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私の英国物語 Broadhurst Gardens NW6 (10) 冬の訪れ

学校が始まって4週間が経った頃、Half term の休暇となった。「ハーフ・ターム」とは、学期の中間休みのこと。 英国の学校は9月に新学期が始まり、7月に終わる。 Academic year の1年を3学期に分け、学期の区切りにクリスマス休暇、イースター休暇、夏期休暇があるほかに、それぞれの学期の中間に1週間の休暇がある。
各州 (County) によって、3タームや6タームなど、タームの区分の仕方は異なるが、時期や内容は同じ。
ハーフ・タームも他の休暇と同じように、寄宿生は帰省したり、旅行やイベントに出かけたりと、学生にとっては嬉しい休みである。

ハーフ・ターム前の金曜日、英語講座クラスの最後に、サラが何かイベントをしようと提案し、ウォーキング・ツアーをすることになった。
London Walks は、テーマごとに2時間ほどロンドンを歩いてまわる、ガイド付きのツアーを数多く提供している。 人数がまとまれば、特別に企画もしてくれる。
色々なテーマがある中で、クラスでは "Old Mayfair" を選択、手配はサラがするとのこと。
それでは、日曜日11時に地下鉄の駅 Green Park に集合、ということで、各自、帰途についた。

そうして、日曜日、待ち合わせの地下鉄の駅 Green Park。 私は、Jubilee Line で West Hampstead から Green Park へ、集合時間の少し前に到着した。 (私の腕時計では。)
まだ誰も来ていない。おかしいな。。
駅構内の時計を見てみると、時計は1時間前の時刻を指している!?
街なかの時計が合っていないのは、ロンドンではよくあることだし、なんて思っていたが、そうではなかった。
私は、その日、時計の針を1時間戻すことを全く知らなかったのだ。

“British Summer Time” は、3月最終日曜日の午前1時に始まり、10月最終日曜日午前1時に終わる。
つまり、グリニッジ標準時で3月最終日曜日の午前1時になった瞬間、英国夏時間が始まって、同日の午前2時になる。 そして、10月最終日曜日の午前2時になった瞬間、英国夏時間は終わって、同日の午前1時、"Daylight Saving Time" 英国冬時間が始まる。

集合時間近くになると、クラスメイトは、つぎつぎと現れ、サラとツアー・ガイドも到着して、ウォーキング・ツアーは、滞り無く始まった。

今日は、無駄な待ち時間はあったけど、待ち合わせに遅れることもなくてよかった。しかし、その逆だったら。。
それ以来、サマー・タイムの開始と終了は、カレンダーに書き込んで忘れないようにした。

10月最終日曜日、静かに夏が終わり、そして、冬が始まった。




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