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奏一夏
2024年4月11日 02:07
春風が眠る夜に、泣かないようにと抱きしめる。地元の桜が咲く頃、この街の桜は、所々に青を潜めていた。鮮やかに移り変わっていく足元の景色に心をときめかせる四月。地元を離れ、この街で生活を始めて早半年が経つ。染めたての髪を、花を愛でるように撫でてくれた彼と、ふたりで季節を巡る日々。何年経っても好きになれない夏が、今年は少しだけ待ち遠しい。きっと彼は、夏の暑さも味方にしてキラキラと輝くだろう。ああ
2023年2月18日 04:41
今まで見た夜空の数なんか覚えていない星座を見つけようと思ったこともない太陽が出るまであと何時間かなんて考えない眠った時間も夢の内容も誰かと眠った瞬間もいつかの朝には忘れているし脳裏にこびりついた残り香の先に何があってどんな思いがあるのか真っ暗な天井に透かした手のひらに乗せた真心なにも掴めないけど確かな存在眠る前に散りばめた涙は凍てついた空気に触れて結晶になるそれは私にしかつ
2023年1月14日 03:13
私は無傷で生きるほど強くはない。優しくされた思い出だけ切り取ってアルバムに残していたいけどさ、傷ついた思い出の方が多いから賑やかなのはきっと傷だらけの私なんだよね、残酷な話だよ。私の優しさを自分の手柄にして利用してもいいけど、好きな本を読みながら、たまに吸うタバコはブラックコーヒーとセットなのは譲れないかな。言葉足らずは人間関係の糸を切ろうとするから、呆れるほどの愛してるを伝えた方が良
2023年1月9日 20:06
毎日誰かの話を聞く一人で居る時には出てこないような言葉が私の心臓から生まれて、なんだか私もまだまだなようねって気持ちになる。今日生まれた言葉「長い人生、歳だけ重ねるのはつまらないから、恋愛というものを知りたくなった」深い意味は聞かないでいてほしい不意に出る言葉こそ、確信的なものだと思うの。そういえば、今日は成人の日よね。ひとつ歳下のあの子は私の知らない間に、可愛らしい笑顔より真