のターゲットが決まるということは「排他性」を生むことになります。つまり価値を共有したい顧客を選ぶ行為です。
そのメッセージが凝縮されたものがスローガンになります。
「駆け抜ける歓び」です。

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