テルアビブ銃乱射事件に思うこと

6月9日のニュース

ヨルダン川西岸地区(パレスチナ自治区)に住む2人のパレスチナ人がイスラエル・テルアビブにあるサローナで買い物や食事中の客に銃を発砲する事件が起きた。

2人の女性と2人の男性が銃撃で死亡し、16人が負傷した。


テルアビブにいた頃、毎日のように通ったサローナで悲しい事件が起きた。表面的にはパレスチナ人がイスラエル人を殺したテロ事件だ。

しかし、なぜこのパレスチナ人の若者2人がこのような事件を起こしてしまったのか・・・このことが解決ないしは改善されない限り悲劇は繰り返されるだろう。

現在のパレスチナ自治区に住むパレスチナ人には基本的な人権はないと言っていいだろう。親や祖父母の代に国が奪われ、移動の自由、イスラエル支配下でのあらゆる自由は全くと言っていいほどない。

通院で隣町に行くにもイスラエルへの許可申請が必要となる。彼らはわたしたちが当たり前に享受している自由が全くない。彼らの見る未来に光がないのだ。だからと言って人を殺していいはずはない。しかしながら、わたしには想像も出来ない暗黒の未来。生きていても何も出来ないなら・・もしかしたらテロを起こせばその主張がどこかの誰かに聞き入れられるかも、そうすれば・・・という間違ったヒーロイズム。生きる希望を失うということは間違った方向へのパワーを生み出す。

彼らの未来に1ミリでも1グラムでも希望の光が見いだせればきっと少しは間違ったヒーロイズムから生まれるテロも少なくなるのではないだろうか。

暴力は暴力しか生み出さず、悲しみはより深い悲しみを作り出す。

わたしに出来ることは1ミクロンより小さいことかもしれないが、0より大きい行動を、少しでも多くの人にパレスチナのわたしが見た現状を、パレスチナ人からわたしが聞いた現実を伝えたい。大好きなパレスチナ。

誰も死んではいけない、誰も殺してはいけない。どんな国籍でもどんな人種でも。


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