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落ちていくとき

娘は春休み。
今日の天気は曇り。

娘に留守番をお願いして買い物に出た。
私の心もどんよりしてくる。
特に理由はない。
昨日も買い物に出たはいいけれど
気分が晴れず
夕食のメニューを考えるのもしんどくて
結局はレトルトカレーを温めて
炊きたてご飯にかけて食した。
今日こそ食材を数日分買いたかったけれど
店を覗いても心も頭も思うように動いてはくれず
何も買えないまま疲れて果ててしまった。

今コーヒーを飲めるパン屋で休憩している。
同じフロアにはお喋りに花を咲かせるマダムたち。
年齢的には私のほうが若いけれど
マダムたちのほうが断然活き活きしている。
先ほど頓服薬を服用した。
まだ効かないのか
ずんずん気分が落ちていく。
アイスコーヒーとともに注文したミニドーナツも美味しそうに思えないまま。
食べたら元気になれるかもと期待したけれど
そもそも食べる気にもならない。

こうやって文字にしていくと
少しずつ客観視できてきて
今私はうつ症状が出てきているんだなと思える。
気分が落ちていくときは
ひとりになりたい。
放っておいてほしい。
このままそっとしておいてほしい。
娘のことはもちろん可愛いけれど
できることなら帰りたくない。
そんなことを思うけれど
娘をひとりのままにもしたくないのでもう少ししたらまた買い物に挑もうと思う。

こんな私を周りはだめねと言う。
病名を知らせていない人の中には
私を怠けているように捉えている人もいる。
熱が上がったり骨折している人には労りの言葉をかける人も
病名を明かさず精神的に病んでる人には厳しい。
労りの言葉がこういうときはとても回復につながるのだけれど
誤解している人の多さに
もううんざり。
その都度
向き合う気力は
私には残念ながら無い。

かと言って
堂々と周りに病名を公表することも
私にはむずかしい。
ゆっくりと精神疾患への理解がすすんでいるように思う日本社会だが
まだまだ油断ならないと感じている。
白い目で家族ともども見られるのではと思うと
余計こわくなる。
今の私に
それは高すぎるハードルでしかない。

持病があろうとなかろうと
もっとゆっくりでもいいんじゃない?
もっと優しくてもいいんじゃない?

もしかしたら
明日には気分が晴れるかもしれない。
この病気には
不確定なことが多いけれど
とりあえず今日は今日だけ生きてみる。

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