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なぜシステムが重要なのか?

FROM ボブ・バーグ

最近、弁護士向けの雑誌に効果的なマーケティング方法と題して記事を寄稿させて頂いた。その際、私はマイケル・ガーバー氏の著書である「はじめの一歩を踏み出そう―成功する人たちの起業術(世界文化社)」で語られる「システム」という考え方を紹介した。記事の趣旨としては、このシステムという考え方を弁護士事務所のマーケティングプロセスに組み込むことの重要性をついて言及したものだった。

私はしばしばブログや講演の中で、この「システム」という考え方の重要性に触れることもある。私なりの解釈としては、このシステムとは「規則的で筋道だった方法を使い、期待した結果を手に入れるためのプロセス」としている。

また、著者であるガーバー氏の定義としては、「システムがあれば、並の人間でも、並外れた成果を思い通りに達成できるようになる。逆にシステムがなければ、並外れた人間が、並の目標を思い通りに達成することさえ難しい。」と述べている。このシステムという考え方について読者の方から質問を頂いた。以下は読者の質問と私の回答となる。

        システムとは何か?なぜ重要なのか?
 Mr.バーグ

あなたの最近の記事では、マイケル・ガーバー氏の「システム」について触れられていました。私の理解が正しければ、このシステムとは、誰でもが持続的にビジネスを成長していくための考え方として捉えています。そのうえで、あなたの仰る、私たちのビジネスに組み込むべきシステムとは、紹介元となるクライアントと”私”を知って、好きで、信頼してもらう独自のプロセスの重要性に言及されていました。
おそらく、あなたのシステムには、私の自身の能力、信頼性といった個人そのものが重要視されるように思います。しかしながら、マイケル・ガーバー氏の意図するシステムとは、誰でもが適切に運用でき、究極的には、事業主がいなくとも、ビジネスが上手く回るような仕組みを検討することの大切さを説いているように思います。
私もこの考え方を参考にし、自身の法律事務所のビジネスも仕組み化できる部分はないか?と日々挑戦しています。もし、大半の業務を仕組み化できれば、私自身が複雑な実務から解放されるうえに、ビジネスの継続的な成長とプライベートな時間(私は釣りが好きなのでそうした時間も大切にしたいと考えています。)を生み出すことができると考えるからです。
また、これは顧客の獲得においてもです。たしかに、あなたの記事でも指摘していただいているように弁護士事務所の多くは古くからの顧客を抱えています。こうした古くからの顧客であればあるほど、特定の人物しか対応できないうえ、紹介をいただくのもその担当者でしか難しくなってしまいます。ですが、誰であっても(私がいなくとも)ビジネスがうまく回る仕組みを構築する必要があるように思います。こうした点についてあなたの考えをお聞かせ願えないでしょうか?

        ボブ・バーグが考える「システム」とは?

ここからは私の答えとなる。

あなたが私の記事を読んで下さったこと、そしてご質問を頂いたことに感謝致します。
今回、私がガーバー氏の著書を引用したのは、システムという考え方を理解を助けるためという観点からでした。そのため、ガーバー氏の教え自体ついてお話ししているわけではありません。あくまでそうした点をご理解して頂けると幸いです。そのうえで、私が言及している”システム”の多くが、一般的なシステムの理解と私の音声プログラムである「紹介の連鎖システム」を指している場合があることもご理解頂ければと思います。
さて、この「紹介の連鎖システム」の根幹を成すのは人間関係の原則です。この原則には、あなた自身のパーソナリティーも深く関わっています。したがって、あなた無しに、このシステムが自動運用されていくなんてことはありえません。
この人間関係の原則とは、「他の条件が全て同じなら、人は知っていて、気に入っていて、信頼している相手に仕事や紹介を回す」というものです。だからこそ、このシステムを適切に運用できる人間とは、自分の仕事、その言動行動に対して誠実であることなどに加え、相手の立場や利益を優先することができ、さらには関わる相手の人生をよりよく好転させたいと願う個人的な資質にも影響されてしまいます。
もちろん、私はガーバー氏のアイデアに対して賛同していますし、ビジネスのどの側面においても仕組み化できないかといった観点は非常に重要です。なぜなら、逆に人を介在させてしまうと、非生産的な業務もあるからです。ですから、仕組み化することによって業務はシンプルになり、ビジネスの成長やプライベート(あなたの好きな釣りもしかりですが)も充実したものとなることでしょう。だからこそ、あなたの素晴らしい洞察にも支持させていただきます。

        システムはなるべく早く運用すべき?

全てが真であり、間違ったものはありません。そして、私はあなたが会社の内でのポジションやどのような人びと働いているかといった特定の状況を把握していないことも承知しています。しかしながら、あなたの文面から察するに、向上心があり、自身のビジネスとプライベートをより良いものにしたいと意欲的に努力されていることも伺えます。
そのうえで、助言するとすれば、ガーバー氏も指摘するように、可能であるならば、システムはなるべく早い段階で実現すべきと提言しています。加えて、私の「紹介の連鎖システム」も早く運用すれば、するほど大きな利益が望めます。だからこそ、なるべく早期にこのシステムをあなたのマーケティングプロセスに組み込むことも重要なポイントになります。
そして、素晴らしい成果が得られたならば、速やかに社内で共有化することもこのシステムの効果的な運用に繋がります。また、あなたのともに働く人々が自ら運用できるようになれば、もっとあなたは釣りに行く時間を確保することができることになるでしょう。なお、クライアントや共に働く人々のフィードバックも常に大切にしてください。フィードバックはどのシステムにおいて重要な改善となりえるからです。
最後ですが、素晴らしい洞察とその行動力に敬意を表します。また、あなたのビジネスがよりよく発展し、最高の成功を収めることをここにお祈りしています。

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