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ゲームの4局面の再定義

「ゲームの4局面」の再定義について説明します。

1. 伝統的な局面(フェーズ)の問題点

従来のサッカー理論では、ゲームを以下の4つの局面に分けていました。
攻撃フェーズ:自チームがボールを保持して攻撃を行う局面
守備フェーズ:相手チームがボールを保持している際に守備を行う局面
攻→守のトランジション(ネガティブトランジション):ボールを失った直後の守備への切り替え
守→攻のトランジション(ポジティブトランジション):ボールを奪った直後の攻撃への切り替え

しかし、これがゲームの連続性を正確に表現していないという考えが生まれました。
なぜなら、サッカーは常に変動するダイナミックなゲームであり、ボールの保持や非保持が瞬時に変わるためです。

2. 新しい概念「情況」(Circostanza)

従来の「フェーズ」(Phase)という概念を「情況」(Circostanza)という新しい用語に置き換えました。これは以下の理由からです。
連続的な変化をより正確に捉えるため
フェーズは明確な始まりと終わりを持つが、情況は常に変動する状況を示す

情況は次の2つに大別されます
ボール保持情況:自チームがボールを保持している状況
ボール非保持情況:相手チームがボールを保持している状況

3. インタートランジション

情況内でも、ボール保持者に対するプレッシャーやスペースの変化による「インタートランジション」が存在します。
インタートランジションとは
ボールがオープン(自由にプレーできる状態)の場合、攻撃的な選択肢が広がる
ボールがクローズ(プレッシャーがかかっている状態)の場合、守備的な選択肢が増える

4. ボールの絶対的な役割

アレッサンドロの理論では、ボールの位置と状態がピッチ上の全てのプレーを決定づける最大の要因とされています。
ボールがオープンかクローズかによって、プレイヤーの選択肢や動きが変わります。

まとめ

この「ゲームの4局面」の再定義では、サッカーの連続的でダイナミックな性質をより正確に捉えるために、「情況」(Circostanza)という概念を導入し、ボールの状態に基づいた「インタートランジション」を重視しています。


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