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結果よりプロセスを重視する

大学に合格したり、思い描いていた会社に就職できたり、サッカーの試合で活躍できたり、留学できたり。人は生きていると大小さまざまな「成功」を収めます。そのとき皆さんは、どんな感情を抱くでしょうか?

「自分はできる奴だ!」

私のようにすぐ勘違いをしてしまうタイプの人間は、どうしても「能力がある」と思ってしまいます。有頂天になって、みんなに自慢したくもなりますが、そのときも「俺ってすごいでしょ」的なニュアンスで語ってしまう。ところがこの「能力」に視点を注ぐ傾向は完全にNGだと言われています。

能力があると思ってしまうと、私たちの脳は「自分は才能があるから大きな成果を得られるんだ」という思考に陥ります。すると、「才能を失う恐怖」が生まれてしまう。この後どうなるかは割と想像しやすいと思いますそう、チャレンジをしなくなってしまうのです。

細かい名前や国籍は忘れてしまいましたが、とある2人の天才ピアニストがいて、幼いころ同じような才能に恵まれていたにもかかわらず、時を経て成功したのは一人だけ。もう一人はその才能を開花させることなくピアニスト人生を終えました。

違いは「能力」と「プロセス」

ひとりは、才能ある演奏を「能力」の賜物として、「結果」を周囲からほめられて育ちます。ピアノの発表会で金賞をとったその事実(結果)に焦点が当てられると、「すごいね!」という言葉とともに称賛されます。

もうひとりは、才能ある演奏を「努力の成果」として、「プロセス」を周囲から称賛されます。最初は上手くできなかったけど、「練習を重ねたからこそできた」事実(プロセス)に焦点が当てられ、「よくがんばったね!」という言葉でほめられます。

それぞれのピアニストの才能に差はありません。違いは周囲の評価の仕方。「能力」をみるか、「プロセス」をみるかの違いです。そして問題は「その後」で、一旦、能力を評価されてしまうとその評価を失いたくないという思考が働き、ピアノの発表会にでたがらなくなりました。挙句には練習まで疎かに。一方でプロセスをほめられると、「努力すればなんとかなる」という思考とともに、チャレンジ精神が向上します。努力を評価されるからこそがんばれる。その繰り返しが将来の成果に繋がりました。

「自分はできる人間」と思うのではなく
「目標を細かく設定したのがよかった」
「この本を読んだのが正解だった」

自分が行った選択と戦略を見つめ、それが正しかったと評価する。「結果」ではなく「プロセス」を。評価する時間軸を見直して、成長スピードをあげていきたいと思います。

久保大輔




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