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『きつね』と『たぬき』は東西どころか京阪でも異なる件

金曜日はグルメに関するあれこれ。

先々週8/26に、京都で好きなうどん屋さんをご紹介しました。
何度か書いたかもしれませんが、関東と関西の『うどん・そば』の呼び方の違いが、なかなか面白い。

油揚げの乗ったうどんが『きつね(きつねうどん)』であることは全国共通かと思います。
敢えて言えば京都では、甘く煮た三角か四角の油揚げを乗せたのが『きつね』で、味付けせずに油抜きした油揚げを短冊切りにしたものが『きざみ』です。

関東圏で『たぬき』といえば、天かすの乗ったうどんを指すらしいじゃないですか。
しかも『揚げ玉』と気取った呼び方で(苦笑)
天かすは天ぷらのタネ(具)を抜いたものだから、タネ抜きでタヌキ(笑)

『じゃ、関西で天かすの乗ったうどんは?』と言えば、筆者の世代では『ハイカラうどん』でした。
ただ『ハイカラうどん』がちゃんとメニュー化されている店もある一方で、多くの店では『天かす』はサービス品であり、無料で好きなだけ投入可能です。

ここからがややこしいところですが…
関西圏でも大阪で『たぬき』は、油揚げの乗ったソバ。『きつねそば』とは呼ばない。
ただし京都で『たぬき』は、『きざみうどんのあんかけ』。
ただ現代では、京都独特の呼び方は大阪に侵略され、関西独自の呼び方は東京に浸食されつつあります。

あと、関東圏の白ネギと関西圏の青ネギ。

関東でデフォとなっている太くて甘くて白いネギは、関西ではすき焼きや焼き鳥等の料理でしか使わない。
薬味としては確実に青ネギ(長ネギ・葉ネギ)ですね。
その中でも京都の『九条ネギ』がブランドになります。必ずしも九条で生産されているわけではありませんが(苦笑)

それと、出汁の違い。

関東圏のうどんつゆは、鰹節を主原料に煮干等をブレンドし濃口醤油を加える。
関西圏のうどんだしは、昆布をベースに鰹節・煮干・イリコ等をブレンドし、薄口醤油で仕上げる。
高知の鰹が江戸に運ばれ、北海道の昆布が京都に運ばれたということです。薄口醤油は、色こそ薄目ですが塩分が意外と強い。だから必ずしも薄味ではない。

先ほど関東は『うどんつゆ』、関西では『うどんだし』と書き分けました。大きな意味はなく、それぞれ習慣的にそう呼ぶようです。

 で、名古屋はどちら派なのか?
スーパーで販売されている日清食品の『どん兵衛』には、Eマークがあります。つまり関東圏向けのレシピ。
京都に帰省した時にはスーパーでWマークのどん兵衛を買い込み、キャリーバッグに入るだけ持ち帰っています(笑)

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