ベトナムの常識は日本の非常識
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今日はコロナ禍の中、接触を自粛していた近くに住む妹一家が夕食を食べにやってきた。
僕の誕生日も近いし、姪っ子ちゃんもいるので何か甘いものでも用意しようという話になった。
僕はケーキは食べたくないし、もう買い物にも行かない(言ってきたけど何もかも品薄)と言うので家にある材料で何か作ることに。
そして僕は、前から作ってみたかったチェ―というスイーツ(レシピ本なんかにベトナム風ぜんざいとして載っている)を作ることにした。
ベトナム風といってもインドネシアにはチェンドルというものがあったし、たぶん東南アジア全域において同類のスイーツがあるはずだ。
なぜなら簡単だからである。
おおよその作り方はこうだ。
お好みの具材(豆、芋、カボチャ、トウモロコシ、バナナなどのフルーツ、タピオカ、白玉、プリンなど何でも)をココナッツミルクベースの甘い汁で軽く煮る。
とりあえず母親がケーキを作ろうと買ってきたバナナと家にあった小豆、ダル(レンズ豆)を煮てココナッツミルクと砂糖と混ぜた。
ここまでは良かった。
味もとろみも申し分なかった。
ここから母親の口出しが始まり僕もまんまとそれに乗せられてしまう。
まず、僕は何でも出来立てが美味しいことを知っているので夕方くらいから作りたかったが、夕方は夕ご飯の支度をするので今やれということで時刻は午後1時~2時。
次に、ホットチェ―というものもあるらしいのだが、スイーツだから冷たく食べたいということでまだ鍋が冷めきっていないうちに母親が冷蔵庫にIN。
夕食後にはバナナの黒みが増し、白いトロトロのぜんざい風だったものがドロドロの薄紫色のヨーグルト風に!
そして、チェーの上にカットフルーツとチェリーを載せて可愛くしようと言ったはずが、母親が勝手にヨーグルトの感覚でカットフルーツの上にドロドロのチェーを載せその上にチェリーを入れるという所業に!
結果、2歳の姪っ子ちゃんの好物だらけのあま~いチェーが、姪っ子ちゃんはフルーツだけ食べ「これ食べない」と言い、ママが食べさせようと必死の解説の上口にもっていってもプイっと横を向いてしまう始末。
ママによると、何でも見た目で判断して、大好きなケーキも緑色は野菜を連想させるからか食べないらしい…
僕は、ベトナム風に氷を入れたのでサラッとし、冷たくておいしかったのだが、マティーニを飲むようなお洒落なグラスに入れられたものだから、量も少なくて食べた気がしなかった。
作った時から密かに楽しみにしていたのに!
ここからは僕の推測だが、
本場ベトナムでは冷蔵庫なんかに入れない!そもそも天秤を担いだおばちゃんや屋台を引きずるおばちゃん、市場には冷蔵庫なんぞない!
あとで写真を見て思い出したが、ベトナムでは常温のチェーとクラッシュアイスとの2皿が出てきた。
そして、基本出来たものはすぐ食べてしまう。
日本のように食材貧乏じゃないから、残った分は無理して食べずに意識的に冷蔵庫で保存しておくということがほとんどないのだ。もっとも、残り物を食べることはあるがそれはあくまで残ったものである。
あと、盛り付けも大事。
こうこうこういう食べ物だから!と第3者に説明しても、所詮言葉の力なんかたわ言というくらい信用できないので、そいつは自分の持てるイメージからしか想像しない。
一から十まで自分で責任をもって料理をする。
確かに、料理上手のベトナム人は僕が料理を手伝うと言っても大事なパートは手伝わせてくれなかったな…
以上、ベトナム料理を作るときには誰にも鑑賞させるな。というお話でした。
写真はハノイのドンスアン市場のチェー屋
既存社会からの脱出に向けて。あなたと一緒に、さあ行こう。