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【会いたいけど会いたくない】(期限付き臨時ホットライン)⑥ <コミットが低いことは悪いこと?>

先日は自分の所属集団は分断されているのを前提にして普通ではないということを意識できれば

と、書かせていただきました。

先日の記事では、デジタル化社会の中で 便利になって出会いのコストが下がっているが故に所属集団が増え、その結果 各集団に避けるリソースは少なくなっているわけです。そしてそれ以上にEASY COME,EASY GO(簡単に手に入るものは、簡単に失うという意味)なイメージでさらにコミットが少なくなっている可能性も、と。

EASY COME, EASY GOは悪い?


上記のように書くとコミットが少ないことが悪いように聞こえますが そういうわけではありません。そして、真偽はわかりませんが このEASY COME, EASY GOには 日本で捉えられているような戒めのニュアンスが無いという記載もあります。【簡単に手に入ったものなのだから失っても後悔はない、というニュアンスがある】との諦めや気楽になるためにニュアンス


中学生の時にRolling stones gathers no moss.ということわざが 日本と海外で意味が異なるみたいな話をされたのを印象深く覚えております。

集団へのコミット期待


個人が一生懸命、集団にコミットすることは決して悪いことではないと思います。しかし、
・その集団は分断された集団であるという意識を
・その集団から逃げる準備も
・コミットすることを他人に求めるとその集団のパイが拡がらない
・コミットを求めなくてもまたは自分もコミットしすぎなくても維持できる集団にしないと継続性の観点で難がでてくる

ということを意識しておくべきかと思います。

そういった意味でも意味でも お試しができる集団であるということは大切だと感じます。

多大なコミットが期待される集団の問題点

自分が頑張っているから他人にもその集団に多くのコミットを期待するような集団の場合では よりEASY COME,EASY GOにしておくことに注意を払わなくてはならなという矛盾を抱えることになります。

コミットしたい人と 本心ではコミットしたくない人が混在して意思決定に余計なコストが掛かり集団の継続性を担保するために罰則や見せしめなどを使わなくてはならなくなってしまうのです。 コミットを期待して抜けにくい組織にしておくと。 (日本の組織では減っているとはいえ、まだまだそんなところも残っていそうですが。)

しかし、EASY COME,EASY GOな組織を維持するためには 本心にせよ 腰掛けにせよ自主的にメリットを感じてもらえる(モテさせる)仕組みを工夫し続けなくてはならないのです。つまり、より人を引き付ける何かが必要になってくるのです。 

医師の世界

医師の世界でいうと、 私のように古い研修医制度ではなく 今の研修制度は 邦が卒業校とマッチング施設の分断をあえて狙っている雰囲気もあります。これは違う学校や地域をクロスマッチさせるという目的では素晴らしいと思います。 初期には混乱があったようですが 今では当たり前の光景になっているわけです。僕のように古い人間は 以下の記事に書いたように驚いたものです。
1:アメリカでは、医師になるには理工系の科目は大学時代に専攻しておく必要がありますが、医学部は高校卒業後ストレートに入学するものではなく、大学院で選択するもの

2:それを知ったきっかけは、僕が留学時代にアメリカのレジデントと「特許を取りたいんだけど」という話が出た際に、ビジネススクール出ている人も、エンジニアリング(工学部)を出ている人もいて、すぐに方向性を示してくれたことです。多分、我々の世代(50歳近い)の医師同士の会話ではありえないと思います。(若い医師の先生方はそういったマインドで実際に起業されている方が増えてきていますが)
外来中にフェローがpink paper( Financial Times)を白衣のポケットに入れながら診察していたのも衝撃的でした

3:毎年、フェローやレジデントの選考面接があるのですが、自大学からの採用は人数が限られていることでした それによって他大学卒業後の人々と更にUNDERGRADUATE(学部時代)の専攻多様性が自然にクロスする環境で働くようになっていたことです。当然、自分の常識の再構築がされます。

マッチン制度の制度設計の根底には人事権を医師や医局から剥がすという意味もあったとは思いますが、意識改革という意味では非常に面白く 長期戦略を描く官僚の方がおられたということでしょうね。

何が言いたいの?


期限付き臨時ホットラインの話題なのに何が言いたいの?とまた言われそうです。今回までの記事で
・集団や人々の分断していることが大前提
・コミットをあまり求めない組織や集団運営で継続性を持たせるためにはモテさせる仕組みが必要

いずれにせよ これがまた逆行することはあまり期待できないので 分断や気楽に集団や職場を出ることが当たり前になるという前提をもっておいたほうが善いということです。 
逆に組織や集団側も気楽に人を離脱させる(リストラする)ようになるということもあるので そういった意味で次のキャリアの準備も少しはしておくのがいいのかな‐と。 

特に 年金支給開始年齢がどんどん後ろ倒しになり 人生100年時代になって 政府も企業も リスキリングという大合唱をしているのは 責任は自分で取ってねと暗に言っているんだろうなと。


今日はここまで


期限付き臨時ホットラインってなんだ?に興味のある方はこちらへ

メッセンジャーかメール tokyoeyeasagaya@hotmail.comで)



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