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前も後ろも『横一文字』ライトのクルマが増えつつある件

クルマ好きにとって灯火ライト類のカスタマイズは昔から定番の一つで、昭和の昔から、フロントに黄色いフォグランプをぶら下げたり、ヘッドライトそのものをイエローバルブにしてみたり、トラック野郎のデコレーションランプやヤンキー仕様車の紫色パトランプまで、センスの良し悪しは別にして様々な電飾カスタマイズは存在していました。

昭和時代の後付けフォグランプ

今ではウインカーを除いて黄色系の灯火が禁止されたり、デコトラもヤン車も一時よりは成りを潜めたものの、逆にLED光源の発明・登場・普及によって、メーカー自らがいろんな発光物をデザインに採り入れてきて、クルマの個性の演出にライトニングが欠かせないようになってきています。

VOLVOのトールハンマー型ヘッドライト

その発端は、過去のブログでも書きました『DRL』と、『流れるウインカー』に代わって採用が増えている『マルチファンクション・ライト』かと思いますが、いずれもLEDがより安価に、かつ技術の進化で複雑な点灯制御が可能になってきたことが大きいかと思われます。

AUDIのマトリクスLEDヘッドライト

かつて、ハロゲンランプ主流の時代は、その消費電力に加えて発熱の問題もあって、エコ化に逆行するものであったり、発熱によって電球自体の寿命が短いとか周辺パーツへの悪影響とか、いろいろ課題があったわけですが、ことLEDについては、消費電力も極めて少ない上に発熱も少なく、また電球にツキモノであったたま切れもないことから、パーツ自体の安定性はハロゲン球時代の比ではなくなっているわけです。

そこへ来て、北欧など昼の明るい時間帯が短いエリアから始まり 2016年には日本でも認可された『DRL』もごく一般的となり、バイクのみならずクルマの世界も『昼間でもライトオン!』が常識となりつつあります。

この流れの中で、私が20年以上前から予想していた装備というかギミックが2つありました。
その1つは、『メーカーバッジの電照化』で、もう1つが『前後灯の左右一体化』です。

1つめの『メーカーバッジ(エンブレム)の電照化』ですが、ここ数年のEV(電気自動車)の普及につれて、徐々に増えつつあります。
やはり近未来的なイメージもあることから、EVとの相性が良いようです

具体的には、NISSAN SAKURA等で純正採用が始まっており、TOYOTAや HONDA等でもオプション採用が始まる等、これは今後もどんどん増えると思われます。
発光するカラーとしてはホワイト、あとやはりEVにはブルー系が似合うようですね。

NISSAN SAKURAの自光式フロントエンブレム

それと今ひとつの『前後灯の左右一体化』
いわゆる『横長』とか『横一文字』と呼ばれるタイプの、車幅一杯に水平に広がったライトです。

これについては、まずはテールライト(ブレーキランプを兼用)で始まりました。
古くは1990年の HONDA NSX のリアビューが印象的ですが、当時はLEDが実現化されていない時代で、横に長い樹脂製のガーニッシュは自ら発光することはなく、近未来的なデザインとリフレクターとしての役目を果たしていました。

和製!スーパーカーの走り!初期の HONDA NSX

それがずっと後になって、LED光源が粒々の点発光から面発光が可能となって、横一文字の自発光リアランプの設置が急増していると感じます。

採用・登場順は調べていませんが、思い付くだけでも、Porsche 911・TOYOTA Harrier・LEXUS LS/ISと、採用車種が増えてきています。

そして、いよいよ最近の潮流はフロントの横長ランプ、私は『一本まゆげ』と呼んでおりますが、横一文字タイプの登場です。

その筆頭は、やはり日本を代表する名車である新型クラウン。
このクルマは、TOYOTA CROWNと書くよりもやはり『クラウン』とカナ表記したいところ。
そして、やや短めとはいえ HONDA VESEL、そして軽自動車のN-BOX Custom。
輸入車で探せば、Volkswagen の T-Cross や Hyundai KONA等…

尤も、現状の横一文字のLEDは『ヘッドライト』として前方を照らす役割ではなく、『DRL』として昼夜ともに自車の存在を周囲に知らしめる役割がメインであって、輝度としては控えめに留まっていますが…
それでも、対向車線から横一文字のDRLを奢った新型クラウンが走ってきた時には、それなりの存在感を感じますね。
そのうち、横一文字のLEDがもっと大光量となり、夜道の前方を昼間並みに照らすことになるかもしれません!

もう出尽くした感のある自動車のデザインですが、まだまだこれから変わっていくのでしょう。
ただ、私にとっての究極の電照は、やはり KNIGHT 2000(K.I.T.T.)で間違いありません!

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