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UIが重要な時代の開発メソッドは、無秩序な思想制約のMVP

ユーザーに選ばれるサービスは、UIの良しあしだともいわれるくらい、UIがビジネスで非常に重要なポイントになっています。

掘り下げて考えてみます。

例えばブログ。note.comとアメブロ、など、同じブログ機能を持つが、サービスの思想が違うから、様々な機能やUIが違う。

音声アプリのClubhouseもそう。昔からアイデアがあったとか、似ている製品はあったが、それらが流行らなかったのは、UIがイマイチだったからではなく、「世界中の人が気軽に話し合える場所を提供する」という思想が違った。

これはメルカリに対しての以前のYahooオークションも同様、同じオークションサービスだがターゲットが主婦層である思想がまったく違う。

つまり、UIが重要というのは、機能ではなく思想が重要であるとも言い換えることができる。

次に、一般的な開発メソッドについて考えます。

デザインファーストで開発する

サービス公開の流れは、数年後を見据えて、UXデザイン、情報デザイン、UIデザイン、ビジュアルデザイン、ユーザーテスト。そして、システムを開発して、一般公開される。

一般公開後は定期的に、汎用的に使いやすいように、ユーザーの意見を取り入れながらブラッシュアップされていく。

PDCAも回っている。
思想があれば、これでうまくいく。

しかし、思想がなかったり、思想が定まっていないとうまくいかない。

デザインを優先させると、視力で思考が固まる

デザインを優先させると視力で思考が固まり、そこにあるUIと機能に縛られやすく、脳をフラットに保てなくなる。革新的な本質的なアイデアや道が閉ざされてしまう。

ユーザーの使用頻度で、機能とUIは変化する

ユーザーが、初めて使うとき、一日に何度も使うとき、1週間連続で使うとき、一カ月、1年使うとき、求められる機能とUIが変化する。

ユーザーの感情で、機能とUIは変化する

イライラして何も考えたくないとき、早く動きたいときのUI、ゆったりしていじっくり見たいときのUIは違う。ボタンの大きさや画面の情報量などが変化する。機能要件も変化する。

ビジネスモデルが変化すれば、すべて変化する

これは当たり前だが、ときにはピボットが必要であり、変化するか、ゼロからやり直すことが必要となる。

ベストな開発フローは何だろう?

先にすべてを求めない、常に思想の上のMVP、思想ありきの顧客のニーズを満たす最小限のプロダクト。

公開しながら、MVPに合わせて機能を追加する。
逆に、思考に囚われて機能が見えなくなったらデザインする。

これが、プロトタイプファーストだ。

つまり、常に”思想の上のMVP”の制約の中で、UXデザイン、情報デザイン、UIデザイン、ユーザーテスト、ビジュアルデザイン、システム開発、が無秩序に繰り返される。

なるほど、しっくりきました。

2021年、今のところ。


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