お久しぶりです。

新しい物語書いてました。


彼は本当は男の子が好き。
好きな男の子もいたが
ある日から本が好きな女の子から追いかけられるようになってしまった。
初めはまったく好きでもなく彼はただの友達という感じで仲良くなり始めたのだが…
彼女は彼のことが本気で好きになってしまったようだ。
気づいたら彼女は妊娠をし彼は取り返しの付かないことをしてしまった。
最終的に彼はどちらを選ぶのか…

(男っぽい言葉になっていないのは申し訳ございません。とだけお伝えします。)

⚠注意⚠
初めはとある男の子とのシーンばかりですので飛ばしたい方は流し読みしてください。

彼の名前は蒼。名前からして優しいのが伝わってくる。
親曰く、空が青い時いい日ということでいい子に育ちますようにと名付けたのだとか。
蒼には好きな男の子がいる。同じクラスの拓哉くん。身長がとても高くてほっそりしていたのを想像していたのだが真逆。
蒼が身長181cm、体重58kg、痩せたいわけじゃなくただ太れないみたい。
拓哉くんは身長たしか172cmで体重は知らないがスポーツやっているからなのかだいぶガッチリしている。脚はめっちゃ長くてスタイル良いしクラス1かわいい系男子だ。
拓哉くんを好きになったきっかけは席替えでの出来事。5月に名前順からくじ引きの席替えをすることになり僕は15番を引いた。そうすると拓哉くんは13番でたまたまお隣の席になったのだ。
僕は拓哉くんと初めましてだった為、挨拶を丁寧にすると、
『拓哉って呼んでよ。俺勉強苦手だから色々聞いちゃうけどいいよね?』
『た、、たくや、、くん、流石にくん付けじゃないと無理だよー、って僕もテスト苦手』
と言うのが最初の会話。
『蒼って呼べばいいかな?それともあおくんって呼び方がかわいいかな?』
『あおくん…初めて呼ばれた』
彼は顔が真っ赤になる。
『あおくん、熱でもあるの?』

『ううん、あおくんって呼ばれたの嬉しかった』
拓哉くん
『あ、そうなんだ。あおくんあおくんあおくん』

そのやり取りを見たクラスメイトが
『お前ら何イチャイチャしてんの笑付き合ってんの?』
拓哉くん
『そう!あおくんとお付き合いしてる!』

『え、、、』
心の声がふと漏れてしまった。

『マジかよwwお前ら』
『冗談だって笑俺男好きじゃねぇし、かわいい女の子大好きだし。』
『だよな』

やっぱり女の子好きか、僕なんか興味ないよね。でもなにあれ。さっきの。あおくんあおくんって。めっちゃ可愛かったんだけど。僕のあだ名あおくんって。拓哉くん可愛すぎる。


『ねぇ、拓哉くん…』
拓哉くん
『あ、言わんでいいよ。さっきのことでしょ?気にしなくていいからねあおくんとは友達だから』

そういうことじゃない。僕拓哉くんのこと好きになってしまったんだ。好きなんだ。
え待てよ。拓哉くん、僕のこと友達って言ってくれた?そんなありがたき幸せなこと。
僕はなんでもかんでも1人の世界に入ってしまう。

拓哉くん
『あおくん、今日一緒に帰ろうな』

『うん』
拓哉くん
『じゃ、また』

『またね』
え、今日一緒に帰ってくれるの?もしかして2人きりだったりする?なわけないか自分妄想しすぎてキモいんだけど

増田くん
『おー、拓哉』
拓哉
『今日、蒼っていう子も一緒に帰りいい?』
増田くん
『いいよいいよ。最近仲良しだよね?お前ら』
拓哉
『同じクラスに初めてなって、今まで喋ったことなかったからどんな子かなぁと思って』
増田くん
『あ、なるほど。前のクラスではめっちゃ友達いたらしいねw今回マジでクラスバラバラだししかもさうちの学校ってクラスによって下校時間違うからまじ卍だよなw』
拓哉
『わかる、卍って古くね?』
増田くん
『言われてみたら…』
拓哉
『蒼のこと俺はあおくんって呼んでるけど、あの子身長高くてスタイルいいし、なんかスポーツやってそう』
増田くん
『たしか、学外でサッカーやってたような』
拓哉
『まじか。女にモテそうだなぁ』
増田くん
『横入り失礼。たしか彼女いたような』
拓哉
『まじ?なんでも知ってるの?笑』
増田くん
『隣のクラスの子と仲良かったからよく話聞いてただけなんだけど』
拓哉
『そうなんだぁ』
増田くん
『お前もしかしてそういうの?』
拓哉
『違うからねw増田こそ俺の事狙うなよ?』
増田くん
『お前は絶対ないから』
拓哉
『ガチトーンで言うのやめて、傷つくわ俺』
増田くん
『ごめんて』
10分休憩での会話だが20分くらい休みがあったかのように話している。

拓哉くんってあんな風に話すのかぁ。僕もお喋りたくさんしたいなぁ。拓哉くんにとって僕は大切な友達、、、あ、彼氏になってくれたりしてね。
あ、ないない。そんな恥ずかしいこと。
1人でふと考えているとチャイムがなり始めみな席に着く。戻ってきた拓哉くん。
拓哉くん
『あおくん、次国語だっけ?』

『そうだよ』
拓哉くん
『あ、やべ、教科書忘れた、、、』

『一緒に見る?』
拓哉くん
『いいの?』

『うんうん、先生に聞かれたら僕が忘れたことにするから笑』
拓哉くん
『さすがにそれは…』

『今日くらい大丈夫だよー』

起立気をつけ礼着席

先生
『今日はこの前やった物語の問題を解いてもらおうと思います。プリント配るので解き始めてください。教科書見て解いてみてください。テスト形式にするので30cmくらい席を離してください終わった人から漢字のテストに移ります』

机を動かす音と共にみんながプリントを配っていく。
いきなり期末テストが始まったようだ。

先生
『配りましたか。足りなかったら手を挙げてください』

すると彼は手を挙げる。
『先生、教科書忘れてしまったので隣の子に見せてもらってもいいですか』
先生
『蒼、どうした?珍しいな忘れるなんて、仕方ないなぁ持ってくるから待っててくれ。というか、拓哉また教科書忘れたんだな』
先生は走りながら教科書を取りに行く。

クラスのみんなは
『拓哉、バレるの早すぎ』
と連呼する。

『よし持ってきた。よーいスタート』
一斉にシャーペンの音がする。シャーペンの振る音。消しゴムを使い机がガタガタ言う音。
開始10分で1人の女の子が立ち、漢字テストを貰いにいく。
漢字テストは裏表みっちり書いてある。100問も問題があるのだ。
拓哉くんは勉強が苦手というかしない為、全く書けない。ペンが走らない。
その横で彼は着々と書き進め1番に終わったらしく、暇になった為図書室に向かい読書を始める。
読書を始めた彼と並行しながら拓哉くんは漢字を埋めていく。全く分からない彼はとりあえず適当に埋めていくのだ。

先生の終了の合図と共にテスト用紙を拓哉くんは先生に渡す。拓哉くんはテスト中に横目で全部スラスラ書けていた彼を見てショックを受けていた。

そして次の日テストが返される時間になった。拓哉くんは記述以外満点だったため、先生から褒められる。
そして拓哉くんが呼ばれる。と奇跡が起きる。テスト中拓哉くんは全く分からないと思いながらも空白は作らなかった為なんと読解問題全問正解していたのだ。その場で教科書を読み理解を図ったようだ。漢字は半分くらいしか取れなかったが先生には褒められまくっていた。
それを見た彼は更に拓哉くんのことを好きになったらしくどうやって解いたのかを聞いていた。


『ねぇ、拓哉くんそれ僕分からなかったんだけどどうやったの?』
拓哉くん
『いや、うーん。問題と同じこと言われてる文章探してたら2箇所あって1箇所は最後の文が問いの答えにならなかったからもう1箇所のとこだなと思っただけなんだよねぇ』

『もしかしてこの文?』
拓哉くん
『あ、そう。でもその1文だと筆者の思いがなくてただの解説というか説明文になってるから、筆者の思いがある文章がその次の文かと思ってそれをそのまま書いたの。そしたら合ってた。』

『拓哉くんって天才だよねぇ。』
拓哉くん
『ないない、たまたまだって。いつも半分も取れないんだからね?』

『僕もだから』
拓哉くん
『仲間だァ。あおくん』
何今の可愛すぎるんだけど。僕倒れそう。どうしよ。胸が心拍数が、、、

チャイムが鳴り、下校時間となる。
ホームルームの時間では数学の100マス計算をやらされる。
あ、ちょろっと話したような気がするがこの学校はテスト期間がない。授業ごとにテストのようなことをし、それをテストと見なすのだ。
その為テストの為に勉強する人が居なくなるため受験に役に立つくらいの頭が良い人が育てられるという。

彼と拓哉くんは100マス計算が終わり下校をしようとしたところ、拓哉くんが成績の件で先生に呼び出される。
僕はその間読書をしようとしたのだがその読む本がたまたま座っていた女の子と被ってしまう。女の子がふと僕に目を合わせ
『それ好きなんですねぇ』
と言ってくる。
僕は
『最近図書室で借りました』
と言うと
女の子が
『図書室行く人珍しいから今度一緒に行きませんか』
と言われる。
急展開すぎて僕は訳分からない状態になったが、拓哉くんとお話するようになったのも席替えで隣の席になったという理由だからこうやって仲良くなるのかとか頭をよぎった。

女の子
『その本の主人公がどんどん好青年にハマっていくところ好きなんです。好青年も主人公にのめり込まれていくところ最高すぎて20回くらいは読みましたもん』

『わかるけどそれはもったでしょ。』
女の子
『そうですね。4.5回ですかね』

『やっぱりね。』

え、待てよ。好青年にのめり込む?もしかして僕にのめり込んでるなんてことないよな。僕は有り得ない妄想をする。ただこれが有り得る話になってくるなんて今は想像もしていなかった。

女の子と数分会話をしていると拓哉くんが戻ってきた。彼は女の子と話しているところを見られたくなかったのか慌てて

『じゃ、また』
とお別れをする。

拓哉くん
『おー、お待たせ、』

『おかえり。長かったけど何か言われたの?』
拓哉くん
『成績が最近あがってきているからどんな勉強してるの?とか色々聞かれただけ』

『そうだったんだ』
拓哉くん
『というより佐久間さんと何話してたの?』

『さ、さ、さくまさん?』
拓哉くん
『そう、、今話してた子』

『佐久間さんっていうの?知らなかった。読んでる本一緒だったから話しかけてきたのよ』
拓哉くん
『へぇ、佐久間さんって喋るんだ。喋ってるとこ見たことなかったから。あおくんさすがだね』

『さすがってなによ。向こうが一方的に話してきたんだよねぇ』
拓哉くん
『もしかして好きなんじゃないの?あおくんのこと、あの子好きな子とは喋るらしいから』

『むりむり』
俺は拓哉くんが好きなんだ。一途なんだ。分かってくれ。
拓哉くん
『俺も無理だわ』
下駄箱付近で話しすぎて靴を履くのを忘れていた。慌てて靴を履き下校する。

拓哉くん
『今日用事ある?』

『19時になったら夜ご飯食べに行く。』
拓哉くん
『俺んちも行くからさ一緒に行かん?』

『いいの?大丈夫だと思う。喜ぶと思う。』
2人はご飯の約束をしそれぞれお家に帰る。

拓哉くんと初デートでもう親に挨拶しちゃう?
どうしよどうしよ。服あったかな?
彼は今までにないような笑顔でスキップしながら家に向かう。


『ただいまー』
ようやく彼は家に着く。

『お母さん、今日友達とその家族が一緒に食べに行きたいって言ってた』
お母さん
『あおい、友達できたのね。新しいクラスで』

『そう。友達って言ってくれた』

そしてちょうどいいタイミングに電話の音がする。
拓哉くん
『蒼くんのお友達の拓哉と言います。突然のお誘いですいません。蒼くんにはいつもお世話になっております。』
彼のお母さん
『いえいえ。新しいクラス1人で心配でした。ありがとう。今日も嬉しそうに帰ってきました。何時に行けばいいのかな』
拓哉くん
『えっと、6時とかは大丈夫でしょうか。』
彼のお母さん
『大丈夫です』
拓哉くん
『ありがとうございます。ホーム肉店にてお待ちしております』

彼のお母さん
『6時だってよ。さっさと支度しなさいね。』
再度電話がなる。また拓哉くんかと期待していると

彼のお母さん
『もしもしどなた様でしょうか。』

謎の人
『え、えっと』

彼のお母さん
『もしもしもしもし』

謎の人
『蒼さんはいらっしゃいますか。変わっていただきたいのですが』

彼のお母さん
『すみませんがお名前お先におっしゃっていただかないと』

謎の人
『え、えっと、え、えっと』
女の子の声なのだが名前を聞こうとするとはぐらかしてるかのような反応をする。
ただ蒼のことをその人は知っていた。
ただ怖くて仕方がなかったのでお母さんはすぐに電話を切った。
蒼に心配させてはいけないと今回の電話の内容は伝えなかった。

ピンポン
家のチャイムが鳴る。
謎の人
『蒼さんいませんか。』

彼のお母さん
『どちら様ですか?』

謎の人
『え、えっと』
電話の人と同じだ。慌てて外を覗きに行くとそこには誰もいなかった。

流石に怖かったので
『ねぇ、蒼、最近変な人に絡まれなかった?』
と聞いてしまった。
『え、俺?』
勘づいた彼はもしかしたら先程の佐々木さんかと思い彼は怯えた。
階段を駆け上がりバッグを取りに行く。

彼のお母さん
『支度できたー?』

『できた』
車に乗り込む。彼は何か言いたそうだ。


『あ、そういえばさっきの電話誰からだったの?』
彼のお母さん
『よくわからない。お金がなくて困っていると言われ途中で切った』

『今どきオレオレ詐欺あるのねぇ。一層気をつけていなきゃだね』
彼のお母さん
『オレオレ詐欺流行っているみたいだね。』
本当はオレオレ詐欺じゃない。流行っているかもしれないけど違うんだ。絶対蒼には知られたくないだけなんだ。

あ、着いた。
そこには拓哉くんがいた。真っ先に拓哉くんに聞いた。

『佐々木さんってどんな人?』
拓哉くん
『せっかく一緒に食べに来たのに嫌な話始めないでよ笑』

『困ってるんだ。教えてくれ』
拓哉くん
『わかったよ。去年1回だけ喋ったことあるんだけど、あのとかえぇっとみたいなそんなこと言い続けて会話にならなかったんだよねぇ。しかもさとある男子には普通に喋ってたんよ。今は転校しちゃったけど』

『今日僕にはあの…とか言わなかったんだけどなぁ』
拓哉くん
『じゃあ好きじゃん笑』
彼らはあまりにも会話が弾むのでメニューを開いてもなかった。
『頼むもの決めちゃいなさい』
と拓哉くんの母親の声がする。
蒼は優柔不断な為拓哉くんと一緒の物を頼むことにした。
その後も2人は楽しそうに会話をし自宅へと帰宅する。

彼は佐々木さんが僕のストーカーだったらとゾクッとしてその日はねれなかったそうだ。

『おはよー』
彼は学校に行く。その日はなんとか頑張れたのだが、次の日高熱が出たのだ。
その日の宿題は拓哉くんが届けに来てくれたのだがまた変なピンポンの音がする。
流石に佐々木さんだったら嫌なので速攻で外を見る。すると佐々木さんだ。佐々木さんがいた。
慌てて母に出なくていいと言う。
母親は
『ん?何か知ってるの?』

『最近僕の学校の男子がピンポンいたずらしてるって言うから』
母親
『そうなのね』

『もうやめてって言ってくる』
母親
『気をつけてね』


『なんでいつもピンポンダッシュするの?』
佐々木さん
『好きだからです』

『まだ話したこと1回しかないよね?』
佐々木さん
『一目惚れってやつです』

『でも僕は…』
佐々木さん
『知ってますこんな私を好きになる訳ありません』

『そうじゃなくて』

心配な母親が大丈夫?と言ってきたので彼は慌てて玄関に向かう。

お母さん
『色々話してたみたいだけど何かあったの?』

『え、、、喋ってるの聞こえた?』
彼は慌てる。
お母さん
『聞こえたわよ。』

『お母さんなかったことにして』
お母さん
『冗談冗談。というよりそんなに慌ててどうしたの。隠し事でもあるの?』

『あるわけない。とにかく僕は被害者だから』
彼は慌てて自分の部屋に戻る。
さすがに怖くなったのか次の日学校で拓哉くんに相談をする。


『ねぇ、拓哉くん、』
拓哉くん
『おー、熱下がった?』

『下がった下がった』
拓哉くん
『よかったじゃん。というより話なーに?』

『実はさ』
拓哉くん
『ん?』

『昨日拓哉くんが来たあと佐々木さんが来た』
拓哉くん
『あの佐々木さん?』

『そう。あの佐々木さん。最近ピンポンダッシュみたいなのあったり電話あったりしてへんだったの。そしたらそれ佐々木さんだった』
拓哉くん
『やば、ストーカーじゃん』

『だよね、、、お母さんにバレそうだったのよ』
拓哉くん
『迷惑だって本人に言ったの?』

『僕に一目惚れしたとか言われて怖かったからすぐ部屋に戻った』
拓哉くん
『たしか佐々木さんと仲良しだった増田くんに迷惑だって言ってもらおうか?』

『それはいいや、ただ拓哉くんには話したくなった』
拓哉くん
『俺ら友達だもんな』

佐々木さん
『あ、あの、、、拓哉さん、私の蒼さんを取らないでください。好きなんです。恋愛を邪魔しないでください』
佐々木さんがいきなりやってきて訳の分からないことを言い出した。さすがにおかしすぎたので

『何言ってるのかよく分からねぇしお前キモいし仲良くなる気もねぇしそのうち警察に相談するから』
と二度と関わらないような言い方にした。
佐々木さん
『貴方のこと好きになってしまったのでそれは無理です。拓哉さんと仲良くならなければよかったのです。私は諦めませんから。まぁもう御付き合いしているもんですけどね』
拓哉くん
『お前、マジでやめた方がいいぞ』

先生
『なになに、2人で佐々木さんいじめないの』
拓哉くん
『佐々木さんがいけないんです』
佐々木さん
『先生、キモいって言われるし泣きそうです』
先生
『佐々木さん大丈夫?もう大丈夫だぞ。蒼、拓哉職員室来なさい』
拓哉くん彼
『だるぅ』

仕方なく2人は職員室に行く。
先生
『お前たち何やってるんだ』
拓哉くん
『俺はやってない』

『ぼくは…』
先生
『そうじゃない。佐々木さん前にも同じようなことしたみたいでお前たちを心配してるんだ』
拓哉くん
『え、、、』

『心配かけてすみません。でも我々の問題ですので関わらないでください』
と言い残し、彼は走って教室に荷物を取りに行き、そのまま帰宅する。

拓哉くん
『待ってよ。どこ行くの?待ってって言ってんの。』

『もういい。』
拓哉くん
『俺なんかした?』

『あの先生と関わらない方がいい。特に拓哉くんは』
拓哉くん
『え、なんで』

『これからわかる』
拓哉くんはまったく分からないまま友人である蒼の言葉を鵜呑みにする。
だがこの言葉がどれだけ正しかったか後々分かるのであった。

その日から1週間が経とうとしている朝
拓哉くん
『ねぇそういえばあれかは佐々木さんは近づいてこない?』

『そうだね、全然来なくなった』
拓哉くん
『よかったじゃん』

『まぁね』
拓哉くん
『もしかして未練あるの?』

『それはないない』

先生
『今日は席替えの日です。実は今回席替えは先生が決めました』
生徒
『先生もしかして仲良し同士隣にしてくれたんですかー』
先生
『それもあるかもしれません』

拓哉くん
『ねぇ、もしかしてこの前言ってた先生と関わらない方がいいってこれ?』

『多分』
2人は勘づいてしまった。慌てているのは2人だけだ。

そうなんと
彼は佐々木さんの隣ではなく佐々木さんの前の席。隣は拓哉くんだった。それに佐々木さんの隣は…
窓側の席の1番後ろが佐々木さん。その前が彼。その隣が拓哉くん。拓哉くんの後ろは不登校の子の席。
今回のクラスは仲良し同士隣の席のようだが
ただ俺たちにとって最悪な席になってしまった。
佐々木さんは嬉しそうにニコニコしながらこっちに向かってくる。
佐々木さん
『わぁ、蒼が隣だぁ』
拓哉くん
『呼び捨てやめなよ』
佐々木さん
『邪魔しないでねぇ拓哉くん♡』

『ちょっとトイレ行きたくなってきた』
拓哉くん
『俺も行きたい』

先生
『今から隣の人の他己紹介をしてもらおうと思います。拓哉のとこはさ佐々木さんが1人なので蒼が佐々木さん、佐々木さんが拓哉。拓哉が蒼でお願いします。じゃあ10分頑張ってください。』


『書きたくねぇよ。』
佐々木さん
『蒼に紹介されるなんて嬉しいなぁ。蒼好き』
拓哉くん
『地雷踏んだ?』

『本が好きしかわからねぇよ』
佐々木さん
『蒼が好きって書いてほしいなぁ』

『死んでも嫌だからな』
佐々木さん
『じゃあもう好きなもの教えないから』

はい、10分終わりましたー
佐々木さん
『拓哉くんはイケメンで身長高いです。スタイルもとても良いです。そして運動神経も良く誰もが憧れる存在です。』
拓哉くん
『蒼は本が大好きな子でよく図書室で本を借りています。俺とはこのクラスになってから知り合いそれから仲良くなった子でお肉が大好きな子です。』
佐々木さん
『あと私のことが大好きなんですよー蒼』

『だからやめろって』
生徒
『佐々木さんってヤバい子だよねぇ、まじキモい。あの蒼と釣り合うわけなくてウケるんですけど、え、ナルシってこと?余計にブスすぎるぅ』
悪口が飛び交う。
彼は悪口がとてつもなく嫌いな為耳を塞いでいた。


『佐々木さんは僕が読んでいる本が好きな子です。例えばミステリーとか。あとは僕には分かりませんでした』

生徒
『佐々木さん、あの蒼のこと好きなんだねぇ』
佐々木さん
『気づいたら好きになってました』

『でも俺はなぁ。お、、、お断りしようかな』
やばい男が好きって言いそうになった。焦ったあ
みんなの前で拓哉くんが好きだなんて言えないしましてや拓哉くんに好きなんて恥ずかしい。

今どき彼みたいな男好きなん引かれるだけ。

佐々木さん
『わかった片思いだけはしていい?』
でも僕は女の子興味無いんだ分かってくれ

『佐々木さんお友達としてこれからもよろしくね。』
佐々木さん
『友達ね』
拓哉くん
『あおくんの友達なんてなかなかなれないよぉ』


『拓哉くん、今日話したいことあるから帰り一緒に遊ばない?』
佐々木さん
『私もいい?』

『今日は拓哉くんに大事なお話があるんだ』
佐々木さん
『わかった。あおくん』

『それは拓哉くん限定なんだよ』
佐々木さん
『実は私も話さなきゃいけないことがある』

『それは後ででもいいかな?』
佐々木さん
『いや、早く話さないといけない』

『今日は拓哉くんと話したいから後ででお願い』
彼はその時妊娠したことを伝えようとしていた佐々木さんの勇気を止めてしまった。
帰り道佐々木さんは1人泣いていたそうだ。

それから3ヶ月が経つある日。
佐々木さんはその日以来学校にまったく来ていなかった。
佐々木さんが退学したと先生から告げられた。
なぜ退学したかはその時は伝えてもらえなかった。
僕はせっかく友達になった佐々木さんが退学だなんて学校で何かあったに違いない、あの日話したかったことを知りたくなり、拓哉くんに
『ねぇ拓哉くん、今日空いてる?もし空いていたら一緒に佐々木さんのお家行きたいんだけど』
拓哉くん
『いきなりどうしたの?退学したからもういないんじゃないの?』

『この前話そうとしていたこと聞きに行きたくて1人だと不安だし…拓哉くんと行きたくて』
拓哉くん
『あおくんらしいけど、、、本当に行くの?』

『行きたいんだ』
拓哉くん
『わかったついていくだけね』

ピンポン
2人は佐々木という表札が立った家の前にたどり着く。後はインターホンを押すだけなのに勇気が出ず10分くらい時が進んでしまう。
すると女の人が家から出てきた。
慌てて逃げ込むように道路を走ると
『あれ?うちに用事かしら』
佐々木さんの母親だった。
『僕達、佐々木さんの元クラスメイトの者です。退学なさるとお聞きし、家を尋ねたのですが』

佐々木さんの母親
『あー、もしかして蒼さん?拓哉さん?』
拓哉くん
『そうですそうです』
佐々木さんの母親
『2人のことは娘からよーく伺っているわよ』

『そうだったんですねお世話になりました』
佐々木さんの母親
『君が蒼さんね。好きな人できたかもって嬉しそうに話してた。本ばかり読んでた娘に人間興味持たせてくれてありがとう』
拓哉くん
『最後のお別れみたいじゃないですか』
佐々木さんの母親
『もし来たら話すにしようと思っていたんだけど来てくれたから』

『なんですか』
佐々木さんの母親
『覚悟してくださいね』
拓哉くん、彼
『はい』
佐々木さんの母親
『娘、妊娠してしまって、蒼さんと出来てしまったみたいで』

『え、』
佐々木さんの母親
『驚くのも当たり前ですよね。娘が勝手に恋をしただけですから』

『申し訳ないです。御付き合いできず』
佐々木さんの母親
『いいのいいの。本しか興味無い娘を好きになってくれる人いないから。友達になってくれたみたいで本当にありがとう。きっと振られるの私は分かっていましたから』

『こちらこそです』
佐々木さんの母親
『娘には会わせることできないけど本当に今までありがとうね。またね。きっと蒼さんは他に好きな人いるんだろうね。その人を幸せにね』

『え、もしできたら幸せにします』
彼拓哉くん
『ありがとうございました。元気でいてくださいねって伝えてください』


『ついてきてくれてありがとう』
拓哉くん
『いえいえ』

『僕やばいことにしちゃったじゃん。こんな僕嫌われて当然だね』
拓哉くん
『いつも我慢してたでしょ?言いたいことハッキリいいなよ』

『なんのはなし?』
拓哉くん
『俺にずっと言いたいことあったんでしょ』

『え』
拓哉くん
『好きなんでしょ俺の事』

『え、気づいてたの?』
拓哉くん
『さすがにずっと一緒に居るからわかるよ』

『まじかぁ。何か申し訳ねぇ』
拓哉くん
『ううん。謝らないで』

『僕、男好きになってしまったんだ』
拓哉くん
『俺はそういう人いていいと思うけどね。ただ俺はあおくんとはまだ友達でいたい。卒業したらお付き合いしようね』

『拓哉くん、ありがとう。僕を受け止めてくれて。佐々木さんを振った僕は本当は嫌われていいと思う本当なら』
拓哉くん
『いいや、それは向こうが一方的だったからね』

『まぁそうだねこれからも友達でいてね』
拓哉くん
『おう、あおくん』

なんでこういう話を書こうとしたのは自分でもよく分かりません。頭の中で浮かんだ物語を描いただけです。適当な物語を読んでくださりありがとうございました

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