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批評がなくなった広告業界が停滞するのは当然かなぁと。天野祐吉さん没後10年に思います。

雑誌「広告批評」を創刊した天野祐吉さんがなくなって10年だそうです。
広告批評は2009年に休刊しています。

天野さんが亡くなってから特に感じていますが、広告を愛し、ヤジを飛ばす人が減りました。

リーマンショックの後の世界の広告業界の変化は大きく、震災の被害にあった日本はさらにその変化から遅れてしまったように感じます。
これは単純にデジタル化への取り組みだけが遅れの原因ではありません。

マーケティングという価値創造活動における広告の役割が明快でないこと、広告がマーケティングにどう貢献するかについての観点での議論が不足しています。

外資系企業に多い役割のCMOはチーフマーケティングオフィサーですが、このマーケティングはレベニューやグロースに置き換わろうとしています。
マーケティングは企業が成長するための仕組みです。

企業の商品サービスの固有の価値を消費者に伝えるのがマーケティングにおける広告の役割です。
そして得意先の広告費の多くは代理店を通じて媒体社やプラットフォーマーへ。媒体社やプラットフォーマーはそのお金で番組をつくったり、設備投資を行います。
商品サービスの一部でもある広告費は消費者が結果的に負担しています。
正しい広告批評はこの循環の中心にいる消費者の利益のためにあります。

マーケティング活動や広告を批判するのではなく批評するためには愛情が必要です。
残念ながら大手広告代理店勤務もしくはその卒業生から広告への愛情を感じることが少ないことも事実。

そんな感じだからこそ、僕は広告の未来を信じてヤジを飛ばそうと思います。
よりよいヤジを飛ばすために年末年始に天野さんの本を読んでみましょう。

ちなみに、箭内くんはもっと広告の仕事すればよいのに。
久しぶりに声かけてみようかなと思う今日この頃です。

今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。

それでは、また。


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