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赤ちゃんがいろんなものを口に入れる理由を調べてみた


こんにちは、かっちゃんです!


今回は前回の記事で腸活について調べていたら、ふと沸いた疑問…
「どうして赤ちゃんはいろんなものを口に入れてしまうの?」
ということについてまとめてみました!!


では早速目次から!

1. 赤ちゃんは口から情報を得ている

どうしていろいろなものを口に入れるのか…答えはずばり!!
「口に入れることで入れたものの情報を得ている!」
ということになるというのが結論になります。


もちろんこれだけだと皆さんもわかっていると思いますし、わざわざ記事にする意味もないのでもう少し深く迫っていきたいと思います。


口に入れることで、質感・味・大きさ等の情報を得ています。色の情報も得ているという研究もあるくらいです。なぜそんな情報を得られるのでしょうか?


2. 発達している感覚

実は五感のうち、視覚は赤ちゃんの時点ではまだそこまで発達していません。生後1ヶ月で光の明暗がわかり、目の前で動いているものを認識できるくらいとされ、2か月で視力が0.01、赤色と緑色の区別がつき、3か月で視力0.02、動くものを追うようになり…と生後すぐにはそこまで視覚の発達があるわけではありません。まず、視覚から情報を得るという能力がそこまで高くないということがわかります。


少し赤ちゃんの口にまつわる反射機能について説明したいと思います。赤ちゃんの反射の一つに哺乳反射と言われるものがあります。この反射はさらに4つにわけることができ、


探索反射:口に触れたものものを探そうとする
捕捉反射:口を開けて加えようとする
吸啜(きゅうてつ)反射:口に入ったものに吸い付く
嚥下(えんげ)反射:口に入れたものを飲み込む


上記のような反射があります。反射は無意識ではありますが、反射行為を通じて情報を得ているとも言えます。


とある実験で、普段とは違う乳首を赤ちゃんに吸わせてみると、口と舌の動きが変わるという研究結果もあり、違和感や違いを感じているということがわかるとされています。


基本的に生後すぐは眠っているか、ミルクや母乳を飲んでいるか、というところですが、当たり前ですが、ミルクや母乳は口を使用することで摂取しています。


この生後すぐの口や舌を多く使用することが、口周りや舌の筋肉を鍛えると同時に、口や舌を使って「もの」を確認しようとする働きにもつながっているということです。そしてその確認しようとする働きによって、感触、温度、味、大きさを感じ取ろうとするのです。ちなみに口に入れるものの色までわかってしまう!?こともあるようです。この働きに関しては後半部分でもう少し詳しく説明します。


3. 手足の動きと口にものを入れること

手足、特に手が動いて口に手を入れてしまうということもあります。
生後2か月くらいで手足を動かすようになり、たまたま口元に触れると、先程の哺乳反射により手を口に入れます。


3か月くらいになると視力は0.03程度とそこまで上がりませんが、動くものを追うようになる傾向がみられます。それがたまたま口に触れるようなことがあれば、もちろんのごとく情報を得ようとするのは想像に容易いですね。


また、6か月くらいになると乳歯が生えてきて、歯茎がむずむずしたり、違和感に寄ったりして口にモノを入れたり、寝返りやずり這いができることにより、行動範囲や視野が広がりモノを掴んで口に入れることが始まります。とはいえ、6か月時点でも視力は0.04-0.08程度なので、情報を得るために口に入れてしまうんですね。


この口にものを入れる行為は非常に重要で、ただ情報を集めるだけでなく、もう少し広い視点で発達を考えてみると、手足を動かすための筋力発達、追うものを目で追うことによる距離感や追う力などの目の発達、口入れて情報を得て情報を蓄積する等といったそれぞれの分野での発達が見られます。また、口に入れるものの菌を取り込むことで腸内環境への好影響も期待できるとされます。腸内環境に関しては前回の記事をご覧ください!


4. 共感覚という不思議な力

みなさんは共感覚という言葉をご存じでしょうか?
例えば、、、文字や数字に色がついて見える、音に色を感じるなど
一つの感覚に対し、別の感覚が無意識的に引き起こされる現象のことを言います。共感覚のことだけでもかなり面白そうな記事を書けそうですが、今回は割愛します。


この共感覚が赤ちゃんとどんな関係にあるかというと、舌で知覚したものにより色や視覚情報を得ているのでは?という説があります。いろいろな研究結果が実際にあるので詳しくは下部のURLからも確認できます。


舌で知覚したものは大人であれば、そのまま大脳皮質の味覚野や触覚野としての情報受け取りを脳内で行っています。大人の場合は視覚情報は視覚野、聴覚情報は聴覚野というように個別の機能が働いているので、知覚した部位がそのまま脳に伝達されるという形になります。


一方、赤ちゃんの場合は下で知覚したものは視覚野でも情報を受け取っているとされています。これは赤ちゃんの場合は異なる感覚野の間に神経結合があり、共感覚として捉えるのではないか?と考えられています。


大人になっても共感覚が残っている方は、成長過程で神経経路が刈り取られずに残ってしまったからではないか?と考えられています。この共感覚の領域はまだまだ研究段階で、明確な答えが明らかにされていないのも事実です。


5. まとめ

ちょっと話がそれてしまいましたが…
まとめとしては、赤ちゃんは口にものを入れることで、味や触感以外にも多くの情報を受け取っている。ということがわかりました。また、積極的に口にものを入れることが発達にもつながるということがわかりました。


最後に、一つだけ注意点!
毎年、相当数の赤ちゃんの誤飲が報告されています。
たばこや小さなブロック、スーパーボール、おはじき、ボタン電池、薬等…
身の回りには小さく飲み込んでしまうものがたくさんあります。
ぜひこれらの管理には気を付けてください!!


ではまた次回もお楽しみに!


おわり


●今回参考にしたもの●

【疑問】なぜ赤ちゃんは何でも口に入れたがるの?
赤ちゃんがなんでも口に入れてしまう!その理由や対処法について
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