思考のレシピ10 自分を創る
自分とは何かという結論を出すことではなく、問うことが大切です。問いながら自分を創り出す。そのプロセスが大切なんだと思います。
自分を客観的に観るということはできるのでしょうか。内側から自分を観るということは難しそうです。そういう時は他者の視点を参考にしてもいいような気がします。これまでに気付かなかった自分の一面に気づくことができるかもしれません。
変るものと変わらないもの
哲学では変わる存在と変わらない存在の二つの考え方があります。
変らない自分を肯定するかしないか、変わらない実体を認めるか否かの問題です。
自分というのは実感としては変わっているように思えます。ですが、すべてが変化しているのでしょうか。
変らないものというのは知覚されないものと考えるとそれは形而上の考え方になります。
自分とは何かについて答えを見つけようとしても、自分自身や自己そのものといった実体を私たちは経験的に感覚でとらえることはできません。
でも自分というものを維持し続ける何かがあるように思えます。
個人を特定するもの
自然科学の立場で考えると個人を特定するのは遺伝子だという考え方もできます。人の人格は生まれによって決まるのか、育ちによって決まるのかといった議論はその両方が影響しているということで了解されています。遺伝子だけで決まるとは思えません。
本当の自分があるのかないのかという問題は簡単に答えを出せそうにありません。
このような問いを抱きながらも自分はどのように生きるのか、やりたいことは何かということを考えたほうが良いのかもしれません。
その行動過程で私たちはそれぞれに自分のものがたりを創り上げていくのでしょう。
私の好きな歌詞があります。
人生は紙飛行機
願い乗せて飛んでいくよ
風の中を力の限り
ただ進むだけ
その距離を競うより
どう飛んだかどこを飛んだのか
それが一番大切なんだ
さあ心のままに
365日
人生は紙飛行機、着地するところはどこでもいいような気がします。
参考文献: 羽生佐和子 「思考のレシピ」 レシピ10 自分を創る
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