理系院生の就活スケジュール、体験談

僕は大学4年の時にはもう院進学することを決めていたので就活はしていませんでした。感触として大4の時、友達の6~7割は就活で残りが進学。なので、僕にとってM1の冬が初めての就活でした。僕が感じたのは修士の就活ってめっちゃ孤独だということ。なのでネットで修士の就活体験談の話を多く調べたりしましたが結構特殊なケースが多く、またみんなレベルが高い・・・。なので僕みたいなゆるく就活した人もいるよってエールを込めてこの記事を書きました。必勝法や模範を求めている人はこの記事ではないことを始めに言っておきます。記事では研究生活を省いて就活のみに絞って書いていこうと思っています。

■始めに僕の大雑把な履歴について

東京大学大学院‐電気工学専攻。研究はMEMS関連(わかる人いたら嬉しい)。大学院は私大から東大院にロンダしました。
学科や研究室のコネとかは特に無く、普通に一般募集に応募して就活しました。

■スケジュール

8月 ぽちぽち会社説明や1dayに行く。ネットでダラダラ情報集め。
9~10月 研究発表の準備のため、なにもしない。
11月 マイナビ登録&有給インターンを探す
12月~長期有給インターン始める
1月 説明会へ行く(本格的に考え始める)、OB訪問
2月 ESを書きはじめる、自己分析する
3月 面接開始
4月 最終選考が何社かある
4月末 内定出る

 我ながらかなり行き当たりばったりな計画での就活をしました。
スケジュール管理が下手で研究室との予定がかぶったりなんだりでエントリー逃した会社とかもあったので、もっとちゃんとしていればよかったです。
面接やグループディスカッションをして本格的に就活を始めたのが2~3月です。この間はほぼ研究してないです、なんなら研究室も行ってない。その前は合同説明会へ行ったりネットで会社をダラダラ調べて受ける会社を絞っていました。1dayインターンは夏に1社(三〇重工)だけ行きましたが、得るものが無かったので以降その類のものは参加してないです。OB訪問も遊び半分で来た研究室の先輩の話を聞いたぐらいで会社直接は行ってないです(というか連絡先ゲットできなかった)。

■受けた会社

 これは別記事で書きましたが、僕はかなり業界を絞ったのでこれくらい適当でも就活はなんとかなりました。

 簡単ですが、業界は外資半導体メーカー、業種はセールスエンジニア、設計・開発に絞って就活しました。なので、それ以外の会社や業界が今から書く事と違うかもしれないですので念頭においていただければと。
 
 合計で10社エントリーして、実際面接したのは4社。エントリーした会社のほとんどは就活するまで、名前を聞いたことのなかった会社だったので合同説明会とか行って僕は良かったです。


■院生として聞かれたこと

 特別大学院生だから、という質問はあまりなかったと思います。聞かれたのは、なんで進学したのか?研究以外で大学院で何を学んだか?でした。むしろ苦労したこと、悩んだことはサークル・バイト関係に対して質問が多かったです。志望動機&ガクチカは、就活サイトにあるようなテンプレがほとんどでした。面接も全部個人面接でした。一回だけグループワークがあったくらい。質問も変わったものはほとんどなく、圧迫もなかったです。
 質問は普通なものが多く、就活対策サイトで用意したもので答えられました。ただ考えさせられたのは「なぜ研究者にならないのか?」「目標を与えられるのと、自分で設定するのどっちが好き?」「勝負は好きか?」「うちの商品の数いくつかわかる?」とかですかね。

 僕自身、学部で就活をしていなかったので学部卒と比べられないですが、自分の体験からは面接では
 志望動機:研究:ガクチカ = 2:1:2
 くらいのウェイトで話ました。
 面接は集団や圧迫、変な質問とか色々な噂を聞いて身構えていましたが、本当に自分でもビックリするくらい普通な面接でした。


■修士の研究について

 あまり研究自体が就職に影響する感じはしませんでした、むしろ自分の言葉で説明できるかみたいなところを見られていた気がします。実際、細かいプロセスや理論を話してもわかってもらえなかったです。具体的な話をすると、「わかりやすく言うと、どうなん?なにが良いん?」みたいな感じで。あっちも専門ではないことを初めて聞くので、専門用語をマシンガンするのではなく分かりやすく言うことが大切なのかなと。

 会社の方もM1が研究してないことわかってるみたいで、今なにしてるのかはほとんど聞かれませんでした。まぁテーマ決まったぐらいでまだなんもしてないっしょ、って感じで話が始まりました。

・なぜこの研究テーマを選んだのか
・この研究は何がすごいのか
・わかりやすく説明してくれ
・研究の今後の予定

みたいな背景的なところをすごく聞かれました。教授がよく言ってたのは「かあちゃんが聞いてもわかるような説明をしろ」で、まさしくその状態でした。
 あとは「研究をして苦労したこと、学んだこと」。これは研究してないのにどうやって答えるんだ?って思っていましたが、研究室で新しく知ったこと、身についたこと、を話したらウケが良かったです。
 僕の場合は「クリーンルーム初めて入って、研究どころか実験装置使うまでがめっちゃ長かった、たいへんでしたー」とか話したら、「わかる~」みたいな感じで反応してくれました。あとは、先輩の研究や、先行研究をあたかも自分がやっているかのように話すというずるい手を使いました。


■院生はどこを見られているのか

 どれだけちゃんと研究の背景や課題を説明できるか、という事を見られている感じがしました。やはりここが面接で一番長く話したところでした。研究自体なにもしなくても背景くらい話せるからでしょうか?
 逆にスキルや資格は無くてもマイナスにはならない感じでした。プログラミングできなくて、資格もないですって言ったらどの会社も笑って、いいよいいよって言ってくれました。 あればアピールになるけど無くてもいい、ぐらいですかね。ただ、ITベンチャー・ソフトウェア系の会社は一芸あった方がいいみたいです。
 ハードウェアは特にこれといってなかったです。

やはり、自分の事をわかっているか、そして研究での自分の役割をわかっているのか、説明できるのか。これが評価基準なのかと、僕は受けてきた面接を通して感じました。
 

■資格について

少し自慢になるかもしれませんが僕は家庭の環境もあって英語ができる方でした。資格だと英検1級、TOEIC950くらいです。ただこれも4社ともほぼノータッチでした(笑)。英語力は面接でトピックに上がりますが、「へー、英語できるんだね。勉強頑張ったんだね。」で終わりました。超あっさり。周囲からは英語力は就活で強みになると耳にタコができるくらい言われてきたのでもうちょっと食いついて欲しかったです。面接では結果よりも過程の話を重視するものなのですかね。

■院生でつらかった事

 僕だけかもしれませんが、同士が少ない
 僕の友達は多くが学部で就活を終えたため、アドバイスはくれましたが、リアルタイムで就活していたのは2,3人しかいなかったので単純に心細かったです。みんな各々の研究で忙しいですし、研究室は就活より研究しろって感じですし。研究室の就活まだやってんの圧はなかなか嫌なものがありましたね、あのなんか「あ~あの会社受けてんのか、やめとけブラックだから」みたいなおせっかいが嫌でした。
 他人と比べることによる焦燥は無いですけど、それより情報集めが大変でした。 もう何回も、それどこで聞いたん??そんなイベントいつ行われていたん??懇親会あったん??OB訪問もうあったん??その会社なに??みたいになりました。
 僕の就活は個人プレーでしたが、たまには愚痴をこぼしたり、気軽に話し合ったりしたかったですね(笑)。なので情報源や不安解消はネットが頼りになっていました。

■最後に学歴について

この記事は就活の必勝法!や極意!を書いたものではなく、ただ一学生のこんな就活もあったという体験談です。けれどここまで読んで「お前!東大生で英語ペラペラやん!だから余裕じゃんか!」と思われた人もいると思います。このような人物が就活して実際どうなのかと聞かれたら、
「学歴っていうほど関係無くない?」
です。関係無いというと語弊がありますが、就活が楽勝って僕は思いませんでした。まぁ良い大学を出ているから不利を被る事が無かっただけかもしれないですが、だからといってめちゃめちゃ有利だとも思いませんでした。落ちた会社は落ちたし、大手もwebテストやESの段階で落ちて凹みました。就活に正解・不正解は無いですが結局は相性なんじゃないですかね。
まだ働いたこともない学生が言うのもなんですが。




以上が「理系大学院生」としての就活の感想でした。


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