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医師は発信しない!?【②ITリタラシー問題】


先日、医師は【①発信しにくい環境?】ということで書かせていただきました

医師の先生は意見を言っていない?

クリニックの院長先生は意見を言っていないでしょうか? 
そんなことはないと思います

・家族内 仕事の愚痴なども含めて本心を発言しておられるはずです

・旧友と 仕事の愚痴なども含めて本心を発言しておられるはずです

・医師のSNS(匿名) 目を塞ぎたくなるようなコメントで本心が溢れていますよね?

そう考えると皆さん 医療に関して発言はしているんです。


発言のグループ化

軸の切り方はいろいろありますが 発言内容をまずは下の2軸で切ってみました

①患者さんにとって有益か無益か?
②医師の名前が匿名か記名か?

ここで有益や無益かの定義が難しいかと思いますが 独断と偏見で定義しておりますので 先生のご理解と異なることがあるかもしれないとは重々承知しています。

いくつかの例を図に書かせていただきましたが 一般的な傾向として【記名のものは有益になりやすく、匿名のものは無益(有害)になりやすい】かもしれません。しかし、【記名発信は少なく、匿名発信が多い】という現実があります。


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記名のものが少ない理由

記名の発信が多くない理由は
①ITリタラシーが高くない
②恥ずかしい・何か言われたくない


という2つの大きな理由があるのでは?と考えております。(書き進める中で③④⑤がしれっと追加されていたらすみません)

ITリタラシー

本稿では【①ITリタラシーが高くない】ということに関してまずは書かせていただきます。またまたA先生の登場です。

A先生 「先生 この前 食事会の連絡したんですが 先生から返事なかったので 日程12月25日になったんですが 今日お越しになれます?」
井手 「それって今日ですよね? 難しいです ごめんなさい。」
A先生 「先生 連絡遅いから 困ります!」
井手 「すみません。でもどんな連絡方法?結構スマホで見ているんですが、、、。メールで迷惑メールフォルダに入っているのかな?」
A先生 「先生 FAXで連絡したんですよ!」
井手 「FAXですね、、、、。それは残念ながら週に一回くらいしか見ないので ほとんど広告と求人しか来ないですし。」
A先生 「FAXなんか 紙で出てくるので 毎日見てないんですか?」
井手 「見ていないですよ。それにオンラインFAXですので 紙では出てこないので 本当に必要なものしか印刷しないですし そもそも知り合いはFAXでは連絡してこないので。ですから 専門医の問題提出と薬剤の注文のときに出すくらいで一方向コミュニケーション用としてしか使いませんから。」
A先生 「井手先生は私の知り合いじゃないんですか? 信じていたのに!! ひどいっ!」
井手 「いえいえ A先生にはいつもお世話になっていますよ こうやって記事にも出てきてもらって」
A先生 「弄んでるんでしょ? 」
井手 「そんな事ないですよ、でも僕の知り合いで個人的な要件でFAXで送ってくる人はじめてなので。そもそも いつもメッセンジャーやメールで連絡してくるののなんでまたFAXなんかで?」
A先生 「言いにくいんですが 食事会メンバーにメールやLINEもしていない先生がいらっしゃるんです。そうなるとFAXが最後の砦なんです。」
井手 「じゃそういった先生にはFAXで連絡して それ以外のメンバーには普通の連絡方法で連絡取ればいいじゃないですか?」
A先生 「そんなの二度手間じゃないですか? 先生いつも言っているじゃないですか! Theorertically Possible, but Practically Impossible 理論上はできても実際はできないことがあるというのが。Fax用の原稿をつくってそれをまたメールの文章書くのは手間の再利用にならないので」
井手 「おっ 分かってきたね。そうなんですよ デジタルというのは手間の再利用が出来るのでいいのです。 昔は紙も高い、印刷コストも高いのでコピーコストが高かったので 情報の囲い込みができましたので 医療ギルドというのが成り立っていました。しかし、いまは 表面上はコピーコストはほぼゼロになっています。」

情報の価値が低くなっている

井手 「しかし、実際は最初のデータは多大なコストがかかっています 例えば皆様は医学部を卒業して 研修期間を経て経験を積んでネットに書いてあるような知識や経験が血肉となっているのです。しかし、患者さんの中には「ネットに書いてあるのと同じじゃん!来た意味なかった!」というような発言をされる方もおられるといったことも聞いています。それは他科の先生からは得られない知識ですし、確認できたということが大きな意味なのですが、、、。他人のプロフェッショナルに対するリスペクトがなくなっているのが今の状況だと思います。勿論いずれは ネットだけの知識ですべて対応が出来るかも知れませんがまだまだネット上の情報にコンタミが多いのでまだまだ医師の役割は大きいと思います」
A先生 「たしかに、昔と比べて 医師はリスペクトされていないですね」
井手 「多分それはどんな業界でもあるんだと思います。ネット上に情報が溢れているので その話聞いたことある!とかになってしまうんだと思います。しかしコロンブスの卵と同じで あとから聞いてネットに書いてあったというのは違うと思います それを最初に指摘できるのがプロですので

ベストテンの歌を録音

A先生 「なんの話かわからなくなってきました」
井手 「ごめんなさい。そうですね ITは手間の再利用をするという問題でした。」
A先生 「そうでした そうでした」
井手 「色んなものは手間の再利用というのがしやすいように進化しているのだと思います。昔 ベストテンで歌手の歌をテレビの前でラジカセで録音したことないですか?」
A先生 「全く先生の言っていることわかりません」
井手 「そうやって音楽をテープに取って録音していたのです。おかんに「しーーっ、静かにして!」と。4分の歌だと何分でその曲を録音できたと思いますか?」
A先生 「4分でしょ!そりゃ」
井手 「そしてそのテープをダビングするのには?」
A先生 「知りません。」
井手 「基本は4分です。しかし、音質が劣化してもいいなら倍速ダビングとかもあったのです。それでも2分とかですよね。 コピーの劣化を伴いながら」
A先生 「へー」
井手 「先生MP3やMP4などのコピーは4分の曲でも秒でしょ?」
A先生 「そうですね」
井手 「音質の劣化は?」
A先生 「コピーにおいてはないです」
井手 「でしょ」
A先生 「なるほど FAXというのは書いているデータのコピーができないですね。紙カルテも 記載しているテキストとかのコピーできないので それを再利用するためにはコストがよけいかかりますよね」

こぴーコスト


井手 「分かってきましたね。そうなんですよ 例えば 薬の処方箋でも、慢性疾患の患者さんが10回受診された際に 毎回 先生が処方箋書いた場合 結構なコストがかかります。 しかし、電子カルテですと ワンクリックで処方箋コピーできます。これがデジタルの意味です。」

この取材記事にも書いていますが【その際に井手氏が特に着目したのが、電子カルテの最も本質的な目的である「手間の再利用」であった。

 「電子カルテの要は、1つの手間(処理)を複数の人間が共有することで、同じ内容の入力が不要といった手間の再利用にあると考えました。そして共有できるからこそ病院全体としてのコストを下げられるわけですから、電子カルテの入力に必要となる人件費と、手間の再利用によるコスト削減効果とのバランスを考えながら電子カルテを選定するようにしたのです」】


A先生 「確かにFAXは再利用できないですもんね。メールやLINEだとテキストコピペして二次利用できますもんね
井手 「そうなんですよ。ただ、新たにITリタラシーをつけてもらうのは難しいことは承知しています。自分も いつもチームのみんなにスプラトゥーンしようと言われても どうしても継続できないので。無理強いはできません。しかし、スプラトゥーンをしないことは自分の首を締めませんが、FAXを継続することで先生は困りませんが スタッフの皆様の負担そして結局はその院長先生自身のご負担になっているかもと思うんです そして他の先生の連絡方法を再利用できない手段に限定してしまうという
A先生 「そうですよね」
井手 「それに最低限のITリタラシーを知らないことで 搾取される可能性があるのです。 業者さんの言いなりに高いお金を支払わされている可能性もあるのです」
A先生 「たしかに、医療用というだけで汎用サービスの何倍も請求されることありますもんね」
井手 「そうなんです。そういった意味で ちょっと労力をかけれる先生は 学習したほうが結局早いですし、結局安いということを実感していただきたくて KINDLE出版もしています。また下記のリンクを御覧ください」

【【対象読者】
・クリニック院長
・ITが苦手だが少しは勉強したい
・難しすぎる課題はヤダ
そんなクリニック院長ドクターが対象読者です。

注)ITに強く、普通に抵抗がない先生にとっては読む時間やお金をかける内容ではありません
注)装丁や配列などは美しくないですがお許し下さい


【読者の皆さまへ】
クリニック内のITツール関係はすべて業者さんに丸投げというクリニック院長ドクターが多いと聞きます。ご多忙でなかなか手が回らないということもあるかと思います。

しかしながら、世の中にある無料または適価なサービスを組み合わせると様々なことが出来るという体験をしていただきたいです。それによって患者さんとのコミュニケションの質と量の向上が得られれば幸いです。】


A先生 「そういった意図だったんですね。 井手先生まったく意味のわからないことしているな?と」


井手 「こういったITリタラシーをつけると先生の発信が再利用はしやすいのです。」
A先生 「でもクリニックのウェブサイトで発信していますよ。」
井手 「でもそれは最初に構築にすごいコストをかけていますが 内容を再利用しています?」
A先生 「全然していません」
井手 「でしょ?でもその発信をFACEBOOKやTWITERやINSTAGRMAやNOTE経由で行うとデータの相互利用が出来るのです」
A先生 「僕は確かに FACEBOOKで書いたものをそれぞれTWITTERやINSTAGRAMにコピペして投稿しています。」
井手 「素晴らしいけど まだ手間の再利用ができていません。NOTEに書けばFACEBOOKにそしてそしてTWITTERに自動で上げるようにしています。そのためにちょっと勉強のコストをかけてZAPIERを勉強すれば あとは自動的に最初にNOTEの記事を書けばそれ以外は自動でやってくれます。その最初のSNSのアカウント作成をしてZAPIERを勉強すればよいというのがストーリなのです。」



A先生 「そういえば先生がNOTEに移ってきたのもそれが理由とおっしゃっていましたもんね?」
井手 「そうなんですよNOTEでは手間の再利用ができないと思っていたのでNOTEやっていなかったんです」




A先生 「f確かに自動化することで スタッフの手間を書けずに1つの投稿で複数のチャンネルに自動投稿できますもんね これは医師やスタッフさんの手間を再利用できますね」
井手 「分かってきましたね。ZAPIERは使いかた色々あるので勉強してみてください
A先生 「つまり 発信コストが下がるということですね」
井手 「そうなんですよー。WEBサイトでも発信できます。でも僕でも WORDPRESSで作った部分の更新はほとんどしていません」
A先生 「たしかに ずーーーーっとWEBサイト変わっていない医療機関多いですもんね それはなぜですか?」
井手 「Theorertically Possible, but Practically Impossible 理論上はできても実際はできないということです。WORDPRESSだとHTMLなどで書くのは面倒なので WEBサイトにFACEBOOKを埋め込んでそちらで投稿したものをWEBサイトでみれるようにしてサイトが動いているようにみせています
A先生 「なるほどで。結局 発言するためのハードルの低いツールを持っていないと、いくらクリニックのWEBサイト持っていてもだめだということですね」
井手 「そうです。ですのでそういったマインドをお持ちの先生に入っていただきたいということで FACEBOOKアカウントでログインという形式を取っているんです 実名が確認できるということもありますし。」




A先生 「目の前が楽だから発信しないではなくて 結局は発信するのが楽な方法を探すということですね
井手 「ぜひ IT苦手な先生方 このシリーズ読んでいただけると幸いです ITに対する心理的ハードルが下がると思います」


このシリーズ【医師は発信しない!?】


医療はチームで行うという意味では農耕社会的な文化があるのかもしれません。勝手な人が出てくると 医療の存続が危うくなるという意味で村八分を行うというのはREASONABLEな判断だったと思います。村の中だけで自給自足ができているという時代であればその村の法律としての村八分は機能していた可能性があります。抜け出すと生き残れないので。 

しかし、今は1つのギルドでなくても情報は手に入ります。患者さんのためにもっと良いルールや技術があればそこを利用したほうが良いので ミツバチのように 腰振りダンスの大切なルールに従いつつも 新しい食料源を探すようなメンバーも内含する新しい形態も一部あっても良くないですか? 

そういった意味で 皆さん医師として優秀な方が考えることを発信してほしいなというのがこのシリーズの趣旨です。しかし、いきなり自分の考えを発信するのはハードルが高いのはこれまでの経緯から十分理解できますので 患者さんに取って有益なものを!

十分有益な情報はWEBで発信しているという先生もおられると思います。 しかし、そこで患者さんと医師のリタラシーの乖離があるので 十分にその情報が利用されていないのです。であればリタラシーがある医師向けに情報発信してほしい CLOSEDな中で。それが【苦手なものの表明】です。これも抽象的すぎるので、もっと具体的にいうと 紹介先という苦手情報です。紹介というのは 苦手な専門性 苦手な地域という苦手情報です

2021年10月28日14時31分31秒

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