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感覚って何だろう?!(子どもの発達に必要な感覚を押えよう!)

皆さまお久しぶりです!児童発達支援、放課後等デイサービスで作業療法士をしております作業くんです!

突然ですが、次の写真はどんな場面の写真でしょうか?

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1枚目は食事場面で好き嫌いが激しいお子さんの写真、2枚目は音がうるさくて耳をふさいでいる男の子の写真です。

2人のお子さんは一体どうしてこんなにも苦しんでいるのでしょうか?その原因につよく関わっているのが”感覚”です!!

そこで、今回は”感覚”について記事を書いていきたいと思います。発達支援をする際にこの”感覚”という言葉は必ずと言っていいほど聞く言葉だと思います。

運動、日常生活動作(食事、更衣、排せつなどなど)、情緒面など全ての領域で”感覚”とは非常に大きい働きをしています。

しかし、実際に「どんな感覚が関係しているの?」と聞かれると「う~ん、、、」と悩んでしまいますよね??

今日の記事の目標は”どんな感覚があるかを知る!感覚が何で大切なのかを知る”です

またまた、パワーポイント資料を見ながら一緒に勉強していけたらと思います。

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今回は”感覚ってなに?”から①感覚って大事!、②感覚っていくつあるの?
までをお伝えしたいと思います。(③、④は次の記事の際に書きたいと思います)

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私たちは日々の活動の中でたくさんの感覚を使っています。まさに感覚と私たちは切っても切れない関係と言ってもいいでしょう!特に子どもの頃は遊びを通して多くの感覚を取り入れています。例えば、ブランコでは揺れを感じる”前庭覚”、押し相撲では筋肉にどのくらい力が入っているのかを感じる”固有感覚”、泥んこ遊びでは”触覚”を使って手に泥の感触を感じて楽しんでいます。

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では、感覚とはそもそもいくつあるのでしょうか??

感覚自体は大まかに7種類あるとされています。その中でも更に”自覚しやすい感覚”と”自覚しにくい感覚”の2つに分類することが出来ます。

”自覚しやすい感覚”としては、私たちも聞きなじんでいる”視覚”(目から入る感覚)、”聴覚”(耳から入る感覚)、”味覚”(舌から入る感覚)、”嗅覚”(鼻から入る感覚)、”触覚”(皮膚から入る感覚)の5つの感覚が当てはまります。

そして、”自覚しにくい感覚”では普段なかなか聞く機会のない”前庭覚”(耳の奥のほうにある器官から入る感覚)、”固有感覚”(深部感覚ともよばれます。筋肉から入る感覚)、”触覚”(*触覚は役割が多く、2つともに分類されます)があります。

自覚しにくい感覚とは、、、?もう少し詳しく見ていきましょう!

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”自覚しやすい感覚”とは私たちがいつ、どこで、どのように使っているのかイメージしやすい感覚になります。

下の写真を見てください

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おいしそうなピザの写真ですよね!私たちが実際に食べる場面をイメージしてください。恐らく、まずは味わう前にピザをしっかり見ますよね?(視覚)その次にピザの匂いを嗅ぎますよね?(嗅覚)ピザを掴む際あつあつのおいしそうなピザの皮を掴みますよね?(触覚)最後にピザを食べて口の中で味わいますよね?(味覚)

どうですか?私たちが”いつ”、”どこで”、”どのように”感覚を使っているのか何となくイメージがつきますよね!

では次に”自覚しにくい感覚”を見ていきましょう!例えば、、、

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ブランコに乗っている時、私たちは揺れを感じる”前庭覚”という感覚を感じています。大きく揺れるとそれだけ刺激も強くなります。

しかしどうでしょう??
揺れが大きくなっているのは感じるけどどこで感じているのか、どうやって感じているかはよく分かりませんよね??これが”自覚しにくい感覚”になります。

普段からあまりイメージすることはありませんが、この”自覚しにくい感覚”刺激は脳の発達に非常に多いな影響を与えています!!

その為、私たち作業療法士はこれらの感覚の評価やアセスメントを十分に行い、お子さんに合わせてどの感覚刺激を取り入れる活動を行うかを選択しています。

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これは、私たちの脳の発達を示している図です。私たちの脳には発達する順番があります。①生きるための脳は、私たちが生活するうえで必要な活動(睡眠、食事、運動など)を司る部位であり0~6歳で発達します。その後②人間らしさの脳、言葉や学習、スポーツなどを司る部位が1~18歳までを目安に発達します。そして最後に③社会の脳、社会的な成功や報酬を感じる部位を司る部位が10~18歳までに発達します。

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余談ではありますが、よく療育で未就学の頃はたくさん遊ばせることが多いですよね?(作業療法では多くの場面でプレイルームでダイナミックな運動を行っているお子さんが多いかと思います。)

その理由の1つとして、遊びから得られる感覚刺激が脳を発達させる期間が未就学期とそれ以降では全然違う!ということが挙げられます!

もちろん就学してからも効果がないわけではありませんが、未就学期の方が得られる効果が大きいので小さいうちは率先してたくさん体を動かして遊んで下さいと言われるのです。

今回は感覚の種類、分類、どうして感覚が大切なのかを簡単に説明しました!感覚についてもっと詳しく知りたくなりましたよね??

次回は”自覚しにくい感覚”の役割を知る!!をメインに説明していきたいと思います!

#児童発達支援 #放課後等デイサービス #作業療法 #感覚

#発達障害  

発達障害のあるなしに関わらず、お子さんに関わる方皆さんと一緒にお子さんの成長に向け楽しくサポートが出来るように頑張りましょう!