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奏一夏
2022年10月15日 15:33
昼下がりの悪魔不均等に並ぶ机といくつもの染色体異物として浮遊するこの空間の中で嫌味たらしく僕の指先を掠める陽光の名残揺られる稲穂は穏やかにその音を風に同化させるそれらを包み込む暖色のカーテンから逃げ出した風塵目を閉じる船を漕ぐこの誘惑の名前は
2022年10月3日 20:41
何もかも終わりにしたかった何も持たずに飛び出した家は段々と遠ざかる街明かりに目もくれず速くなる鼓動と息は私の背中を強く押した橋の真ん中までひたすらに走ったそこに立った私は思ったのこの世界に終わりを告げるのは私であると孤独も何もかもおいて飛び立とうとする私は春の綿毛や花火の火種が落ちる瞬間や紅葉が影に揺れる時間や白い息が雪雲に紛れる時それらと同じように