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#4 感受性のフィルター

2022年11月某日:『感受性のフィルター』

シャッター街を闊歩。物理空間には特段の目新しいコンテンツは見受けられない。田舎の生活では、よく『ウチのジモトには何もない』という話を聞くが、その多くは『物理×視覚』の空間に限定された議論であるように感じる。この『X*Y』の変数を色々と替えるだけで、地方の単位空間はより情報密度が高いものとなり、暮らしもまた豊かになるのではないか。

例えば、『物理×聴覚』ならば、環境音のユニークさに着目して、そのへんの音をサンプリングしてカッコイイビートをつくる、みたいなトラックメイカーみたいな楽しみ方もある。また、『精神×視覚』ならば、その場の情景でポエムを創作したり、twitter大喜利を考えたりするよいうな遊びがある訳だ。このように、同じ空間があったとしても、『捉え方』『視角』のレイヤーを沢山持っている人は、より情報リッチで、暮らしも楽しかろう。表層的で単一的な感受性のフィルターに、『オモシロ』は引っかかりづらいのだ。


2022年11月某日:『身体的拡張としての紙の本』

大量の文献をnotionに整理。読んだはずなのに全く記憶に無いものが圧倒的に多い。意外と記憶に残っているのは、装丁がカッコイイ本だ。カッコイイは正義なのだ。装丁や著者の人となりを含めて、『愛せる本』は学習効果が高い。その証拠に、kindleに入っている電子書籍の内容はあまり思い出せない。頭が悪いことを棚に上げると、色や質感の差が大きいと思う。

マットな質感の装丁が好きだ。等幅フォントで、格式張りすぎず、カジュアルすぎないものが良い。最近の地域研究系の書籍は、デザインセンスの良い物が多い。特に、『地域発イノベーションの育て方(徳久、2018)』『プレイス・ブランディング(若林ほか、2018)』の装丁は最高にセンスが良い。知識だけでなく、本棚のインテリアとしての価値も高めてくれる。その意味では『積ン読』はインテリアとしては相当コスパが高い。

ほなら。



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