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こんな本を読みました【2024上半期①】#day16

引っ越しのバタバタで、書けていなかった読書記録を書きます!



★『待ち遠しい』柴崎友香

一流の作家さんは、やはり出だしがうまいなぁと思う。

大家さんのお葬式のときにいちばん泣いていた人だ。

なんで泣いていたんだろう?この人は誰なんだろう?最初の一文だけで想像や疑問がふくらんで、続きが気になってしまう。いったん読み始めると、どんどん物語の世界に引き込まれていく。

この本の紹介文に「『分かりあえなさ』を越えて得られる豊かな関係を描き出した珠玉の一作」とある。でも、わたしには「分かりあえなさ」を越えられず、最後まで分からないままだった。初めはつかず離れずのご近所さんだった人が、必要以上に侵食してくるのがなんだか怖かった。

これまでのわたしなら「分からない」で済ませていたけれど、最近では「分かりたい」と思うようになってきた。人はひとりでは生きられないし、人の数だけさまざまな関係性があってしかるべきなのに、理解の範疇を超えると、途端に拒否したくなる。そんな自分を変えたいと、今は思っている。


★『その農地、私が買います 高橋さん家の次女の乱』高橋久美子

昨年、高橋久美子さんの『お話し会』に参加する機会をいただきまして、そのときにご本人から直々に購入させていただいた本です。

実家の農地が売りに出されることになり、それを阻止するためにいろんな困難に立ち向かったいきさつが書かれています。ビックリなのは、高橋さん自身が農業未経験だったということ。それでも仲間を集め、なんとか形にしていきます。

ひとつ気になったのは、ご実家のその後。高橋さんが「次女の乱」を起こしたことで、どうなったのか?田舎ならではのしがらみで、苦労されているのではないか?後日談が知りたいのですが、続編は書かれておられないようです。

▼よければ、こちらの記事も参考にしてください!


★『そして誰もゆとらなくなった』朝井リョウ

朝井リョウさんのエッセイ、読んだことあります?めーーーっちゃオモロイです。ニヤニヤが止まらない。一度でも読んだことがある人にとって、朝井さんは超人気作家ではありません。「すぐおなかを壊す人」です。この本も例外ではなく、おなかの話が満載。

ご自分のことをインドア派とおっしゃる割に、マチュピチュやウユニ塩湖へ旅をしたり、自ら催眠術師にかかりに行ったり。無自覚な好奇心が旺盛な人なんだろうな。

細かな部分まで、しっかり描写されているところも見事。それが事実なのか、脚色が多分に入っているのかはわからないけれど、自分の経験を語りつつも、どこか他人のような目線が入っていて、読みやすいです。

朝井さんのゆとりエッセイシリーズ、超おすすめ!

▼ゆとりエッセイ三部作 その1

▼ゆとりエッセイ三部作 その2




長くなるので、とりあえず今回はここまで。
2024年上半期の読書記録は、3回に分けてお届けする予定です。

ではでは、また明日!


【追記】
2024年上半期読書記録②を書きました!

③はこちら!

▼読んだ本について書いたnoteを集めたマガジン


#66日ライラン
#day16


16日目、おつかれさま!
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