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仏縁によってもたらされる安心。大切な方との別れを通して【坊さん日記020】

先日、信行寺のご門徒さんが亡くなられた時のエピソードで、私自身とてもありがたいなと思ったことがあったので、本日はその時のお話をしたい。

先に申し添えておくと、お寺としてはご家庭のことなどは決して他言しないようにしている。

であるので、私からお話するにしても、仏縁を通してどのように心境が変わっていかれたかや、仏縁をどのように味わわれているのかなどの仏教的な内容に限定し、お伝えしても大丈夫な内容のみを書いていく。その点は、先に申し添えつつ、お話していきたい。

今回の内容は、我々の仏縁が深まっていくことに助けとなるようなものだったので、お伝えしたいというのが私の思いである。その点、ご理解いただけると幸いである。


先日、70代の男性が亡くなられた。奥様やお子様、ご兄弟などが集まられ、臨終勤行(枕経)、通夜、ご葬儀と営まれた。その時の奥様のお話がとてもありがたいなと思ったのでご紹介したい。

その奥様は、信行寺とご縁があり、お聴聞(仏様のお話を繰り返し聞くこと)を重ねてこられた方である。その奥様は、夫に先に往かれた中でも安心に包まれていた。なぜか。奥様のお話を伺ってみるとこういうことであった。

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