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人々を家族のように迎え入れる現代のスポーツクラブのあり方

すべてのスポーツクラブが、人々の楽しみとなり、心のより所となり、プライドとなり、街のシンボルとなり、重要な産業となる。ファンとクラブがお互いに認め合い、支え合い、応援しあうコミュニケーションを展開し、人々の心を明るく前向きに、そして厳しくも豊かさに包まれた社会を創造する。

そんな信念をいだきながら
研究や実践を繰り返す毎日です。

以下は関連記事です。

なぜこの「共創」という概念に
こだわるのか。

いろいろな書籍に触れ、人々の声を聞き、
自分で言語化してみたり。

浮かび上がってきたのは
自由」と「孤独」というキーワードでした。

移り変わる世の中において、
個人がよって立つ「場所」も変化を強いられました。

そしてその変化こそ、

スポーツが多くの人々に受け入れられる
絶好の機会になると信じています。


■村落共同体、そして集団就職

戦前、

人々の多くは「村落共同体」という
小さなコミュニティで一生を過ごしました。

地方で農業を営み、
お隣さんや村の住民とともに支え合い、

親から子へ生活や仕事が引き継がれ
子孫が受け継がれていくサイクル。

贅沢という豊かさより、

心が通い合う豊かさを享受し、
力強く生きていました。

人間関係はとてもウェット。
村全体が「家族」でした。


そして戦後、

都市部で活性化した経済活動は
人材確保に動きます。

「集団就職」が叫ばれ、
全国各地の村落から若者が動員されました。

必然的に解体される村落共同体。

人間関係は利益や機能、役割
というドライなものに変わっていく

、、、ように思われました。


■家族のような人間関係

終身雇用
年功序列
企業内組合

日本を代表する大企業が、
終身雇用の限界を宣言したり、

社歴や肩書に規定されない報酬、
そして社会の「働き方改革」を求める動きとともに、

「個人の自立」

が重要視されるようになりました。

しかしながら、
昭和の時代においては、

上記三つの要素が
日本の高度経済成長を支えました。

一生面倒をみる
年上を敬う
個人を助ける

高度経済成長を支えた日本独特の企業文化は、
失われた共同体の代わりとして機能。

厳しい上下関係、運動会があったり、
飲み会で肩を組んで歌を歌ったり、

それはまるで「家族」そのものでした

人々の心のより所は
共同体から企業に移った

と言えるかもしれません。


■自由がもたらす孤独と責任

そして今、上述したような、
個人に変革を求める動きは、

個人に、
規制のない自由を与えました。

自由を謳歌する、
という言葉にもあるように、

自由にはポジティブな響きを感じますが
一方で、

重い責任を伴うことにもなります。

過去、ヨーロッパ各地で起きた革命で
大きな代償を払いながら手に入れた自由が、

その耐え難い孤立感と
強烈な責任に押しつぶされ、

疲弊した市民がナチズムという全体主義
に傾斜していったという歴史もありました。

せっかく手に入れた自由も、
孤独と責任を前にして、

獲得したコストをすっかり忘れて
あっさりと手放してしまう


では、現代社会における、
働き方改革によってもたらされた自由は、

どのように処理
されるべきなのでしょうか。


■自律と陶冶

個人の、
自由に対する向き合い方は、

自立と主体性

だと思っています。

自らを主人公に、
社会を真っ白な画用紙に見立てて、

自分自身を思いっきり肯定して、
力強く躍動する自分自身を描いていく
という姿勢。

自ら考え、感じて、話して、
聞いて、行動して、

すべてを自分ごととして捉え、
生き生きと生きていく
こと。

残念ながら社会は公正ではありません。

努力して報われる人もいれば、
努力しても報われない人もいる。

逆に、何の努力もせず、
うまくやっている人だってたくさんいます。

だからこそ、
そんな社会に抗うように、

自らを律し、陶冶していく気概
が欠かせない
と思っています。


■共同体としてのクラブとオンラインサロン

個人の生き方、あり方と同時に
大事なのが、

個人を受け入れてくれる「
になります。

村落共同体が会社に移り、

そして現代社会においては
家族的なより所が消滅するかのような錯覚に陥りますが、

その不安をいやしてくれる場所こそ、
オンライン上にあるのでは?
と感じています。

村落共同体の復活。

オンラインサロンはまさに
その役を担う復古型プラットフォームです


SNSでは容赦のない、
そして責任の伴わない誹謗中傷があり、

自分に向けられていないとしても、
目にするだけで毀損される精神。

ですが、振り回されることなく、
主体的に生きていく「責任」と力強い信念をもって

自らに適したコミュニティーに属すことが、

現代社会に予想される「孤独」を回避する
ひとつの方法になるでしょう。

そして言わずもがなですが、

スポーツクラブも、
コミュニティを運営する主体
となり得ます。

ここで生み出される価値の「共創」は、

未来を明るく楽しく、
生きていてよかったという肯定感とともに

健全な精神と肉体を伴って
生き生きと過ごすことができる

新しい社会の創造
に寄与すると信じています。


コロナ禍でいろいろと難しい日々ですが、
開けない夜はありません。

希望をもって
深く身をかがめて

来るべきときに
大きく飛躍できるよう、

粛々淡々と
準備を重ねてまいります!


※本稿は以下文献を参考にしました。
武器になる哲学 人生を生き抜くための哲学・思想のキーコンセプト50(山口周)



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