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『Call of Juarez Gunslinger』で、サイラス爺さんからパルプ小説の語り方を学ぶ

Call of Juarez Gunslinger』が2021年12月15日までSteamで無料配布されている。このゲームは西部劇のダイムノベルを最大限にリスペクトした真の男のFPSだ。

Steamストアページ:
https://store.steampowered.com/app/204450/Call_of_Juarez_Gunslinger/

ダイムノベルを知ってるだろうか?西部開拓時代のカウボーイの武勇伝とかが載った19世紀末ごろの大衆小説のことだ。いわばパルプ小説やアメコミのご先祖様だ。同時期にロシアで書かれた「学費が払えないよ〜」とか抜かす腰抜け学生をクドクド描写するお上品な文学作品とは完全に対極の存在だ。

本作の物語は街角のシケた酒場で始まる。ダイムノベルに載るほどの伝説のガンマン、サイラス本人がふらりと酒場に立ち寄る。そしてこう語り始める。「ホントは小説よりもっとヤバかっんだぜ…」と。周りの奴らは「ホラ吹いてんじゃねえのか?」とか思いつつなんやかんや聞き入る。劇中に実在人物とかいっぱい出るが俺に西部劇の知識はないし、字幕は長くて読みづらい。だがジジイが語るウェスタンのビリビリした雰囲気だけは存分に伝わってきた。
自信満々でみんなにチョー面白い話を語り始める。これがパルプにあるべき語り方だと思った。お前もサイラス爺さんに見習って自分のパルプを強気で語り始めろ。テキストを読んでくれないなら無理やり読み聞かせてやれ。自作のパルプは「これ面白いかなぁ」と心配になるものだが、改めて朗読すると割と面白かったりするし、お前が面白いと思えば自ずと聞き手にも伝わるはずだ。

ゲーム内ではジジイの語りに合わせていろんなプロップが天から降ってくる。例えば八方塞がりの場面で「俺は抜け道を見つけたんだ」と言えば岩壁に抜け穴が突然開くし、「ハシゴを降りたんだ」と言えばハシゴが降ってくる。小説を読む奴の脳内はそんな感じで情景が浮かんでくるものだ。
ただしジジイは悪酔いしてるのか、明らかに死ぬ場面で「俺はこういうことを予見してたから回り道をしたのさ」とか突然言い出して話を巻き戻したりする。だが安心しろ。このゲームはメタネタで引っ掻き回す安っぽいインディーゲームじゃないことだけは保証する。サイラスのジジイは話が二転三転するが完全なる真の男なので付き合ってやってくれ。

ちなみにゲーム本編の方だが、ショットガンスキルにあるコンボ倍増のスキルは早めに取れば経験値を多く獲得できる。他のコンボ系スキルと相乗効果もあるから真っ先に取れ。あと「死の予感」の後にヘッドショットできるスキルは取らないと単なる罰ゲームQTEのままなので絶対取っておけ。

あとゲーム外の隠し設定からFoVや黒枠の有無を選択できる。FoVはデフォルトだと酔うので90度に変えておいたが、黒枠はパルプっぽいのでそのまま残しておいた。

隠しビデオ設定の詳細はこちら https://fpsunknown.com/archives/11471


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