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なぜか話を聞きたくなるあの人達に共通すること

人に話を聞いてもらうのは、とても難しい。
友達との会話であれば、共に過ごした時間が長く共通の話題も多いし、あらかじめお互いが傾聴姿勢になっているから問題ない。

ただビジネスになると、面白い!と思って話を聞いてもらうのは案外難しい。そりゃ相手も仕事だから商談を持ち込めば聞いてはくれる。でも、自分たちの製品やサービスがどんなに良くたって、どんなに熱いプレゼンをかましたって、相手の琴線に触れなければ全く意味が無いし、時間の無駄なんじゃないか。

クライアントへのプレゼン中、「あれ?私の話、刺さってる?」と思うとき、その話はだいたい刺さっていない。
興味を持ってくれているかどうかは、ダイレクトにリスナーの反応で分かる。神妙な顔でうなずいているだけでは、怪しい。他のことを考えていたり、内職している可能性が高い。(申し訳ないけれど、私もそういうことが多々ある。)

逆にメモを取ったり質問されたり、何かしら次のアクションにつながれば、思いは伝わっていると思って間違いない。

とはいっても、だ。プレゼンは事前にテーマがあって資料を用意して臨むのだから、言ってしまえば「刺さって当たり前」。
何もプレゼンはPowerPointの資料を投影して説明するのがプレゼンではない。プレゼンのシーンはいつだって突然訪れる。
セミナーや展示会などで出会った人にいきなり説明を求められることだってあるし、打ち合わせ中に突然思ってもみなかった質問や話題が飛んできたり。
そんなとき、綺麗な資料がなくたって、人を惹きつける話ができたらどんなに良いだろう。

正直、私は資料をきっちり準備したプレゼンは人から褒めてもらえることが多いが、フリーで話すのは苦手だ。
この話、伝わってるのかな。自分の話、長くない?やばい、だらだらしゃべりすぎ?早く終わらせないと・・・といった感情がうずまいて、自信がどんどん無くなってしまう。

最近一緒に仕事をしているマレーシアのIT起業のコンサルタントは、フリープレゼンの能力が非常に長けている。その人の話を聞いていると、何となく身を乗り出して聞いてしまうし、なんだかんだ最後には納得してしまうのだ。

その彼から何とかスキルを盗めないかと虎視眈々と(?)見ていた結果を備忘録としてまとめておきたい。

  1. 立て板に水を流すように一つのトピックをしゃべり切ることができる

  2. 一つ話し終わると「Okay?」と相手が付いてきているか確認する

  3. 自信を持って話す(迷いが無い)

一つずつ見ていきたい。

  1. 立て板に水を流すように一つのトピックをしゃべり切ることができる
    先のマレーシア人のコンサルタントは、息つく暇もなく一つのトピックについてしゃべり切るスタイルだった。これって得てして悪と見なされがちな気がする。たしかに傾聴は大事だ。それに中身のない話をされても苦痛でしかない。
    一方で、自分の興味範囲に合致していて、何かアドバイスやヒントを求めている場合、相手がスラスラとそれこそ立て板に水を流すように喋ってくれるのは心地が良いものではないだろうか。
    この人は経験があり、知識があり、信頼できるな、と思うはずだ。これができるって、引き出しの中の知識がいつでも取り出せるように、綺麗に整頓されている状態なのだと思う。

  2. 一つ話し終わると「Okay?」と相手が付いてきているか確認する
    先のマレーシア人は、一息つくたびに「Okay?」と聞き手が付いてきているか確認をとっていた。これもなかなか難しい。しゃべるのに必死になってしまうと、ついついオーディエンスのことを忘れてしまう。
    あと、英語だと「Okay?」で済むけれど、日本語だと何だろう。
    「宜しいですか?」「良いですか?」とかかな。

  3. 自信を持って話す(迷いが無い)
    案外自信を持ってしゃべり切るのは難しい。プレゼンをしていて、相手が首を傾げたりすると、「あれ、違うことを考えているのかな。もう少し表現を柔らかくした方が良いかな」といった風に主張を和らげてしまったり、「それについては、もう一回調べてきます」とか言って持ち帰りにしたりすることが少なからずあると思う。
    先のマレーシア人は、そういったことが一切なかった。
    「こうしないと、これは絶対にうまくいかない」と言い切れる自信があった。
    話している側がブレブレだと、信用できないのは当たり前である。
    主張を変えたり、持ち帰りにしてしまった時点で、そのプレゼンは不発だ。

この中で一番大事なのは、1.立て板に水を流すように一つのトピックをしゃべり切ることができるだと思う。
何かを語れる人は魅力的だし、人は新しい情報を得たいから、つい聞いてしまうのだ。

Note初投稿でこの記事を書いたのは、何を隠そう、1.”立て板に水”スキルを高めたいからだ。
一つのトピックについて語りきるには、経験や知識をしっかり頭の中で構造化して、いつでも取り出せるようにしておく必要がある。

私もこれまでの仕事で様々な経験をさせてもらい、色々なことを勉強してきた。でも、それを適切なサイズで、適切な形で、引き出しから取り出すことができない。

このNoteは、仕事を通して役立ちそうだなと思った知識や考察を、自分の言葉で発信していく訓練の場として活用していきたい。

目標は月1回1エントリ。
以下の好き/嫌い/得意/不得意マトリックスから、私の主戦場である調達、コスト削減関連、プレゼン・提案書作成に関するエントリや、好きだけど不得意なコンサル・サプライチェーン改善、システム導入に関するエントリを書いていきたい。

好き嫌い得意不得意マトリックス


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