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無意識の反射の重要性と、それを養えないトレーニングをまとめました

試合中に素早く反応するためには、無意識のうちに最適な行動を取る「反射」を養う必要があります。

自由な選択の重要性

トレーニングではコーチが細かく指示するのではなく、選手自身が自由に選択し、その結果を経験する機会を提供する方が効果的です。
自由な選択を通じて、選手自身の経験に基づく自己組織化を促進します。
これは、選手が自らの判断で動くことで、自分のプレースタイルや反応を自然に身につけることを意味します。

指示の弊害

コーチや監督が指示を出し、インプットを繰り返すと、無意識下の経験に引き出しを作るというプロセスが遮断されてしまいます。
結果として、選手が無意識で即座に反応するための経験の引き出しが形成されず、逆に意識的に動くための引き出しが形成されてしまいます。
これは、求めている無意識下での反射とは異なる経験の引き出しが意識下に作られてしまうことを意味します。

状況認識の遅延

状況を認知してから正しい反応を選ぶとしたら、それはもう手遅れです。
試合中の瞬間的な反応は、状況を認識してから行動を選ぶのでは間に合いません。
したがって、無意識のうちに最適な反応をするための反射を養うことが重要なのです。

要約

要するに、コーチは細かい指示を出すのではなく、選手に自由に選択させ、その経験を積ませることで、無意識のうちに素早く反応するための「反射」を養うことが大切です。
これは試合中の瞬間的な反応を改善するための効果的な方法です。

「無意識のうちに最適な行動を取る反射を養うトレーニング」が実行されないトレーニングの例は以下のようなものです。

・指示依存型トレーニング

コーチや監督が細かい指示を常に出し、選手がその指示通りに動くトレーニングです。選手は自分で判断する機会が少なく、コーチの指示に従うことに依存してしまいます。

特徴

  • コーチが常に選手に何をするか指示する

  • 選手が自分で状況を判断する機会が少ない

  • 指示通りに動くことに集中し、無意識の反射が養われにくい

・反復型トレーニング

特定の動作やプレーを繰り返し行うトレーニングです。
選手は同じ動作を何度も繰り返すことでスキルを習得しますが、実戦のように状況が変化する場面での対応力が身につきにくいです。

特徴

  • 同じ動作を何度も繰り返す

  • 実戦のような変化する状況に対応する練習が少ない

  • プレッシャーや不確定要素に対応する経験が不足

・プレースクリプト型トレーニング

特定のプレーやシナリオに従って動くトレーニングです。選手はあらかじめ決められたシナリオに従って動くため、自由な判断が制限されます。

特徴

  • あらかじめ決められたシナリオに従う

  • 選手が自分で判断する機会が制限される

  • 変化する状況に柔軟に対応するスキルが身につかない

・テクニカルドリル中心のトレーニング

技術的なスキルや動作に焦点を当てたドリルを中心とするトレーニングです。技術の向上は図れますが、試合中の瞬間的な判断力や反応速度はあまり鍛えられません。

特徴

  • 技術やスキルの向上に重点を置く

  • 実戦形式の練習が少ない

  • 判断力や反応速度の訓練が不足

これらのトレーニング方法は、選手が自分で状況を判断し、無意識のうちに最適な行動を取る能力を養う機会を提供しないため、試合中の瞬間的な反応力や反射を効果的に鍛えることが難しいです。


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