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Nakba / ナクバの日 西岸では・・・

ナクバ(大災厄)の日は70年前に起きたことを忘れない、ということではなく70年前から続いている現在進行形の災厄である。
アメリカ大使館がエルサレムに移転し祝賀式典が行われている一方で人々は怪我をし命を落とし失望している。

アメリカ大使館が移転した場所は確かに西エルサレムに位置する。グリーンライン(停戦ライン)ギリギリの。

イスラエルの憲法はこう言っている。

東西統一されたエルサレムを首都とする。

いくらアメリカが西側だからイスラエルでしょ?と言ったとしても東西統一したと明言するイスラエルに同調していることは贔屓目で見ても紛れもない事実としか言いようがない。

ニュースがすべてでないとわかってはいてもTVニュースから入る情報に翻弄されることもある。
ニュースより現実の方が酷な場合もあるのだが・・・


友人宅近くのベツレヘムでのデモ隊とイスラエル兵との衝突

ベツレヘムのニュース見たよ、みんな大丈夫?安全な場所にいてよ!
分離壁の近くだけだよ。みんな大丈夫。ただ、AidaCampにいたら銃声が聞こえたんだ。
今は飛行機の音が聞こえる。普段はこんなことないのに。イスラエルがパレスチナ人に怖がらせようとしていると思う。これ以上、僕らの土地を奪って欲しくないよ。
これ以上、犠牲者が増えて欲しくないよ。本当に心配。
もう最悪な事態が起きているから。それに、ここは衝突があってもガザと比べたら・・・

何も返事が出来なかった。わたしは遠くにいる人でしかない。もちろん、この友人はわたしを批判したわけでも当事者じゃないだろ、と言ったわけではなく諦めに近い気持ちになっていただけだ。


ラマッラーの友人の住むアパートメントへのイスラエル兵の突入。
普段ベツレヘムに住むミュージシャンの友人は一時的にラマッラーにいた。

今、ラマッラーのベースの家にいるんだ。
ラマッラーはどう?
びっくりしたよ、音作りをしていたらアパートメントにイスラエル兵が突入してきたんだ。でも何もなかったけど。僕らは大丈夫だよ。ただ、両親がベツレヘムにいるだろう。うちって分離壁の近くなんだ。
ニュースで見たよ。衝突があってた。
そうなんだ。両親が心配だよ。あの衝突が最後だったらいいんだけどね。
本当に。安全でいてね。
ありがとう。僕らは大丈夫だ。全部OK。だから君は心配しすぎないでね。まずは自分の健康だよ。どう最近色々うまくいってる?
うん。大丈夫。すべて順調よ。アラビア語も少しずつ読めるようになったよ。
そっか、よかった。近況が聞けて嬉しいよ。
みんなのライブまた行くからね!絶対に。
もちろん!またね。

こんな状況でもわたしのことまで気を使ってくれる。これくらいは非常時・有事ではないということなのか?
70年という長きにわたる非常時、彼らは生まれた時から母国が占領下にある。

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