見出し画像

まとめ記事⑪ 良い医師・良い医療機関

これまでFACEBOOKやnoteで色々書き溜めてきましたが 10回ほどでまとめてみようと思いました。 たくさん書いたもののまとめ記事と思って読んでいただけると幸いです。先日の投稿⑩

良いクリニックにしようと努力されています

皆さまクリニックの院長(または未来の院長)として良い医師になり良い医療機関を作ろうと日々努力されていると思います。

ではここでクイズです。
井手「<地域一番のスーパー>とチラシに書いてあります。 先生はどんなスーパーだと思われますか?考えてみてください」
A医師「一番品揃えの多いスーパー?」
井手「なるほど、他には?」
A医師「一番安いスーパー」
井手「なるほど、他には?」
A医師「一番売り場面積広い」
井手「A先生は良いという意味で一番を捉えているんですね」
A医師「そりゃそうでしょ、自分のスーパーのチラシに悪い事書かないでしょ」
井手じゃ先生は良い医療機関はいろんなことができて 一番安くて 一番広いところが良いと考えているんですか?
A医師「(また井手のこじつけがはじまった!)保険点数は決まっているので安くは出来ない。でも広くていろんなことが出来るのは良いことでは?」
井手「でも先生そんなクリニックですか?」
A医師「井手先生のところと同じで狭くてできることを絞っています」
井手じゃ僕のところも先生のところも悪いクリニックなんだ 良いスーパーとは真逆だから。
A医師「また始まった。井手先生 何がいいたいんですか?」
井手「誰かをおもてなししたりするときに 一番安いスーパーで買い物します?場合によっては高い方がいいかもしれませんよね? あと元値が安いものを扱っているのか、または 元値は高くて値引率が一番なのかもしれません。」
A医師「こうやっていつも なるほどと言わされている気がします」
井手「基本 状況次第だと広い意味で言っています。医療過疎地では広くて何でもできるクリニックが必要かもしれませんが 都会では 専門の分業が必要かもしれません」
A医師「そうですね」
井手「企業もそうで 何でも売っているわけではないですよね 売るものを絞ってます。そして車でも高級スポーツカーと一般車を売る会社と顧客は異なります。 企業によって戦略を変えていますよね。 例えばNIKEがスキー板を売っていないからと行って ランニングシューズの売上さがるわけではないですよね?法律を犯していたり 道徳的におかしい企業は別にして善悪はないのです。 それは市場が判断して そこがうまく行かなければ淘汰圧で市場から退場になるのです


淘汰という市場原理


A医師「えらくシビアな話ですね。 でもクリニックでそこまで考えている人は少ないのでは?」
井手「先生 製造業の売上高営業利益率ご存知ですか?」
A医師「知りませんが 結構儲かっているんでは?」
井手「何を持って儲かっているかは定義が難しいですが 利益率は経済産業省の統計によると平均4.0%です
A医師「へーとしか言いようがありません」
井手「クリニックの利益率は?」
A医師「知りません」
井手「この2年間はコロナの影響が大きかったので それ以前の 厚生労働省の平成29年の 第21回医療経済実態調査「利益率は外科16% 内科31% 眼科40% 耳鼻科41%などです
A医師「利益率高いですね」
井手「そうなんです これは税引前利益なので 営業利益だともう少し高くなるのです。勿論 営業努力や機器などの投資が大きいのでということもあリますが でも製造業の企業はもっともっと投資していますよね」

コロナ禍前の統計ですので この1-2年は利益率はかなり下がっていると思います。しかし、製造業に比べるとかなり恵まれているのがおわかりになると思います。

これは社会保障費のなかで下げ圧力の議論がいつ出てきてもおかしくありません。そういったときに クリニックをどうにか継続運営しなくてはなりません。 この何とかする能力が求められます。この力がマネージメント力です 受験生のときにMANAGE「なんとかする」と学ばれたと思います。

これまでは利益率が悪くない状況ですので なんとかしなくてもつまりマネージメントしなくてもやっていけたのが 財政的にも厳しい状況ですので 医療従事者のマネージメントという課題に準備していく必要もあります。マネージメントを任されている医師については当然 改めてマネージャーの仕事について再認識する必要があると思います。マネージャークラスの医師でなくても、社会保障費の増大、公立病院の再編ということもNEWSで出ておりますように、キャリアについてそれぞれの医師が考える時代になっているのだと思います。しかし、皆さんこれまでの人生でマネージングについて学習したり、さらにそれを継続的に実践されたことはありますでしょうか?「患者さんのケアについて以外のマネージング」について。特に クリニックの先生方は これまで勤務していた状況から一夜にして経営者やマネージメントを期待されることになります。

これは企業でいうと ごぼう抜きで社長になるようなものです。 普通はないですよね

企業では
1-これまでマネージメント経営を積んだ人が外部からやってくる
2-これまで内部での競走を勝ち抜いたプロパー社長

そうではないクリニック院長が全国に10万人いることになるのです。 これは普通に考えて マネージメント能力が高いとは考えにくいとは思いませんか? それ自体は責められるべきではなく システムの問題だと思います

開業はコソコソ

「僕は3年後に開業します。そのとき医療をまともに、雇用し人の人生も預かるのでマネージメントの基礎を学びたいので ビジネススクール行きますので 定時の18時には病院を出ます!」と言える方はよっぽど理解がある上司に恵まれていないといえないですよね。 

みなさんも開業を上司に伝えたときの あの酸っぱい感じを思い出しませんか?特に親の継承などもともと既成事実がある先生は別ですが 新規開業の準備をされている先生は 事前にコソコソ開業準備してある程度話が固まってから 意を決して上司の先生に伝えるという方が大部分ではないでしょうか? (僕はまだ決まっていない段階で退路を断つために1年前に伝えてから準備を開始しましたが)

上司の医師の先生へのお願い

しかし、医局長の先生 教授先生 部長先生 耳の痛い事実ですが【開業をしたい先生はいずれ開業します。】それならもっと気持ちよく辞めてもらって もっとまともにマネージメント勉強してもらったほうが 医局にも貢献してもらえるし 堂々と勉強したことをシェアしてくれますし。隠れて開業準備をして何も医局に残らないという悪循環に対策が長年の間 ほぼ取られていないのが不思議でなりません。

それなら医局として全員が自分で生きていけるように マネージメントを勉強してもらって 素晴らしい開業医を排出する医局として名をはせて、マネージメントを勉強した後に関連病院や医局をうまく運営すれば 優秀な入局者が増えての好循環のほうが良くないですか? そのようなマネージメント学習の内製化をしてみませんか?そんな医局の先生 同窓のクリニック院長先生にNYAUW!


何という話の飛び方かと思いますが 言いたかったことは企業が弱みをもっていても 強みをどこに伝えるのか?などをR&D 営業 広報 財務 人事 いろんなフレームワークを駆使してチーム一体となって生き残ってきています。 


医療の素晴らしさは何でしょうか? 勿論人種や民族による個体差はあっても人の体はUNIVERSALなものなのです。 逆に言うと 素晴らしい翻訳機がでて オンライン病院などが出来たときには 一気にそちらに患者さんが流れるかもしれませんが 逆に その役割を日本の先生方ができれは素晴らしくないですか? そういったチームを作って 患者さんのためにも医師のためにもなるようなチームをNYAUW!


NYAUWという活動を始めたきっかけ


【1院・1人ではどうしようもないというため息】です。学会・医局・研究会・医師会などがあるじゃないか?という声が聞こえてきます。もちろん 医師にとっては非常に役に立つ組織ではあります。しかし、患者さんはそのようなセグメントの切り方で医療を見ておりません。 たとえば、「杉並区医師会の眼科の先生の中で対応してほしい」ではなく 「自分の疾患をできるだけ最小のコストで、より良く対応してほしい」が患者さんの要望です。時間・お金・精神的負担が最終的に少なくなるなら 先生の診療圏外の専門家にでもかかるのです。そういった際には 自分のいつもの専門内・近隣の紹介先だけでは対応できない場合もあります。「みなさんがいつもの紹介先情報をシェアしていれば患者さんの受診体験向上になるのでは?」と仮説を立て【信頼する紹介先のクリニック登録の数珠つなぎ】プロジェクトを立ち上げました。なるほどな!と思われたクリニック院長先生ログイン・登録してください!

2021年10月28日14時31分31秒
2021年10月28日14時31分31秒_001


よろしければサポートお願いします。 NYAUWの活動は現在マネタイズを考えずに意義のみを追求するフェーズです。 ニッチな分野のやせ我慢プロジェクトですので お気持ちだけでも嬉しいです。