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六万字分の声、しっかり聴いたよ。

ポプラズッコケ文学新人賞」、応募してみました。

正直、書き終えられるか不安で不安で仕方なかったけれど、私の中に降り立ってくれた二人の小学生たちは、しっかりと声を聴かせてくれました。

送信完了ボタンをクリックした時、ものすごくほっとしました。だって既定の六万字って、こんな長い文章、高校時代以来書いていないぞ、たぶん。

それをやり遂げた!ってだけで、自己肯定感がだだ上がった気がします。

「子どもが自分で考え、動き、成長するものがたり。
子どもたちが自分で選び、本当に読みたいと思えるものがたり」

…というのが、ポプラズッコケ文学新人賞で求められている作品。

正直、笑えたりとか、ものすごく楽しい!っていう物語は書けなかったんです。

でも、私の物語に出てくる二人の小学生は、今の世の中ではけして少なくはないような苦しい状況に置かれながらも、それでも自分たちで、自分たちだけの幸せを見つけていく。そういう小学生の姿をしっかり書けた、と思っています、自分では。

小学生って、大人が思うよりもずっと、いろんなことをよく理解している。おしゃまだおませだなんだ、そんな言葉じゃあ片付けられない、そういう大人の感覚を既に持っている。それは、私が以前に学童で働いていて、つくづく痛感したことでした。

だから、いかにも子どもだましというか、大人が「子どもってこういうモンだろ」的な感じで書いた物語にはしたくなかった。だから一生懸命、自分の中の小学生二人の声を聴いたつもりです。特に、主人公の聖七(セナ)くん。

世の中の子どもたちに、聖七くんと、もう一人の主役級小学生の羽海(ウミ)ちゃんの出逢いの様な、そういう素敵な邂逅が訪れたらいいなあと、そう思いながら書き上げました。

そしてこの物語は私が学童で働いていた頃の、利用者さんである子どもたちへの手紙であったりもします。

辞めてからもずっと、罪悪感というか、無念さは消えなくて。

本当は、私にももっとできることがあったんじゃあないかって、たびたび苦しくなりました。

けれど、このポプラズッコケ文学新人賞への作品を書いている内、少しずつだけれどそういう気持ちが昇華されていくような気がしたというか。

もしもこの作品が世に出られたりして、今はもう、私の知る頃より少し大人になっているはずの彼らに、私からのメッセージが届けられたならば、すごく嬉しいなと思います。

さて、肝心の物語ですが、来春の四月末に結果発表!だそうですので、落選してしまったらば、その後にnoteにUPしたいと思います。

(実は下書きは全部noteにしていました)

狭き門だろうし、私の書くものなんてものすごく未熟なのはよくわかっていますが、とりあえず憧れのポプラ社さんの編集さんの目に触れられるだけでもありがたいよな、と思っております。

どうにか、なんとか、賞に滑り込めたらいいなあ。



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