傷だらけの私を愛す
私は無傷で生きるほど強くはない。
優しくされた思い出だけ切り取ってアルバムに残していたいけどさ、傷ついた思い出の方が多いから賑やかなのはきっと傷だらけの私なんだよね、残酷な話だよ。
私の優しさを自分の手柄にして利用してもいいけど、好きな本を読みながら、たまに吸うタバコはブラックコーヒーとセットなのは譲れないかな。
言葉足らずは人間関係の糸を切ろうとするから、呆れるほどの愛してるを伝えた方が良い。
でも、
自分を殺して生きるのはそんなに楽?
君の感情や思考を、優しくされた断片的な思い出で縛りあげて、どこにも辿り着かず岸のない沖虚に放り投げること。君はそれをどう思っているの?
あの子が好きなのは自分だ。「と、信じたい」
上澄みだけを掬いとって美化するのは簡単で、誰もその裏に憎しみがあるとは思わないだろうけど、誰かが与えた感情に対して向けられた負の感情は、いつだって呪いに変わる。
って誰かが言ってた気がする
いや、私が勝手にそう言っただけかも。
私はこうやって文章を書いて生き続けるけど、やっぱり憧れの人のような言葉も思考も翼もない、私は凡人であると、何もない日常が私にその現実を知らせる。
私の左腕の傷も、偏見の目と同情で世の中に認識されちゃうんだ。
コンビニでアルバイトしていた時のオーナーは、私に向かって「みっともない」って言ってたよ。
私は何者にもなれなくて否定されてきたけど、やっぱり私だけは味方で居なくちゃいけなくて、全部肯定しないと私が救われない気がするんだよね。
「救われたいのに救われない、救いたいのに救えない」
グシャグシャにした原稿用紙は、私の小さな掌にちくちく嫌な痛みを与えるけど、負けないよ。
うん、負けないよ。
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