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介護の形はいろいろ

☆人と比べる安心

お父さんが若年性アルツハイマー型認知症
と診断されましたが、
私は同情をしてもらうつもりも、
かわいそうと思ってもらうつもりも、
大変だねって言ってほしいわけでもありません

よく大変だねって言われますが
本当に大変だと思っていないので
『大変ではないです』と答えます

一人じゃないし、抱え込まないことが大切です
抱え込むと気持ちがどんどん大変になっていきます


そして私が書く意味は
私なりの想いを形に残したいからです
私の人生を記録として、
これが私ということを
強く持って生きていきたいからです


認知症になったお父さんも
それがお父さんの人生であり、
それを一緒に支え合い、
試行錯誤しながら生活してきた私たち家族


同じように認知症と診断された人、
もっと若い人もいれば高齢の人もいると思います
みんなそれぞれ違うから、比べられません


生活も家族構成も環境も違うから比べられないし、
認知症に限ったことではなく、
なんでも比べることはできません


人と比べて、
私の方がマシとか思って安心しようとする
それって本当の安心なんでしょうか?
私も昔はよく比べては、
私の方が恵まれてると思っていました


でも実際、比べただけで自分の現状や現実は
変わっていません

そして比べることで自分が前に進んだかのように、
良くなってるかのように勘違いしているのです

自分の思考を変えないと現実は変わりません

☆悲観的な考え方

人と比べて、安心したい気持ちもよくわかります
私がそうだったからです
認知症は治る薬もなく、だんだん記憶がなくなり、
自分でてきることがなくなり、死んでいく


そうやって生きていくなら、
何か他の病気で死ぬ方が楽なんじゃないか
正直、思うこともありました


本人の負担、家族の負担、お金の負担とか、
負担ばっかりが出てきて、
そしたら不安になって苦しくなって
なんで??なんで私の家族なわけ??
ってなってしまう
その繰り返しでした


少しだけ学術的なことを書いておきます
認知症介護家族の心理ステップがあります
(※社会福祉法人 仁至会 認知症介護研究・研修 大府センターさんより参照)



第1ステップ
まさかそんなはずない、どうしよう
【否定 驚愕・とまどい】
いつもと違う行動に気がつき、驚き、とまどう
病気だということを認めたくない

第2ステップ
ゆとりがなくなり、追いつめられる
【混乱】
精神的・身体的に疲弊し、
わかってはいるけれど辛くあたってしまう
【怒り・拒絶・抑うつ 】
「なぜ自分が・・・・」「こんなに頑張っているのに・・・・」と理解してもらえないことに怒りを感じる
認知症の人を拒絶するようになり、
そのことで自己嫌悪に陥ったり、
うつ状態になったりする

第3ステップ
なるようにしかならない
【あきらめ】
怒ったり、いらいらしても仕方がないと気づく
【開き直り 】
なるようにしかならないと思う、自分を「よくやっている」と認められるようになる
【適応 】
認知症の人をありのままに受け入れた対応ができるようになる

第4ステップ
認知症の人の世界を認めることができる
【理解 】
認知症の人の症状を問題としてとらえることがなくなり、相手の気持ちを深く理解しようとする

第5ステップ
自己の成長、新たな価値観を見い出す
【受容 】
介護の経験を自分の人生で意味あるものとして、
位置付ける
自分の経験を社会に生かそうとする



まさに最初はステップ1の状況でした
だから自然な感情なので、問題ありません
ステップを踏んでいき、
最後は受容できるようになります

ステップ3までの期間が早い方が
気持ちが楽になります
受容までのステップを難しいと思わずに、
今の感情を出し切り我慢しないこと


こんなこと思って、お父さんに申し訳ないとか思わず
だってそう思うんだから仕方ない
それが私の考えと受け入れて、自分を責めない
誰も悪くないんだから☺︎


でもやはり思考が現実を作っています
無理にでも明るく、プラスの言葉を発する
それも時には必要だと思います



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