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子どもの力を引き出すGoodコーチを目指す皆さま、「good coaching アカデミー」で一緒に学びましょう! 最新の知見を共有し、あなたの学びをサポート! #ジュニアスポーツコーチ#プレイヤーズセンタード#エコロジカルアプローチ#ダブルゴールコーチング#ボトムアップ

最近の記事

トップアスリートの心得:常識を疑う

トップアスリートの成功には、常識を疑う姿勢が欠かせません。ここでは、その具体例を通じて「常識を疑う」ことの重要性を探ります。 大迫傑選手の挑戦 陸上長距離走の大迫傑選手は、マラソンを本格的に始めてわずか4年で日本記録を2回更新したトップアスリートです。 彼が2017年のボストンマラソンへの出場を表明したのは大会2ヵ月前でした。当時の日本の常識では、マラソン大会には約半年の準備期間が必要とされていました。しかし、大迫選手はこの大会で見事3位に入り、準備期間に関する常識を大き

    • ディファレンシャル・ラーニングの定義

      ディファレンシャル・ラーニングは、「人間は違いからしか学ぶことができない」という知識や洞察に基づいています。 赤ん坊が自然に歩けるようになるのも、様々な失敗や経験を通じて学んでいるからです。この理論では、トレーニングの変動性、つまり“揺らぎ”を増幅することでシステムが自己組織化します。 従来の指導法は型にはめることが強調され、繰り返しが要求されますが、それは選手の自然な学習プロセスを妨げるものであり、逆効果です。 反復練習の限界 ディファレンシャル・ラーニングでは、初心者

      • サッカーは攻撃と守備に分けられない

        攻撃と守備は一体 サッカーでは野球のように明確に「攻撃」と「守備」に分かれることはありません。 ボールを持っているときも、持っていないときも、両方の状況が常に絡み合っています。ゲームは円環のように進み、同じ状況が二度と起こらないため、攻守を分けてトレーニングするのは効果的ではありません。 サッカーの構造と4つの局面 サッカーを理解する際、まず「サッカーには4つの局面がある」という基本的な概念があります。 これは、「攻撃(ボール保持)」「守備(ボール非保持)」「攻撃→守備

        • コーチングの本質とは何か?

          「コーチング」を哲学する 私たちは日常生活で「時間」を感覚的に理解しており、楽しい時間は速く過ぎ、止まることなく流れるものと感じています。 しかし、改めてそれが何かと問われると答えに窮します。 多くのコーチにとって「コーチング」も同じようなもので、日常の中で実践しているが、その本質を説明するのは難しいと感じることがあります。 コーチングの定義 ここでは、「コーチング」について学術的に述べている2人の言葉を手がかりに、コーチングの本質を考察します。 伊藤雅充の見解 伊藤

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          暗黒コーチング(即刻クビ!?)

          抑制のないコーチ抑制のないコーチは、感情に駆られて一時的に悪い行為をしてしまうタイプです。彼らは自分の行為が間違っていると分かっていても、怒りや快楽に負けてしまうのです。 特徴 普段は正しい行動を心掛けていても、感情が爆発すると一時的に劣悪な行為を行います。 怒りの爆発 ミスをした選手に対して怒りを抑えきれず、暴言を吐いたり体罰を行ってしまう。 快楽の追求 不適切な関係を持ちたいという欲望に負けてしまう。 無知なコーチ無知なコーチは、科学的知識の欠如から間違った指導を

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          ゲームの4局面の再定義

          「ゲームの4局面」の再定義について説明します。 1. 伝統的な局面(フェーズ)の問題点 従来のサッカー理論では、ゲームを以下の4つの局面に分けていました。 攻撃フェーズ:自チームがボールを保持して攻撃を行う局面 守備フェーズ:相手チームがボールを保持している際に守備を行う局面 攻→守のトランジション(ネガティブトランジション):ボールを失った直後の守備への切り替え 守→攻のトランジション(ポジティブトランジション):ボールを奪った直後の攻撃への切り替え しかし、これがゲ

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          ディファレンシャル・ラーニングとは

          ディファレンシャル・ラーニングは、運動の学習方法の一つで、多様な環境や条件下で複雑な動作を習得するためのトレーニング法です。この方法は、スポーツだけでなく、さまざまな分野で応用されています。 ディファレンシャルの基本概念 「ディファレンシャル」とは差動装置を意味し、二つ以上のものの差や和を取り出し、動きを調整する装置のことを指します。 例えば、車が右に曲がるとき、内側のタイヤと外側のタイヤの回転速度を調整する役割を果たします。この概念を学習に応用したのがディファレンシャル

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          サッカーエクササイズの基本要素

          1. ゲームのすべての要素を含むエクササイズ サッカーのトレーニングにおいて、ボール、ゴール、味方、敵など、ゲームのすべての要素を含むことが重要です。 攻撃、守備、プレーの方向性やタイミングを規定する要素が欠けているエクササイズは無意味です。 なぜなら、サッカーは常に変化し続ける状況で行われる連続的なゲームだからです。このため、リアルなゲームシナリオを再現することが必要です。 2. 短時間・高強度のエクササイズ 短時間で高強度のエクササイズを断続的につなげることで、「反

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          感情をコントロールできないコーチ

          もしも、コーチや監督の怒る事の目的が、子ども達を苦しめる、恐怖を与える、疲弊させるなどであれば、怒る事で目的は達成されるでしょう。 そうではないはずなのに、どうして怒ってしまうのでしょうか。 感情過多のコーチ 私自身も、過去のスポーツ経験で、コーチが厳しい言葉で選手を叱りつける場面をたくさん覚えています。 近年減少しているものの、一部のコーチが選手に対して酷い言葉で叱責する場面を見たことがある人もいるでしょう。 こうしたコーチたちは「演技だ」と言うかもしれませんが、その

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          美徳なきコーチング

          NO !スポハラ 現代のスポーツコーチングを一言で表すと「美徳なきコーチングの時代」と言える。 もちろん、これはすべてのコーチが美徳を欠いているというわけではなく、優れたコーチも存在します。 しかし、全体として見れば、「美徳なき」という表現がふさわしいと感じます。これには三つの主要な合意があります。 1. 勝利至上主義 まず、コーチの評価が戦績や功績に偏っている現状です。 多くの人は「優れたコーチ」を問われると、オリンピックメダリストや大きな大会での優勝コーチを挙げるで

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          無意識の反射の重要性と、それを養えないトレーニングをまとめました

          試合中に素早く反応するためには、無意識のうちに最適な行動を取る「反射」を養う必要があります。 自由な選択の重要性 トレーニングではコーチが細かく指示するのではなく、選手自身が自由に選択し、その結果を経験する機会を提供する方が効果的です。 自由な選択を通じて、選手自身の経験に基づく自己組織化を促進します。 これは、選手が自らの判断で動くことで、自分のプレースタイルや反応を自然に身につけることを意味します。 指示の弊害 コーチや監督が指示を出し、インプットを繰り返すと、無

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          いいね!は無意味!?豊かなメッセージとは

          「皆さんは、どんなポジティブなフィードバックをしていますか?」 「いいね!」「ナイス、ナイス」と連呼していませんか。 ポジティブなフィードバックを行う場合どうしても「ナイス」や「グッド」が多くなりがちです。 しかし、このフィードバックは空っぽで、価値あるメッセージとは言えません。 豊かなメッセージとは何か? 自分たちのフィードバックが選手にどれだけ価値を与えているでしょうか。 そのフィードバックによって、選手が「自分は認められている、自分の意見を聞き入れてもらえている」

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          プレー原則とゲームモデルの創発的アプローチ

          プレー原則やゲームモデルは監督から与えられるのではなく、チームの中から自然に生まれるべきだと考えています。 つまり、戦術を作るのは監督ではなく選手なのです。 以下は選手間の創発現象からプレー原則やゲームモデル具体的な方法です。 プレーヤーの選択から考える 観察と抽出 選手が自由にプレーする姿を観察し、その中で効果的な動きを見つけます。 自発的な選択 プレーヤーが自発的に選んだプレーがうまくいった場合、それをプレー原則として認識します。 選手の個性尊重 選手の個性や特徴

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          反復トレーニングは無意味

          反復トレーニングは無意味であり、自ら発見したやり方が重要である。 トレーニングでよくあるのは、正しいフォームや技術を繰り返し練習することです。 しかし、今回紹介するトレーニングメソッドでは違っています。 まず、ゲームをさせて、その中で効果的な動きや技術を見つけさせます。 上手くいったときにはフィードバックをして、選手が自分で技術を身につけるようにします。 昔ながらの方法では、特定の技術を繰り返し練習させていました。 対面に立ち、ひたすらパスを繰り返し、身につけていた覚えも

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          育成の基本原則と成長プロセス

          指導者が個々の成長に焦点を合わせることは、子供たちがサッカーを通じて最大限の潜在能力を引き出すために不可欠です。 自己中心的な動機の尊重と個々の成長への焦点 子供たちは成長過程で、自分が他よりも優れていることを示したいという強い自己中心的な動機を持っています。これは自然な欲求であり、彼らの自己肯定感やモチベーションに繋がります。 指導者としては、この動機を否定するのではなく、尊重しながらサポートすることが重要です。 また、個々の成長に焦点を当てることで、各々の子供たちが

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          ジュニアコーチングと育成メソッド

          とあるジュニアサッカークラブの育成メソッドを紹介します。 基本理念 「指導」ではなく「伴走」すること:選手が自由にプレーできる環境を作り、観察を通じて成長をサポートします。 子供たちの自由なプレーを尊重:選手が自分で考えてプレーする場を提供し、潜在能力を引き出します。 メソッド構築のプロセス 干渉を避け試行錯誤:他者の干渉を避け、自分の経験と観察を基に独自のメソッドを作ります。 多分野からの知見:様々なスポーツの分野の知識も取り入れ、メソッドを磨きます。 トレーニン

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