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からだ思考

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2019年12月の記事一覧

「視覚」と「運動」の関わりは新生児期を土台としている

「視覚」と「運動」の関わりは新生児期を土台としている

少し前に『眼の誕生 ーカンブリア紀大進化の謎を解く』という本を読んだ。眼と言えば感覚器官の代表格で、わたしたちの社会の大部分は視覚を持ち合わせていることを前提に作られていると言っても過言ではない。

むかし病棟に勤務していた頃に、視覚を失った患者さんに出会った。糖尿病で50代で視力を失ったその患者さんは、世界を、文字通り「手探り」で確認していた。

その患者さんが病棟内で生活できるように工夫しよう

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「感覚を大事にする」と「生きやすくなる」

「感覚を大事にする」と「生きやすくなる」

五感(視覚、嗅覚、聴覚、味覚、触覚)=感覚は五つである、と定義したのはギリシャ時代の哲学者アリストテレスだ。現在ではこの5つの感覚は「古典的な五感」などと呼ばれている。

現在は、感覚系の種類は大きく以下の6つに分類されていて、それぞれの系が受け取る刺激の種類は多岐に渡ることがわかっている。(カッコ内はそれぞれが感知する刺激の種類だ。)

視覚系(光(光子))
聴覚系(音(圧力波))
前庭感覚系(

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