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【会いたいけど会いたくない】(期限付き臨時ホットライン)⑤ <分断を大前提に>

先日は 知り合いになるコストが下がっているために余計に分断が進んでいるのは?

と、書かせていただきました。


分断は悪いこと?

先日 藤野英人さんのFacebookの記事を紹介させてもらいましたが 再度引用させていただきます

facebookの高齢化問題 facebookの高齢化が問題になっている。実際に若い人でFacebookをやっている人は少ない。ではじゃあTwitterなのかというとそんな感じでもないし、インスタグラムでは伝えたいメッセージが私には上手に...

Posted by 藤野 英人 on Wednesday, January 18, 2023



その中で【ネットが細かくセグメンテーションされてきて、マスというものが崩壊しているんだろうね。

同じカテゴリーの人が集まる快適な小集団が無数にできるけど、他の村との寛容性が低く、無数の偏見の森が作られているような気がするね。

うろうろすることがとても必要になってきている。リアルの世界もネットの世界も。

と記載がありましたように 様々な集団や出会いがローカルに縛られずにできるようになってきたわけです。 

昔は コミュニケーションは地理や時間を越えることは出来なかったわけですから 好むと好まずに関わらずローカルに縛られていたわけです。その閉鎖性が嫌で地方から都会に出てきたいという強烈な渇望がある方がおられました。今は逆にローカルへの憧れ 都会疲れで地方に移住する方もふえてきました。 しかし、そこで一種の閉鎖性を否定して 地域に都会の論理を持ち込みすぎて軋轢が生じているという記事も見ます。(どれくらいの割合でどれくらいの軋轢かは不明ですが その見ているNEWS記事もバイアスがかかっている可能性が高いので)

時間距離地図



例えば物理的な移動でも 昔は泊まりでの出張が当たり前だった距離が 交通機関の発達により日帰り出張が増え、さらにインターネットの発達と昨今のコロナ禍でWEB会議により物理的移動が必要なく時間距離がゼロになってしまいました。 つまりそういった余暇の時間で他の集団や活動もできるようになってきたわけです。

この記事をスクロールしていくと 新幹線がどのように日本を狭くしていったかの時間距離地図が見れます。これは航空機が世界を狭くして コロナのような疾患も世界に一瞬で拡がっていくことにもつながっています。

WEBの世界では 時間距離はほぼ0に収束します。
これは医療の世界でもオンライン診療などで はじめは一部でしょうが デバイスや検査機器 データの共有などで 医療機関へのアクセスコストがかなり下がる未来が想像されます。 淘汰が進むことにも繋がることは容易に想像できます

医療機関と飲食店

 現代はよっぽどの希少疾患や神の手を頼らざるを得ないものはNATIONWIDEに全国から患者さんが頼って移動されますが、それ以外の一般的な専門性や初期治療はローカルな医療機関にかかるわけです。

そういった意味で クリニック開業前の診療圏調査でもその近辺5KM圏内などの昼間人口や疾病率 年齢分布などで平均的な予想患者数を提示され「ここは先生のスタイルにあいます」などど背中を押されるわけです。 いわゆるチェーン店飲食店モデルと似ているわけです。 

これは立地が結構大切な集患モデルなわけです。 もちろん長期的な評判で少しずつ距離の遠い方もお越しになるかもしれませんがそれは比率として低いので やはり大きな期待は出来ないので  似たモデルを他地域で複数院展開するという事になるわけです。 まさにチェーン店飲食モデルです。そしてそれは十分理になかったことだと思いますしWAY TO GOな1つの規模拡大モデルだと思います。

僕は人に任せることがあまり出来ないので複数院展開出来ないのですが、、。 

そして超有名店や行列が出来るような飲食店は希少疾患や神の手Drモデルなわけなので  地理に関係なく集客できるのです。

飲食店と医療機関

ちょっと 話が飛びますが 顧客が 超有名店とチェーン店の飲食店とでは異なるわけです。 

前者では 寡黙または個性的な店主に「これはこの塩につけてもらわなくては困りますねー。出したらすぐに食べて下さい。19時開始ですので 遅れたら入れませんので。この料理にはこの日本酒があいます」と言われても顧客は「ははー、さすが、おっしゃる通り!」とありがたがるわけです。

しかし、チェーン店で「このドリンクバーの飲み方はまずはサラダのときにはこのスープで  ハンバーグが来たら コーラで そして最後にデザートの時にはコーヒーの順番で」と言われたら「いやいや いいじゃん勝手にするよ! ドリンクバーだから挑戦しよう コーラとメロンソーダとファンタ混ぜたらどうなるかなー ?うわーうまい!」とかいうやんちゃな学生も居るわけです。 医療機関にそのまま外挿できるわけではありませんが、やはり 医療機関に対する患者さんのスタンスも変わるわけです。

例えば スーパードクターにかかる時には 前泊して そして病院で4-5時間待たされて 若い先生に事前診察を受けて そして神の手の先生に1分で診察終わって ちょっと偉そうにされても 「ありがとうございます!、さすが偉い先生だから 人気で 待たされた お忙しいので 若い先生に事前に診てもらって 先生の大切な時間を節約しているんだ! いやー 良かった良かった」となるわけです。 

しかし、地域のクリニックだと「またせ過ぎじゃない! 院長先生は今日はいないの? あそびにいってるの?もーっ!!」などとサンドバッグ状態なこともあるわけです。
しかし、これは悪いことではなく ドライな機能だけでなく 院長の人間性というウェットも求められ 近隣の医療機関との競争にさらされるということでも 鍛えられる環境なわけです。 役割が違うので「クリニックの先生は、、、とか 大学の先生は、、、」とお互いが非難することも耳にしますが それは役割分担なのです。 

つまり 医師の中でも意識の分断があるのです。 しかし、それはお互いの経験を出来れば振る舞いの違いの理由が見えます。 リソースが限られている以上体験出来るものは多くはないですが、大企業だとエリート候補の方もまずは工場や現場から始めるように やはり立場の違いが視点の違いを生みますので 分断は仕方ないですが お互いに理解をするために マクロな視点をつけるためにクロスな交流をする クロスな体験をするというのは大切だと思います。 特に医師の場合には以前も書きましたが


日本では、医師になる一般的なコースは高校卒業後に医学部に入学して、医学部内のクラブに入って、病院で勤務してというステレオタイプがあります。病院の規模や特徴はありますが、一般企業では学部も経歴が多様性があるのと比べて、医師では画一的な経歴を経ている人が多いという特徴があります。特に、僕のようなオッサン世代では、卒業大学の医局に入ることが「普通」だったので価値観の振れ幅が非常に少ない世界で生きていくことが多かったという特徴があります。

そういった意味で特に医師の場合には仕事だけでなくプライベ‐トやWEB空間などでも更に狭い空間にのみ生きていくという事になりかねません。 繰り返しになりますが 分断は仕方ないです。 それが加速されてきておりますので そういう分断という現実を大前提として それが普通ではないという意識を持っておきたいということです。
・「自分の普通は普通ではない」かも
・「知らないことを知らない」かも



リソースは有限

例えば時間リソースはどんなに頑張っても1日24時間、1年365日または寿命です
時間リソース=所属集団数x割く時間 と単純できます。パイの分け合いみたいなものです。 所属集団数が増えれば 1つの集団に掛けうる時間リソースが減るというのは 直感としてはおわかりになると思います

もちろん  割く時間が同じであれば 得られる経験値や感動が同じというわけではないことは皆さんお気づきだと思います。

例えば ボクシングのワンラウンド3分は 興味のわかない議論をしている時に流れる3分とは全く異なります。 

「いやいや私はどんな小さなパイである集団にも単位時間当たり最大限貢献する」という方もおられると思います。 Theoretically Possible、But Pravctically Impossibleです いつも心がけていることですが。 濃淡を付けずに全部に100%なんかを期待するのは難しいと思います それこそ寿命が縮まり リソースの総数が減ってしまいます

何が言いたいの?


いつもの癖ですぐに横に飛びますが、今回の記事で何が言いたいかというと、先日書かせていただいたのですが、

この記事の中で
現代の待ち合わせ
今はまあなんとなく待ち合わせの場所や時間を決めて スマホでリアルタイムで集まって 遅刻も全く問題ない  そしてSNSでお互いの情報を事前に知っているので 久しぶり または初めての人でも なにか感動が少なくなっているのでは?出会いの重みが軽くなっているのでは?

つまり今回の文脈でいうと  

時間リソース=所属集団数x割く時間
時間リソースを100とします
昔の所属集団数を5 今の所属集団数を10とします


時間リソース(100)=所属集団数(5)x割く時間(20)


時間リソース(100)=所属集団数(10)x割く時間(10)

単純な計算では 今は 各集団に割く時間は昔の半分になっております。 そして出会いやコミュニケーション獲得にかかるコストが下がっているおかげ(せい)でコミットマインド係数が下がっているかもと仮説をたてると

単に所属集団数が倍になってるために割く時間が半分になるというだけでなく コミットマインド係数も下がっているので 時間が半分以下になる以上の集団へのコミットが下がっているということが起こっていると想像されます。 つまりEASY COME, EASY GO(簡単に手に入るものは、簡単に失うという意味)です。そういった意味で 以前読んだ面白い本を先日も推薦させてもらいました


コミットが下がることは悪いこと?


と書こうと思いましたが 長くなりそうなので 

今日はここまで


期限付き臨時ホットラインってなんだ?に興味のある方はこちらへ

メッセンジャーかメール tokyoeyeasagaya@hotmail.comで)



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