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『 氣志團万博 』の他にない魅力は“過剰なほどのおもてなし精神”にある!?

千葉県広域が停電や断水に苦しむ中で開催された『 氣志團万博2019 』。

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主催者だけでなく、参加者も「 こんな時に楽しんでいいのか? 」と不安や懸念を抱く中での開催だったが、主催者である綾小路 翔(氣志團)が実直な言葉を届けた開会宣言と痛快なロックンロールに全ての人の気分が晴れやかになり、万博は最高のスタートを切った。

上山陽介3

そして、とことん楽しんで、来てない人のためにもたくさんの力を蓄えようと気持ちを切り替えた参加者を、『 氣志團万博 』は最高のエンターテイメントとホスピタリティで大歓迎してくれた。

参加したことのある多くの人が語るように、『 氣志團万博 』のホスピタリティやインフラの充実は異常!これはここで過ごす一日が、全ての人にとって最高の一日であって欲しいと願う、綾小路の“過剰なほどのおもてなし精神”あってのことだが。

綾小路は「 地元にいる時から、女子や先輩に気遣いするのは当たり前だったから、それを苦とは思わないし、特別なことと思わない 」と語るその特殊スキルは、ライブを最高の状況で見れる環境や広い会場の動線のスムーズさ、飲食ブースや休憩所の充実、ライブアクト以外の時間も楽しめるアクティビティと、観客の過ごしやすさだけを考え抜いて設計されてる会場内に限らず、バックヤードでも存分に発揮されている。

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『 氣志團万博 』に初めて出演する出演者がまず驚くのは、楽屋の入り口に飾られた楽屋暖簾。
綾小路デザインによる、各ミュージシャンをイメージしたセンスとユーモア溢れる楽屋暖簾をくぐると、楽屋の中に飾られているのは出演者の趣味嗜好を考慮したデコレーション、テーブルの上に一枚の手紙が置かれているのだが。
これは毎年、綾小路が全出演者に向けた感謝の気持ちを手書きで綴って、楽屋に置くのが慣習となっているのだ。

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さらにバックヤードには綾小路が厳選して口説き落とした一流店ばかりが揃った、出演者専用の広いケータリングスペースが用意されており、出演者はリラックスして美味しい料理を楽しみながら、出演者同士の交流の場としても利用。

ここまでしてもらって、何も思わない出演者はいないし、ここまで出来る主催者もいない。主催者の感謝とリスペクトの気持ちを込めたおもてなしを受けた出演者が、「 自分たちに出来ることは、最高のライブをやることしかない 」と奮起するのは当然のことだろう。

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そして、オーディエンスが過ごす会場内。
開演前から会場前に並び、高まる気持ちを抑えながら会場入りすると、目の前には広大な東京湾を一望出来る絶景がお出迎え。

MOSSAI STAGEでは開演を待たずに“WELCOME ACT”がゴキゲンな音楽を鳴らし、観客はテンションが上ったところでピクニックエリアにシートを敷いて、一日過ごす基地を確保。

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YASSAI STAGEとMOSSAI STAGEはほどよい距離で行き来出来るため、欲張れば全アクトを観ることも可能。

お腹が空いたらフードエリア「 飯團万博2019 」を中心に、約30店舗が軒を連ねる飲食ブースで好きなメニューをチョイスして、腹ごしらえ。
房総のソウルフードである“としまや弁当”を始めとする、地元・袖ケ浦の人気飲食店が並ぶ「 大食堂 袖ケ浦 」で食事をすれば、会場内で地元の名物が味わえる上に、たくさん飲み食いことが地元の元気や活性化にも繋がってしまうのだから、最高すぎる。

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さらに会場内には、氣志團のパネルと東京湾をバックに写真が撮れる「撮っとこ岬」や、メリーゴーランドに乗って飲食が出来る「 メリーゴーランドBAR 」、リーゼント型のリフターが高く上がる「 リーゼントリフター 」と、インスタ映え間違い無しのフォトスペースも盛りだくさん。

会場中央に設置されてひとつ象徴的な存在となっている観覧車は、夜になるとライトアップされて、暗闇に光る観覧車の光が抜群にキレイ。
そもそも、場内に観覧車が設置されたフェスなんて、見たことない! 氣志團の着ぐるみがパレードしていたり、コスプレ姿の気合い入ったKISSES(氣志團ファンの総称)が記念撮影していたり、それぞれが贔屓のバンドグッズに身を包んでいたりと、会場内を歩いているだけでも楽しい氣志團万博。

千葉には国民的人気を誇る巨大テーマパークがあるが、『 氣志團万博 』がライバル視すべきは全国のロックフェスでなく、あのテーマパークなのかも!?

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そう言えば、『 氣志團万博2019 』の出演者で、氣志團にも負けず劣らずのおもてなし精神と過剰すぎるほどのサービス精神を持って、オーディエンスを楽しませたミュージシャンがいた。初日、“WELCOME ACT”としてMOSSAI STAGEに出演、万博初出演となる純烈だ。

朝9:30、万博仕様の特攻服の衣装でステージに登場した4人。
敏いとうとハッピー&ブルー「 星降る街角 」のカバーを美しいハーモニーで艶っぽく聴かせると、「 みなさん、おはようございます。WELCOME ACTを仰せつかりました、純烈です!」と深々頭を下げる。

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「 フェス初出演。本日は我々、ムード歌謡の素晴らしさを広めるためにやってまいりました 」と意気込みを語ると、「 普段、健康ランドなどでは客席に入って、みなさんと握手をさせていただきながら歌っております。いつものスタイルでやらせていただいて良いですか? 」とステージを下り、フィールドの観客、一人ひとりとの握手や写真撮影が始まる。その間、ステージにはメンバー不在。フェスなのに!?(笑) ラスト1曲となって、やっとステージに揃ったメンバー。ラストは今年亡くなった綾小路の父が好きだった、内山田洋とクール・ファイブ「 逢わずに愛して 」を気持ちいっぱいに歌い、氣志團に感謝を届ける。

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フェスで早朝から見る純烈はかなり異色ではあったが、オーディエンスをとことん楽しませようとする過剰なほどのサービス精神と愛や思いやりに溢れるステージは感動的ですらあった。

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「 日本で一番愛を感じるフェスだから、ダサいライブは出来ない 」と語っていたのは、昨年に続く出演となったBiSH。

BiSH同様、全ての参加者が『 氣志團万博 』に愛を感じ、その愛に応えたいという気持ちや気概が他のフェスとの圧倒的な違いを生んでいるのだろう。

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まだ『 氣志團万博 』を経験したことない人はぜひ会場に行って、氣志團と参加者の愛のキャッチボールや過剰なほどのおもてなし精神を体感して欲しい。



構成・文:フジジュン


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