その立場になってみないと分からない事があって。
花粉症になって、初めてあの辛さを理解出来たように、想像では超えられない壁があるんです。
よく、経営者が従業員に「オーナーシップを持て」と口酸っぱく言いますが、それは到底無理な話で。
リスクを晒してる人とそうでない人とでは、同じ気持ちになれるはずがないのです。
求めるだけ無駄なので、割り切るか、諦めるか、首を切るか。
そのどれかで対処するしかないでしょう。
経営の話ではないんですが、僕が最近興味があるのは富裕層の人たちで。
この人達が何を楽しみ、何に満足し、何にいくら払うのかを知りたくて。
というのも、日本人相手のビジネスはやっぱりちょっとしんどいと思うんです。
いつまでも500円でカフェラテを売ってる場合ではないのかなと。
いや、値上げすればいいだけなんですが、お客様のほとんどが日本人の当店で、これ以上の値段で提供するのには躊躇いがあり。
うちも大変ですけど、あなたも大変ですよねと。
実質賃金が下がり続けてる現状を知っていると、少し同情気味になってしまって。
これは理屈ではなく感情の話なので、割り切るのは難しく。
だから、いっその事、ターゲットを変えてみるのもいいんじゃないかと思うのです。
でも、僕にはその経験が無くて。
そのって、富裕層の生態を知らないという事。
周りにいた事あります?
ラーメンに3000円払っても笑ってる人。
麺を持つ手が震える人は何人もいるだろうけど、笑顔で啜れる人は出会った事がない。
それを知らずにビジネスは出来ないと思うので、知ってみたいなと思っていて。
今は高い値段をとるコーヒー屋さんもあるけれど、あれは原価が高いとか、希少性が高いとか、ブランド力なだけな気がして。
もしくは、コースにしてプレゼンテーションでお金をとるみたいな。
そういう事ではなく、でも気持ちよく払ってもらえるようなビジネスを考えられればなと思っているのです。
僕が500円のカフェラテから抜け出せないのは、それで育ち、それで喜んでくれる人しか知らないからで。
1000円のコーヒーを知っていれば、もっと別の事が出来ただろうし。
3000円ならもっと別の事をと。
ようするに、僕は視野が狭く経験も浅い。
35歳は枯れ時なのか、もう一花なのか。
ただ、一花咲かすには足りない部分が幾つもある。
それが分かってる事は大きな収穫か。
今の経験があるから、足りない部分も分かったし。
花粉症になったお陰で、この時期に沢山の人に寄り添えるようになったように。
やはり経験するって大切なんだと再認識したのでした。
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