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第二回講座【2023/09/30】

🌷はじめに



現在月に一度のペースで行っているシアターハナイロの【演劇トレーニングで高める、表現力&コミュニケーション力UP講座】(以下、コミュ講座)の過去講座のレポートです。
🌸シアターハナイロとは・・・
 名古屋市で活動する演劇ユニット。
 「演劇に触れたことのない人にも演劇の面白さを伝えたい」
 「趣味の演劇を広めたい」
 「演劇を通して自己成長してほしい」
 「演劇を通して一緒に何かが出来る繋がりを作ってほしい」
 そんな目的から生まれた人と人を繋げるための演劇集団です。
 現在のメンバーは二名。
 主催者は当ブログの中野浩作とあきら。
 中野浩作のプロフィールはこちら↓↓↓
 


過去の講座のレポートを掲載いたしますので、演劇に興味のある方や何か新しい物事に挑戦したいと考えているあなたの参考になりましたら幸いです。
現在はオフラインのみの講座となっておりますが、今後はオンラインでの開催も視野に入れておりますので、注目していただけると嬉しいです。
ちなみに、公式LINEもございます。更新頻度は遅いですが、シアターハナイロの活動を適宜配信しておりますので、よろしければ友達追加、お願い致します!
🌻シアターハナイロ公式LINE↓↓↓

🌼2023/09/30 第二回講座開催



第一回講座の反省を活かして、今回はいくつかの写真を元に講座の内容を説明していきます。

🌼講座概要

参加者数:8名(男性:4名 女性:4名)
ワーク内容
●講座概要
●自己紹介
●コミュニケーションゲーム
 ・名前鬼
 ・イメージボール
●体を使ったワーク
 ・コンタクトインプロビゼーション
●演劇トレーニング
 ・発声練習を体験
●シアターゲーム
 ・私は木です

🌼講座詳細

●名前鬼
●イメージボール
この二つのコミュニケーションゲームは私が東京で自身の劇団を率いていた際に基礎練としてよく行っていたゲームです。

名前鬼について
名前鬼は少し違うルールの鬼ごっこです。
違うルールというのは・・・
・鬼が逃げる人にタッチして鬼になるのではなく、名前を呼ばれた人が鬼になる。
というもの。
鬼に追われている人がタッチされそう、あるいは、「私が追われている!」と気が付いた段階で、他の逃げている人の誰かの名前を呼びます。
そうすると、名前を呼ばれた人が鬼になり、ゲームは継続します。
この基本ルールに「走らない」「気配を察する」「名前を呼ぶときははっきりと」など、やりやすいルールを付属して行います。

この名前鬼は原則鬼ごっこのルールを利用しているため、勘違いしやすいのですが「タッチすること」が目的ではありません。
大事なのは「誰が」「誰を」追いかけているのかを明確化し、同時に全体を見通す力を養うことにあります。
全体を見ていればこのゲームでは百戦錬磨になれます。
また、自分を守るだけでなく、他の人が確実につかまるように仕向けたりするためにも、全体を見通す力が必要になって来るのです。

この「全体を見通す力」というモノは舞台演劇で演技をする俳優には絶対に必要な力の一つになります。

舞台上ではたくさんの物事が同時に進行します。
ダンスや立ち回りなどで細かな段取りが付いていることも多々あります。
舞台の上で演技をする、というシンプルな行為の中にはたくさんの要素が存在しているのです。自分の事だけではなく、他の俳優の状況もつぶさに確認し、瞬間的に判断する必要もあります。
(例えば、相手役の俳優の立ち位置がいつもと違って、こちらの演技で修正する必要があったり、舞台の端で何か事故が起こってしまったり等々・・・。)
舞台上では演技をしていますから、素の自分としてあたふたしたり、明らかに混乱したりする様を見せるわけにはいきません。
そういう、焦ってしまう状態にならないためにも、こういった「全体を見通す力」を養っておく必要があるのです。

イメージボールについて
私はこのゲームがとても好きで、一対一で慣れてきたら、是非、多人数でやってみることをお勧めします。

ルールは簡単です。
まず、片方の人がイメージで作ったボールを相手に投げます。
大きさ、形、形状など自由です。
投げる際に、何か擬音を発しながら相手に投げます。
「ポーン」とか「シュッ」とか、何でも構いません。
そして、投げられた相手は飛んできた音をコピーして自分でも発しながら受け取ります。

これだけです。

イメージボールの形状や大きさなども大切ですが、音に注意してもらいたいです。
どんな音を届けるか。という部分がこのゲームの中心です。
音はセリフと言い換えることが出来ます。
つまり、よくわからない音を投げてしまったら、相手は受け取れない。せっかく発したセリフが受け取ってもらえないということになりかねません。
やり取りしているボールは「意識」だと考えてください。
相手に向けている「意識」を「音(セリフ)」と共に投げる。
相手は飛んできた「意識」と「音(セリフ)」を受け取り、投げ返す。
このゲームは演技のやり取りの基本が詰まっています。

よく、駆け出しの俳優さんがやりがちなミスとして、「自分」の事ばかり考えてしまう人がいます。
第一回講座の説明にも書きましたが、
https://note.com/sorairoinn/n/n4e680ef30764
演劇とはいつだってチームワークです。
チームワークが出来ない人は演劇が出来ないと言っても過言ではないでしょう。自分のセリフはいつだって相手や他の俳優の為にあります。
相手を目立たせるためにセリフは存在していると言っても過言ではありません。相手を目立たせるようにセリフを発すれば、相手から返ってくる演技も、自分を目立たせてくれます。

なので、こういったコミュニケーションゲームをしっかり行うことで他の人との繋がる意識をキープして、自分だけで物事を考えないようにする。
これが演技の基礎となるのです。

🌻コミュニケーションの大切さ

演劇の練習を突き詰めていくと、とどのつまり「他人とどれだけ密接に繋がり合うことが出来るか」ということに帰結していきます。
演劇は他人なくしては出来ない。
もちろん、他人だけでなく自分の演技についても考える必要はありますが、「誰かと演技をする」という部分にフォーカスした時、自分の演技がどれだけ上手くとも、他の俳優を蔑ろにしてしまうような俳優は生き残れはしないでしょう。

社会の中においても、どれだけ他人のことを考えて行動できるのかが重要ではないでしょうか。他人の為に何か出来る人が会社やあなたの所属するチームに居てくれるだけで、どれだけ居心地のいい場所になるか。仕事がしやすい環境が生まれるのか。
キャリアだけが長くて態度の大きい先輩はあなたの為に何かしてくれるでしょうか?上司は自分の事ばかり考えて、チームのことを考えているでしょうか。
上手くいかない組織というのはコミュニケーションという潤滑油が不足している。あるいは誰かがコミュニケーションの流れを阻害している場合が多々あります。

演劇のトレーニングとは演技の為だけにあるのではなく、自分と他人とのコミュニケーションを上手く流すための訓練にもなります。
演劇を通して社会での自分の在り方を考えてみるのも大切なのではないでしょうか?

今回は、こんなところで。
どうぞ、今後ともシアターハナイロをよろしくお願いいたします。

シアターハナイロ
中野浩作

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