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#19 『読み書き』

2023年7月某日

地域活性化の仕事に長らく携わっていると、その仕事のほとんどが『ペーパーワーク』で構成されていることに気づく。このことに対する是非は、別の機会に検討することにしたいが、事実はそうだ。

ペーパーワークがもっとも多い仕事として、自治体からの受託業務や、助成金を活用した事業などが挙げられる。ただ、SNSなどを広く見ていると、こういった仕事に対する不平・不満を多く見かける。『書類作業が煩雑すぎる!』『事務手続きに忙殺されて、事業の内容を検討する時間が無い!』といった声が多いような印象であるが、筆者の意見は、『それならば、税が投入された事業などせず、自分の金でやればよかろう』というものである。

自分が納税者の立場から考えても見てほしい。源泉徴収票を見て、これでもかというほど税が徴収されていて、『居酒屋何回分だよ・・・!』と地団駄を踏んだ読者も多いはずである。基本的に、税は尊いのである。であるからして、血税を預かって、形のない『事業』をつくることになる以上、資金の使い方には、ほんの少しも私利私欲を満たす要素が入ってはならない。

税を使って事業をつくる立場にある者は、その事実を改めて認識すべきである。その事業が社会のためにどう貢献するのか、真摯に考え抜くべきである。それを面倒くさいと考えるなら、そもそも地域活性化などに携わるべきではない。資質として、向いていないからだ。

色々偉そうなことを書いたが、筆者の基本的心情として、『地域活性化に貢献する』という言葉をファッションとして使って欲しく無いというのがある。そこに猛烈な問題意識がある人や、そこしかない人、必要に迫られている人などに失礼だからだ。生半可な覚悟では足りない。地域活性化は大変である。大変だから、税を投入してでも、その活用を後押しする必要があるのである。であるならば、その税はせめて『さわやかで、優秀で、良いやつ』に預けたい。

そういう人に、私はなりたい。
ほなら。

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